SSへ向け、プレミアムカップ開幕!
1年に2回開催される特別GIプレミアムカップ。優勝戦で3着までに入ると、その着順に応じて年末のスーパースター王座決定戦への出場ポイントが加算される。有力どころで、まだポイントを重ねられていない選手は、ここぞとばかりに奮起しそうだ。
今回、戦いの地となるのは飯塚オート。一時期はエースがころころと変わっていたが、ここ最近は浦田信輔がトップとして君臨している。エンジンを高い位置で保ち、レース道中で強烈な攻めを見せ続けている。近況のエンジンは、やや一息感があるが、それでも乗り手の腕でカバーできている。今回も地元勢を引っ張っていく頼もしいリーダーとして存在感を示しそうだ。
2番手の荒尾聡も状態はマズマズ。前走の伊勢崎GIIの準決では反則してしまったが、そこまでの3日間は動きが良かった。今回は地元なので整備はやりやすく、いつも以上の力を発揮してくるか。篠原睦と田中茂の26期コンビは、機力が上々。ともに前走の山陽GIIで優出している。走りのタイプは対照的で、篠原は鋭いスタートからの速攻タイプ、田中は厳しい差しを駆使しての追い込みタイプだ。また、A級ではあるが、東小野正道が前走の地元開催で久々の優勝を決めた。SGの裏開催で、メンバーが軽かったのはあるが、優勝という結果を残しての参戦は乗り手の士気高揚につながる。
伊勢崎勢は好調な選手が多い。伊勢崎でランクトップは青山周平。前走の地元GIIでは優勝戦まで進めたものの3着止まりだった。しかし、シリーズ中は、全て車券に絡む活躍を見せていたように、エンジン面は問題ない。飯塚バンクは今年、GIダイヤモンドカップを連覇した相性のいい走路。初日から強烈な走りを披露してくれそう。2番手は高橋貢だが、今回は公傷のため、直前になって不参加となってしまった。地元GIIで優勝し、初めての記念制覇となったのは栗原俊介。まだ若手の部類で、これから更なる成長を見せそうだ。他には、吉原恭佑、三浦康平、岩沼靖郎らも優出しており、状態が良いままでの参戦となる。逆に、早川清太郎は地元のGIIでイマイチに終わってしまったが、今回で巻き返しを図りたい。
全国ランク1位を擁する浜松勢も動きは活発。鈴木圭一郎は前走の地元で準優勝。優勝は渡辺篤に持って行かれたが、準決までは7連勝の快進撃を見せていた。もちろん前々走では優勝しており、エンジンは仕上がってると言える。金子大輔は前走の伊勢崎GIIの予選で強烈なタイムをマークしていた。準決はフライングをしてしまい、勝ち上がり権利を失ってしまったが、長欠復帰後は徐々に調子が上向き、今や完全に元の走りを取り戻している。その同期の佐藤貴也は、前走の地元開催で優出。状態は悪くない。前回、山陽で行われたプレミアムカップを制しており、今回は連覇がかかっている。実力者・木村武之は近況一息。早めの立て直しが期待される。A級では中村友和が全国区の仲間入りを果たしている。元々持っていたスピードに、課題とされていたスタート力もだいぶ克服され、総合的にパワーアップしている。
川口勢は、ランクトップの中村雅人が元気ない。今年は療養する期間が多く、思うようなレース間隔で走れていないのが一因と思われる。前走の伊勢崎GIIでも初日こそ白星を挙げたが、それ以降はさっぱりだった。すぐにかつてのような走りは戻らないかもしれないが、徐々に復調することを願いたい。2番手の永井大介は近況好調。前走の地元開催でも優勝を決めている。いい時のパワーが戻っており、得意のカマシが決まっている。オープン戦も得意で、今回も優勝戦へ向け気合は満点だろう。その同期の若井友和も調子は上向き。前走の伊勢崎GIIで優勝戦まで進出している。他では大木光も上昇ムード。イン攻めに迫力が出ており、試走で並のタイムが出れば健闘できるだろう。
最後に山陽地区。ちょっと前まではS級陣の動きが重かったが、ここにきて調子を上げてきた選手が何人かいる。その筆頭は人見剛志で、前走の地元開催で優勝している。それも4日間シリーズでオール連対の好成績。今年前半の好調が戻ってきたかのような軽やかな走りを披露している。その優勝戦には松尾啓史、佐々木啓も乗っていた。松尾は優勝戦5着だったが、そこまでの3走で全て1着。佐々木も持ち味の安定感が出てきた。前々走の山陽GIIで優勝戦に乗っていた浜野淳や岩崎亮一らも大舞台には強いタイプで、オープン戦では爆発的スタートからの一気攻めを決めることも多い。
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主な出場予定選手
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浦田 信輔〔飯塚 S-8(23期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-11(27期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
中村 雅人〔川口 S-4(28期)〕
永井 大介〔川口 S-5(25期)〕
木村 武之〔浜松 S-6(26期)〕
金子 大輔〔浜松 S-7(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-12(26期)〕
人見 剛志〔山陽 S-26(28期)〕