圧巻の走りで鈴木圭一郎が完全優勝達成!
ほぼ天候に恵まれた浜松のGIIウィナーズカップのシリーズは、優勝戦も良走路で行われた。予選準決を負けなしできていた鈴木圭一郎は試走31で3番時計となったが、レースは果たして。
試走一番時計は中村友和と新井恵匠で30。次いで、鈴木圭が31、阿部剛士と重富大輔が32、青島正樹と金子大輔が35、鈴木静二が最も悪く36だった。
0ハン単騎の鈴木静二はスタートを残す。10線のスタートは凄まじいシーンが見られた。7車並びの大外に置かれた鈴木圭が、内枠勢を全て包み込んで1コーナーに突っ込んで行く。つまり、この時点で2番手を奪取。そして1周4コーナーで鈴木静のインをすくって先頭に立つ。ここからは完全に一人旅。後ろでは新井がすぐに2番手に付けていたが、鈴木圭との差を詰めることはできなかった。そこから大きく離されて阿部が3着をキープ。金子は試走タイムが表すように、レースに参加できなかった。
それにしても鈴木圭は強かった。優勝戦に限らず5日間全てで全く不安のない走り。鈴木圭を1着固定で車券を持っているファンからすれば、まさに安心してレースを見ていられた。「任せて安心レーサー」の異名は一時、浦田信輔に与えられていたが、今や鈴木圭に移行する時期に来ているだろう。現在23歳の鈴木圭。まだまだ伸び代があるにも関わらず、すでに不動の王者に君臨している。今後どのような発展段階を見せてくれるのか、またオートレースを魅せつづけてくれるのか、ほんとうに楽しみでならない。
鈴木圭一郎の完全Vが見えた!
浜松で行われているGIIウィナーズカップも優勝戦の日を迎えた。今節は3日目の前半に不安定走路でのレースはあったが、それ以外は良走路で行われた。
ここまで負けなしで来てるのは全国ランク1位の鈴木圭一郎。連日、危なげのない走りで圧倒的なタイムをたたき出している。スタートの切れも悪くなく、序盤から好展開を作れている。優勝戦も10線7車並びの大外だが、枠ナリ発進は考えづらく、内枠勢を何車か置いて出そうだ。レース序盤で好位置に付け、通常より2周延びる8周戦で楽に抜け出してきそう。意外にもGIIのタイトルとは無縁だった鈴木圭だが、今回でGII初優勝を決めそう。
相手候補筆頭は新井恵匠。準決では厳しい展開になってしまったが、そこから怒涛の巻き返しを見せた。最後は先頭を走る中村友和のインにまで強引に突っ込んでみせた。この果敢さは大いに買いたい。もちろんエンジンがいいからというのもある。新井はこれまでGII若獅子杯を2度制しており、今回勝てばGIIは3度目の優勝となる。鈴木圭に勝つにはスタート先行から、先手先手の攻めが必要になる。
次に推すのは阿部剛士。最重ハンの厳しい位置でも不屈の精神でレースに臨んでいる。10線の最内ならスタート先行も十分で、前を走る鈴木静二を早めに突破できればチャンスが広がる。準決で仕上がり不足を感じさせた金子大輔だが、乗り手の腕はしっかりしており、エンジンに上積みがあれば勝負圏内に入ってくるだろう。鈴木圭に勝つには試走30を切るタイムを計時したい。最後に重富大輔。不安視されていたスタートに一定の良化が見られ、序盤の位置取り次第では見せ場を作れる。コーナースピードは豊かなので、1回先頭に躍り出れれば鈴木圭でも追い込むのは苦しくなる。
0ハン単騎の鈴木静二は8周戦の長丁場になると厳しくなるか。それでも後続が競り合うような展開になれば残り目があるかもしれない。青島正樹と中村友和は師弟でそろって優出。青島は準決で得意のスタートが決まらなかったが、道中の巻き返しは素晴らしかった。中村友はスタートやレース運びは安定しないが、爆発力や一発力の面では一番怖い存在。
◎鈴木圭一郎
○新井恵匠
△阿部剛士
△金子大輔
▲重富大輔
GIIウィナーズカップ開幕!
