地元ビック3の対決は見もの!
前回から4日間を空けて再び伊勢崎ナイター開催が行われる。獲得タイトル数など、実績には大きく差がある地元3トップ(青山周平、高橋貢、早川清太郎)だが、現況は力関係が拮抗しており、この3者が揃ったレースは見ごたえがある。今回も、この3者を軸に、抵抗勢力が加わり大いにシリーズを盛り上げる。
先述の地元トップ3は、今のところ高橋貢が一歩抜きん出ている。前回の伊勢崎開催でも、優勝戦は高橋貢が試走27を出し、レースでも圧巻の走りを見せていた。更に、初日の選抜戦では、試走タイムは劣勢ながらレース運びの巧さで白星をゲットしていた。エンジンが仕上がればもちろん、そうでなくても経験の差を生かして首位に立つことができる高橋貢は頼もしい存在。
早川清太郎の場合は、この3者とのレースになる時はランキング的に内枠に置かれる。長い間、課題だったスタート力が上向いており、外枠の高橋貢、青山より先に出るケースが目立ってきた。道中のレース運びは元々、定評があっただけに、スタートで枠ナリを死守できると好勝負に持っていける。エンジン自体も前回の優勝戦で試走29を出し、準優勝していたように、十分戦える状態にある。青山周平の場合は展開的に厳しいレースを強いられる。全国ランク2位、伊勢崎ではトップランクなので、ハンデ的には必ず早川、高橋貢の外に置かれてしまう。切れに切れていた時とは違い、今はスタートで外から先行できにくくなっている。更に、エンジン的にも早川、高橋貢よりも仕上がる事が少なく、追い込みが効きにくくなっている。スタート力、エンジン力のどちらか少しでも上回っておきたいところ。
他の地元勢では栗原俊介が元気良い。前走でも優勝戦まで進み3着だった。エンジンが良い今は、最重ハンの10M前ならS級陣を苦しめるスピードレースが展開できる。雨走路も苦にしないのは大きな強み。また、前走でエンジン乗り換えた清岡優一が良化ムード。自身初優勝へ向け気合も入ってきている。
地元S級陣では、新井恵匠、内山高秀、吉原恭佑あたりもエンジン堅調。各々の個性を出し、地元トップ3に簡単には勝たせない走りが見られそう。
外来ではA級ではあるが、久門徹が絶好調。前走の地元3日間開催で完全Vを達成した。久門は数節前にも地元で優勝しており、ここ最近の流れはかなり良い。伊勢崎では記念タイトルを奪取した経験もあり、走路との相性はバッチリ。連続優勝へ向け、万全の態勢で臨んでくるだろう。久門が優勝した飯塚開催で優出していたのは青島正樹。一時期は調子を落としていたが、ここにきてやや復調気配が出てきた。
長欠明けから数節を消化した金子大輔は、マズマズ順調な回復を見せている。そろそろ優勝争いに参加してくるころだろう。山陽からは前田淳がS級としての参戦。前走の飯塚では、優勝戦までは進めなかったが、エンジン自体は悪くなかった。
若手注目株は中村友和。スピードに関してはS級上位にも引けを取らないモノがある。特に、捲りでツボにハマったときの威力は、良い時の角南一如を彷彿とさせる迫力がある。地元の三浦康平も、伊勢崎走路に関してはレベルの高い走りを披露できている。スタート一発からの大駆けには注意したい。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-9(29期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-10(30期)〕
金子 大輔〔浜松 S-7(29期)〕
笠木 美孝〔浜松 S-32(22期)〕
青島 正樹〔浜松 S-35(22期)〕
前田 淳〔山陽 S-30(27期)〕
強固な地元勢に外来26期勢が猛攻!
前回は久門徹の完全優勝で幕を閉じた飯塚オート。今回はその久門が不在。大将格の浦田信輔を軸に、荒尾聡、篠原睦に鐘ヶ江将平らが、外来勢を迎え撃つ。その外来は木村武之、松尾啓史、黒岩明など26期勢がS級上位者として参戦予定。どのような展開になるのか。
浦田は前走の準決が雨走路3着で優勝戦までは進めなかった。しかし、その前の節ではしっかりと優勝を決めており、エンジン状態としては悪い部類ではない。目下の天敵は雨走路のみ。梅雨のこの時期は例年、競争成績が落ちる傾向ある。それでも、雨走路をこなす時もあるので、試走の動向には注意を払って見てみたい。
地元2番手・荒尾聡は久門が優勝したレースに乗っていた。結果は3着だったが、その節は予選準決を1着で突破しており、シリーズの流れとしては悪くなかった。その後の山陽遠征ではイマイチな結果に終わったが、今回はまた地元走路でのレースなので、前回のセッティングに近づけての活躍は十分。荒尾の他に優勝戦に乗っていたのは鐘ヶ江将平、阿部仁志、松尾学、桜木公和。鐘ヶ江も荒尾同様に予選準決を1着で突破。優勝戦は5着だったが、全体的には悪くない内容。その後の山陽遠征で反則してしまったのは気がかりだが、若さあふれる走りで上位に食い込んでくるだろう。
阿部仁志は惜しくも準優勝だった。早く初優勝を決めたいところだが、その後の山陽でも最重ハンの10M前に置かれていたから、今回も同じハンデならチャンスは十分。松尾は優勝戦7着、桜木は8着だった。こちらは地元連続開催なので、そのままの勢いで今回に臨める。
篠原睦は前走が浜松4日間開催だった。2日目に6着を取り、準決にも進めなかったが、3日目と4日目にシッカリと1着を取っていたあたりは流石。悪い着を取った後でも、ズルズルとスランプにハマることは少ない。その篠原と同期で、今回来場する外来勢各地区ランクトップなのが、浜松の木村武之、山陽の松尾啓史、川口の黒岩明。木村は前走の地元開催で準優勝。予選準決の3日間で全て1着を取り、シリーズをオール連対で終えた。木村らしい強気な仕掛けができるエンジン状態。松尾も木村と同じ優勝戦に乗り5着。再び調子を上げてきた印象。黒岩も前走が浜松開催だったが、こちらは優勝戦までは行けなかった。エンジンはやや低迷中。
他に外来で有力どころは人見剛志、伊藤信夫、佐々木啓あたり。人見は今年序盤ほどの勢いはないが、ここ一番では勝負強さを発揮できるタイプ。伊藤もエンジン仕上がった時のスピードはピカイチ。佐々木は安定感あるレース運びで、大きな着は取らないタイプ。
A級では、地元の浜松で優出した和田健吾が上昇カープを描いている。最重ハンの10M前で活躍しているのは別府敬剛。前走の浜松ではオール3連対でシリーズを締めている。また、春本綾斗は直前の地元開催で準優勝と動きが急激に良くなっている。
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主な出場予定選手
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浦田 信輔〔飯塚 S-8(23期)
荒尾 聡〔飯塚 S-11(27期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-13(26期)〕
鐘ヶ江 将平〔飯塚 S-14(31期)〕
木村 武之〔浜松 S-6(26期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-12(26期)〕
人見 剛志〔山陽 S-26(28期)〕
黒岩 明〔川口 S-22(26期)〕