今週は16日『関東オークス』、17日『北海道スプリントカップ』と2つの交流重賞が行われました!
まずは川崎『関東オークス』。
勝ったのはダート初挑戦となった【シンメイフジ】でした。
レースは1枠から飛び出した【アイシークレット】が逃げる展開。少し離れて【ギンガセブン】【トーセンウィッチ】【シンメイフジ】が続きます。
2周目に入ると馬群の間隔が詰まって来て、勝負所では【シンメイフジ】が抜群の手応えで上がって来ました。
直線では、粘る【ギンガセブン】を【シンメイフジ】が捉え、その後ろからは【ハーミア】が猛追!
結局1と1/2馬身振り切って【シンメイフジ】が勝利☆
2着は【ハーミア】、クビ差の3着には10番人気【ギンガセブン】が頑張りました。
【シンメイフジ】を管理する、安田隆行調教師
「正直、初のダートでどれだけ走れるか不安もありました。
オークスで結果を出すことが出来なかったけれど、その後疲れもなく、かい食いも良く、順調に来ていたので勝ててよかったです。
内田騎手には、ゲートの中でふわふわするのでそれだけ気をつけてと言いました。
あとは泥を被らず、完璧に乗ってくれましたね。
レースは安心して見てられました。
今日の結果次第で先の路線を決めたいと思っていたので、ダートも走ってくれて大いにプラスです。
具体的にはまだ決まっていませんが、ダートも頭に入れて考えます。
この馬は素直で掛かったりせず、100の力をフルに出せる。そこが強みですね」
騎乗した内田博幸騎手
「責任を果たせてよかったです。
少し遊ぶ面があると聞いていたので、集中するようゲートの中から最後までいい形で運べるように考えていました。
いい感じのスタートが切れて、いい手応えだったのでやってくれるなと思ってました。
初のナイターで少し戸惑ってるところはあったけど、ゲートを切ったら集中して走ってくれました。
4コーナー手前から上がって行って、まだ力も残っていたので最後までしっかりと伸びてくれましたね。
後ろから来たら、また伸びてくれると思ってました。
距離はオークスも走ってるので問題はなかったです。精神面だけ、いかに気持ちよく走らせるかがポイントでしたが、この馬の力を出せたと思います。
身体が柔らかくて、力みがない分距離も持ちますね」
2着は大井の【ハーミア】でした!
他地区からの挑戦は、笠松の2頭。
『東海ダービー』を制した【エレーヌ】は、後方から追い上げるも6着でした。
騎乗した筒井勇介騎手
「コーナーコーナーで外に張っていたので、少し左回りを気にしていたのかもしれません。
重馬場で前が残る展開の中、よく差して来てくれたと思います」
27歳でダービージョッキーとなった筒井騎手。
「ダービーを勝てたのは、本当に嬉しかったですね。
この後はエレーヌと一緒にジャパンダートダービーを目指します!」
グランダム・ジャパン3歳シーズンの優勝も手にしましたからね。
今後もこのコンビ、要注目です☆
もう1頭笠松から遠征して来た【プティフルリール】は12着。
もともと小柄な身体ですが、この日はマイナス9キロでなんと347キロでした。
華奢な女の子ですが、本当に根性のある馬ですね。
さ~そして17日は門別競馬場で『北海道スプリントカップ』が行われました!
注目は...なんといっても【ラブミーチャン】。
古馬&牡馬一線級の中に入って、2番人気に支持されました。
レースは激しい先行争いから、【ラブミーチャン】がハナを奪いますが、終始外から競いかけられて、かなり厳しい展開になりました。
直線を向いても【ラブミーチャン】先頭でしたが、4番手にいた【ミリオンディスク】が抜け出して快勝☆
2着は中団から追い上げた【ガブリン】。【ラブミーチャン】は3着でした。
それでも、かなり苦しい展開の中、よく3着に頑張ってくれたと思います。
競いかけた馬たちは直線で失速していく中、最後まで粘りましたから!