前年のウィナーズカップは、地元の浅田真吾が自身記念初優勝で幕を閉じた。その浅田は前走の地元一般開催で優勝。勢いそのままに同大会の連覇もありうるが、全国ランク1位の鈴木圭一郎もエンジンは絶好調で優勝候補の筆頭。その鈴木圭を倒すべく、他のS級勢が襲いかかる。はたして、優勝争いの行方は...。
鈴木圭一郎は前走の飯塚3日間開催では全て1着の完全優勝を決めていた。エンジンに関しては全く問題ない。鈴木圭はこれまでSGを6つ、GIを5つ獲っているが、GIIのタイトルは意外にもまだ獲っていない。流れが良いこの辺で獲っておきたいところ。
鈴木圭が浜松に移籍してからという訳でもないだろうが、今の浜松勢は強力な布陣になっている。今期のランクで浜松2番手は金子大輔。これまでSGを2つ獲っているように実力者だが、その記録以上の走力を持っている。スタートに頼らないレース運びで、厳しい展開になっても打開できる突破力は魅力。今回のようなGIIだとハンデ戦が多くなるが、最後方からのレースになっても追い込んで行ける。金子と同期の佐藤貴也は今年大きな飛躍を見せた。今年のオールスターでSG初優勝すると、川口のGIIでも優勝。その後の飯塚では一息だったが、乗り手のリズムは最高潮。今大会のウィナーズカップは2014年に制している。
今や中堅の域に入りつつある木村武之も、浜松の層の厚さに一役を買う主力選手。実績に関しては申し分なく、GIもGIIもそれぞれ10以上のタイトルを保有している。GIIは近年に優勝がないが、今大会で再びタイトルを積み重ねるか。前々走の浜松GIでは準優勝、前走の一般開催でも初日から連勝を決めているように、エンジンに関しては心配ない。成績にムラがある中村友和は、ツボにはまると強烈な走りを連発してくる。同じレースで走る中で試走一番時計が出れば好走が多い。伊藤信夫、渡辺篤、遠藤誠などは、近況やや迫力を欠いている。
外来S級で最も勢いがあるのは絶対王者・高橋貢だ。前走の地元4日間開催で完全優勝を決めた。更にその前の地元開催でも優勝しており、現在5連勝で連続優勝中。今回は地元走路ではない点がどのような影響を与えるか。ただし、百戦錬磨の高橋なので、しっかりと合わせてくると思われる。
川口からは中村雅人が参戦。前走の地元GIIでは準優勝の結果。近況のエンジン推移は悪くない。当地浜松ではGIゴールデンレースで4連覇を達成するなど走路との相性もバッチリ。船橋時代の教え子と言っても過言ではない鈴木圭に先輩としての意地を見せられるか。飯塚から浦田信輔が来場。以前のような迫力は見られないが、ここ一番での決め手は健在。混戦になれば威力は倍増する。山陽からは松尾啓史、佐々木啓などが参戦。別の開催ではあるが、どちらも前走の伊勢崎で優出しており上昇気配。
A級では前走の地元川口で自身初優勝を決めた小林瑞季に注目。その前のGIIでも優出しており、完全にその才能が開花した。間中大輔、落合淳、藤本梨恵、辻大樹、重富大輔、緒方浩一らも前走で優出しての参戦。
今回の地元浜松のA級陣も元気一杯。先述の浅田は優勝後だし、平塚雅樹と仲口武志も前走は優出。今期はA級だが、長らくS級にランクしていた笠木美孝と青島正樹の22期コンビも復調してきた。一発力ある松山茂靖や、スピードが魅力の柴田健治、確かな成長が窺える藤波直也、鈴木宏和も台風の目になるか。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
金子 大輔〔浜松 S-5(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-7(26期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-9(29期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-6(22期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-10(23期)〕
中村 雅人〔川口 S-11(28期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-23(26期)〕
連続準優勝中・篠原睦は今度こそ優勝を!
