S級選手が少なく、優勝争いは混沌!
この開催の前後に他のレース場での記念開催に挟まれている関係で、今節参加するS級選手は4人だけの予定。A級やB級の中から優勝者が出てきても全くおかしくない。S級選手はもちろん、A級やB級の中でも気になる選手を挙げていきたい。
まずはS級から。地元は2人で若井友和と佐藤裕二。若井の方は前走が地元開催だった。節を通して白星はなかったが、エンジン自体はマズマズの様子だった。佐藤も前走は地元開催。準決で6着になってしまったが、他の日はオール連対。エンジン的には戦える状態にある。この2人が地元勢を引っ張っていく存在になる。
外来は、船橋から五十嵐一夫と浜松から岩科鮮太。岩科は地元開催で悪くない動きをしていた。五十嵐はエンジン的にはやや足りない感ある。この2人は走法的にも似ていて、主としてインコースを走る。あまり大きなコースは取らないので、走りのペースとしては上がらないが、前団が混み合っているような展開だと持ち味を発揮できる。川口はインを走る選手が多く、混戦になりやすいので活躍の場は広がっていくだろう。
S級以外では、まず前節の川口開催の時に優勝戦まで進んだ中で、今節も参戦しているのが斎藤徹二、益春菜、小林瑞季の3人。斎藤は展開的に厳しい位置からのレースでも、諦めずに追って行く力強さが見られた。エンジン的にも悪くない状態なのだろう。益と小林は共に2級車で、前回の優勝戦からハンデが10M重くなった。当然、レース展開にも影響していた。しかし、この2人は現在伸び盛り。ハンデが重くなればなるほど、それを克服しようと努力し成長していくもの。今節の走りにも注目したい。
2級車と言えば、地元の押田幸夫の他に各地から4人参戦予定。船橋の片野利沙はすでに22勝を挙げており、同期の中でも1着回数は多い方。車券を狙う特徴としては、初日の走りがカギになる。と言うのも、その節で初日の走りがいいと、その後の日も良い走りをすることが多く、初日が悪いとそのままその節はイマイチな結果になることが多い。とにかく初日が大事になる。山陽からは長田恭徳、小栗勝太、高木健太郎の3人が参戦予定。その中でも、急成長を見せているのが高木だ。
1級車の中では、山陽の丸山智史が好調。元々スピード自体は定評あったが、それにレース運びも身についてきた様子。また、同地区の稲原良太郎はここ一番で強い走りをするので注意が必要。浜松の岩科州もエンジンは戦える状態にあり、勝負所ではインを強引に突っ込んでくる。伊勢崎の宍戸幸雄は、今年優勝してからエンジンは良い状態を保っている。また、B級ではあるが船橋の小林悠樹は、A級にも負けない走りをしている。浜松の田中悦郎はシリーズの前半が狙い。「まだ走路が落ち着いてなくて滑りやすい状態の方が、前から走るぶんやりやすい」と言っている。
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主な出場予定選手
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若井 友和〔川口 S-15(25期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-18(24期)〕
岩科 鮮太〔浜松 S-35(29期)〕
五十嵐 一夫〔船橋 S-37(21期)〕
牛沢 和彦〔川口 A-3(20期)〕
塚越 浩之〔伊勢崎 A-50(23期)〕
浅田 真吾〔浜松 A-41(27期)〕
佐久間 健光〔船橋 A-71(26期)〕
永井大介がライジングカップを制す!
山陽のGIIライジングカップは、人気に推された永井が圧勝した。永井らしいカマシスタートからの電撃速攻であっさりと首位奪取。そこからは後続を振り切る内容だった。
優勝戦は1回目のスタートで岩崎亮一のフライングがあり、再発走となった。2回目も岩崎が良いスタートを切り、篠原睦が乗って出るかに見えたが、バックストレッチでは永井が好位置に付けて0ハンの小林啓二を一気に差してしまった。スピードは日本一の永井なので、そのまま押し切ってゴール。これで今年に入ってからの優勝は10を数えた。永井本人も、今まで年間最高優勝回数は9だったので、自己更新となる記録。今年の永井はかなり充実している。
2着には地元の松尾啓史が入った。序盤こそ永井の後ろを走っていた岩崎だが、それを交わしたのが松尾。その後は永井を追い詰める動きもあったが、徐々にまた離され加減になる。優勝できなかったものの8周戦での底力を見せてくれた。岩崎も今年の充実を示すとおり、3着に残った。4着以下は大きく離され、ほぼ変動はなかった。
2015年度末で事業の廃止が決まってしまった船橋オートレース場。現在、廃止撤回を求め、選手や関係者が署名活動などを行なっている。その中心的人物でもある船橋支部長・永井大介。オートレーサーの本来の仕事である「走り」以外にも、時間を割き奮迅し、心身ともに疲労困憊してると思われる。その中でも、本業のレースでしっかり結果を残すのは並大抵の事ではない。そんな永井や、他にも数々の名レーサーを輩出している船橋オート。なんとかオートレース事業継続にはならないものか。
絶好調の永井大介が今年10V目指す!
山陽のGⅡライジングカップもついに優勝戦を迎えた。今節はシリーズを通して天候が不安定であり、準決も9R~12Rにかけて走路が徐々に乾いていく難走路だった。優勝戦は良走路になりそうなので、予想も良走路を仮定して進めていきたい。
展開としては、まず0ハン単騎の小林啓二が逃げ態勢に入る。良走路でも悪くない動きを見せていたが、優勝戦となると逃げ切りまでは厳しそう。その小林を追って行く一番手は岩崎亮一と見た。岩崎は今年に入ってから記念を2つ制しているように状態は良い。10線に7車並んだ内から2番目なら、小林をマークから差し込んで行きそう。
そうなると次は岩崎が逃げる番。それを追って行くには序盤で好位置に付ける必要がある。10線のスタート争いは、岩崎の先行に篠原睦、永井大介が乗って出る形と見た。しかし、篠原では岩崎の逃げを追い切れるかは疑問が残る。となると、岩崎を捕らえる可能性があるのは永井となる。
当ブログでの本命には永井を推す。10線の大外とハンデ位置は厳しいが、10線のスタートライン角度ならカマシ気味に出ることも可能。これが20線の大外となるとまた話は変わってくる。20線のスタートライン角度の大外では流石の永井でもカマシが決まりにくくなる。今回は10線なのでカマシ気味に出られそうだ。小林に代わって逃げる岩崎を、永井がマークから差し込む。
岩崎以外に2、3着に入ってきそうなのは、スタート力ある篠原。今節はここまでオール1着と好調を維持。武器のスタートも切れている。また、同期の内山高秀も怖い存在。スタート争いは微妙だが、エンジンが良くなっており道中のアシは強烈。序盤の展開が良くならなくても、8周戦を味方に巻き返してくるか。他では岡部聡も動きは良い。ただ、内寄りとは言えスタート争いに一抹の不安があるのは気になる点。いい展開にはならなそうだが、エンジンは良いのでレース後半追い込んで来るかも。
もちろん最内に入った竹谷隆もスタート次第では勝負圏内。スピード自体はかなりあるので、先に抜け出すようなら面白くなる。松尾啓史も整備に余念がないので、更にエンジンを仕上げてくる可能性ある。
◎永井大介
○岩崎亮一
△篠原睦
△内山高秀
▲岡部聡