改めて、【ラブミーチャン】の強さを見せてもらったレースでした。
勝った【ミリオンディスク】は交流重賞初制覇ですが、これまでずっと強いメンバーと戦って来ましたからね。
レコードのおまけもついて、また1頭短距離のスターが誕生しました☆
それでは後半戦参りましょう~♪
4日目は大井競馬場、『東京ダービー』でした!
ここも、勝ったのは1番人気【マカニビスティー】です☆
騎乗した戸崎圭太騎手は...
「馬を信じて、邪魔しないように乗りました。
羽田盃の時には、僕の慌てっぷりでああいう形になってしまって...
厩舎スタッフ、そしてファンのみなさんに迷惑をかけているので、今日はとにかくジックリと乗りました。
ここまで馬も順調だったし、ファンの方の応援があったから勝てました!」
前走での悔しい負けを糧にして、自身3度目のダービー制覇を果たしました。
管理する松浦備調教師にとっては、初めてのダービー制覇!!
「騎手時代含め、初めて勝たせてもらいましたが...なんだか夢みたいですね。
今はまだ身体が落ち着かないです。
羽田盃は残念な結果でしたが、今日も1番人気に支持していただいて、なんとか巻き返したいと思っていました。
先行する馬ではないですが、3コーナー辺りの位置取りでちょっとまずいかな...と思ったら、直線に入って他馬とは脚色が違いましたね。
最後は安心して見ていられました。
この馬は馬主さんが、羽田盃・ダービーを目標に中央から移籍させてくれた馬。これで安心しました。
今は感無量で、ただただありがたい気持ちでいっぱいです」
息子である、松浦裕之調教師と喜びを分かち合っている姿が、とても印象的でした。
そして5日目は姫路競馬場『兵庫ダービー』です!
今回初めて姫路に行って来ました♪
初めてなのになんだか懐かしい感じ。コースは小回りで、パドックやスタンドも綺麗でしたよ。
これで地方競馬全場制覇!!やっと達成できました☆
さて、話をレースに戻しますが...
ここまですべて1番人気馬が勝って来た今年のダービーウイーク。
このレースで初めてその神話が崩れました。
レースは【タガノパンデミック】と【オキナワノペガサス】が引っ張る展開。
1番人気【フィオーレハーバー】は少し離れた3番手を追走して、外に【ブリリアントストーム】、後ろに【ハイパーフォルテ】が続きます。
2周目の向正面から前2頭の脚色が鈍り始めて、馬なりのまま【フィオーレハーバー】が先頭に。その外から【ハイパーフォルテ】が上がって来ます。
直線を向いた時には【フィオーレハーバー】の圧勝か?と思いましたが、【ハイパーフォルテ】が並ぶ間もなく突き抜けて勝利!
2着争いは6頭の大接戦となり、後方から伸びて来た【フウリンカザン】が2着、粘った【フィオーレハーバー】が3着という結果でした。
勝った【ハイパーフォルテ】は、断然の人気に支持されていた【フィオーレハーバー】と同じ、平松徳彦厩舎の管理馬。
これまで1度も【フィオーレハーバー】に先着したことはありませんでしたが、ダービーの舞台で逆転して見せました。
騎乗した田中学騎手は...
「とても繊細な馬なんですが、厩務員さんがよく仕上げてくれて、今日はすごく落ち着いていました。体重も戻してくれたし、僕は乗っているだけでした。
いつもフィオーレハーバーの後ろばかりだったけど、大舞台で結果が出せて嬉しいです。
前走で差のない競馬が出来たので、そろそろ逆転もあるかなと思ってました。
道中もリラックスしていたし、いいとこ取れたので思い通りの競馬が出来ましたね。
瞬発力と長い脚が使える馬なので、信じて3コーナー手前から行きました。
JRAに挑戦した時にすごく力をつけてくれたし、とにかく落ち着きが出たのが大きいですね」
田中騎手は、これでダービー3勝目!JRAに移籍した小牧太騎手に並ぶ、最多タイ記録となりました。
2着は8番人気の【フウリンカザン】!