12日から3日間開催が始まる飯塚ミッドナイトレース。地元S級は3車、外来は伊勢崎からS級が4車参戦予定。地元のエースとなるのは篠原睦。外来勢の一番手は吉原恭佑。飯塚VS伊勢崎に、A級の川口勢や山陽勢も加わり激戦必至。
篠原は前走の地元3日間開催でオール連対の準優勝だった。その前の浜松でも準優勝を決めており、エンジン状態はかなり高い位置にある。この流れなら今回は是非とも優勝を手に入れたいところ。機力もスタートも冴えているので、それが十分可能な状態だ。その篠原と同じような斡旋で連続優出しているのは同期の久門徹。前走の地元は優出し4着。その前の浜松も優出し6着。現在はA級にランクされているが、底力的にはS級となんら遜色ないモノを持っている。かつて田中茂を含め、飯塚26期三羽烏と言われた一角を担った両者。今回は田中茂は不在だが、篠原と久門がシリーズを盛り上げてくれそうだ。
地元S級は他に有吉辰也と桝崎陽介。有吉はエンジン状態マズマズ。戦える動きが出てないわけではない。桝崎は前走の地元はイマイチだったが、その前の浜松ではしっかり優出し5着。エンジン自体は悪くなく、序盤の展開作りがうまくいけば車券に絡める状態。
外来の注目は吉原恭佑。前走の地元では持ち味の果敢さが裏目に出てしまい、準決で反則失格。通常ならしばらく無理な攻めはできない状況だが、吉原はあまり気にせず仕掛けてくる可能性が高い。エンジン自体は悪くない。伊勢崎からは他に西原智昭、田村治郎、松本やすしがS級として参戦。3者とも仕上がってるとは言えない現状だが、今回のようなメンバー相手ならソコソコ通用しそう。
A級では古木賢と内山雄介が前走の川口で優出していた。古木は最重ハンの厳しい位置からのレースを強いられているが、見事にその困難を打開しての優出。内山は最重ハンの10M前だが、展開をうまく味方に付けている。他では鈴木清が復調ムード。前走の地元もソコソコだったし、その前の地元GIIでは優勝戦まで進んでいた。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
篠原 睦〔飯塚 S-17(26期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-34(25期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-37(28期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-12(32期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-39(28期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-43(30期)〕
松本 やすし〔伊勢崎 S-48(32期)〕
久門 徹〔飯塚 A-19(26期)〕
永井大介と荒尾聡の優勝争いとなるか!
前回の川口オートは小林瑞季が嬉しい自身初優勝を決めた。その小林は今回不参加だが、準優勝となった小原望や4着だった永井大介は参戦。外来S級は少数の来場だが、エンジン状態が良い荒尾聡が目玉となる。
永井大介は前走の優勝戦で小林瑞季の速い引っ張りに苦戦していたが、初日から3連勝できていたし、優勝戦でも試走は一番時計が出ていたようにエンジンはある程度の位置で保てている。今回もシリーズの中心として初日から存在感を示してきそうだ。
その永井に対抗できる一番手は荒尾聡。前走の伊勢崎では、準決で大きな被害があり7着になってしまったが、それ以外の3走は全て1着。準決の被害が悔やまれるだけに、今回はその時の分まで取り返してくるか。走路や、昼と夜の違いはあるが、状況対応力は高いのでシッカリと合わせてくるだろう。
永井以外の地元S級は、そこまで好調な選手はいないが、大崩れしている選手もいない。今回出場する中でランク的に地元2番手になるのは斎藤撤二。前走は地元のナイターGIIで、2日目の8着が響いたが、それ以外のレースは初日に1着があったようにマズマズだった。山田達也と佐藤裕二、中野憲人も前走は地元ナイターGII。3者とも1着が1回あったが、本人達にとっては納得いくシリーズにはならなかったか。今回は奮起したい。大木光は前走が地元の昼間4日間開催。初日から連勝を決め、波に乗るかと思われたが、準決では7着。最終日も3着で尻すぼみの流れになってしまった。池田政和も前走は地元の昼間4日間開催。中間着を並べ、池田らしくない結果だった。今回、巻き返しは必至だ。
外来S級は荒尾以外に伊勢崎から三浦康平、山陽から岩崎亮一、角南一如、丹村飛竜が来場。三浦はこのところパッとせず、あまり車券に絡める走りができていない。同様に角南もここ何ヶ月かは本来の走りが見られていない。岩崎は節によって成績にバラつきがあり、初日の走りがカギになりそう。丹村も岩崎と同じような傾向がある。ただ、前走の伊勢崎では初日から連勝を決めるなど動きが活発だった。
A級は小原望が前走の地元4日間で初日から3連勝。優勝戦でも2着に入る準優勝だった。ただし、この時は最重ハンの30M前に置かれ展開的に恵まれた感があった。今回はハンデ重化は必至だろうから、それがどのような影響を及ぼすかどうかがポイント。しかし、優勝戦では小林を逆転しそうな気配があったように、エンジン自体はかなり良いとみていい。
前田淳と中野政則は前走の伊勢崎で優出。前田は鋭い飛び出しからの速攻が、中野はハンデ位置を生かしての逃げ粘りが光っていた。吉松憲治は、前走の伊勢崎ではイマイチだったが、その前の当地川口では準優勝と気配が良かった。
B級は高石光将と川原剛が変わらずエンジン絶好調。新人では近況1着率が高い金田悠伽に注目。特に川口はよく乗るので期待したい。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
永井 大介〔川口 S-3(25期)〕
斎藤 撤二〔川口 S-13(25期)〕
山田 達也〔川口 S-16(28期)〕
池田 政和〔川口 S-22(23期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-27(25期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-45(29期)〕
三浦 康平〔伊勢崎 S-29(28期)〕