大山真吾騎手は、
「勝てるかと思った~!
最後追い出すのを2呼吸3呼吸我慢しました。本当にいい脚で伸びてくれました」
と笑顔で話してくれました。
そして3着が、1番人気【フィオーレハーバー】。
これまでパートナーを組んで来た木村健騎手が腰痛で休養中のため、この日は板野央騎手が騎乗。
「道中は折り合っていたし、いい位置につけられました。
早めに抜け出さないよう気をつけて、追い出しを待ったんですけど...敗因は、よくわからないです」
悔しさを押し殺しながら話してくれた板野騎手。隣にいた坂本和也騎手から、
「文句ない騎乗やったで」
と声をかけられ、小さく頷いていました。
ダービーでの初コンビ、断然の1番人気、そしてリーディングジョッキーである木村健騎手からの乗り替わりと、板野騎手にとっては大きなプレッシャーがあったのではないでしょうか。
その中での騎乗ぶりに、平松調教師も高い評価をしていました。
「とにかく遊ぶところのある馬だから、逃げてた馬が早めに後退したのが大きかったですね。もう少しいてくれたら...。
板野くんも、大きなプレッシャーの中で、いい騎乗をしてくれました」
勝った【ハイパーフォルテ】は、平松調教師と小・中学校同級生だった蒲牟田浩さんの持ち馬。
「クロフネの仔が欲しいと言って、探して勝ってもらったんだけど、男馬の割りに食が細くて身体を作るのに苦労した面もありました。
ダービーを獲らせてもらって...ありがたいですね。
この後は放牧に出して、秋・来年を目指します!」
まだまだ成長の余地があるということですから、今後も大注目の1頭ですね☆
[おまけ②]
初めての姫路で頂いたのは...『駅そば』です!!
コレ、お蕎麦でもうどんでもなく、中華麺なんですよ。
温かい汁を入れて天ぷらを乗せれば出来上がり。
以外にさっぱりしてて美味しかったです♪
なんで『駅そば』っていうのかな~...
最終日の6日目は、名古屋『東海ダービー』!
勝ったのは1番人気の牝馬【エレーヌ】です。
先行争いを尻目に後方からの位置取り。2周目の向正面で外に出すと、スルスルと上がって先団へ。
4コーナーから【メモリーキャップ】との一騎打ちとなり、直線半ばで振り切ると、今度は後ろから【ラッキーサンライズ】が迫って来ましたが、これを1/2馬身凌いで快勝!
ゴール前には鞍上の筒井勇介騎手が、早々とガッツポーズをして喜びを表していました。
【エレーヌ】は今年10戦目。
京都・中京と2度のJRA遠征を経験し、水沢・佐賀・園田と全国に遠征して勝ち星を積み上げて来ました。
本当にタフで強い...【エレーヌ】の頑張りには、頭が下がります。
今年のダービーウイークも、悲喜こもごも、たくさんのドラマがありました。
ここから、『ジャパンダートダービー』を目指す馬、他のレースに行く馬、休養に出る馬など様々ですが、まずはダービーという勲章を手にした馬たちに、拍手を送ります!
ダービーウイーク特別ファンファーレがまた1年聴けないのか...と思うと寂しいですが、来年のダービーウイークに向けて、各地で2歳馬たちがデビューして来ますから、要チェックですよ!!
今年も怒涛のダービーウイークが終了しました。
30日の佐賀競馬場から、毎日素晴らしいレースを見せてもらいましたね♪
1年ぶりの、ダービーウイーク限定のファンファーレ。あれ、いいですよねぇ~。
6日間の激闘を振り返りたいと思います!!
まずは開幕戦、30日佐賀『九州ダービー・栄城賞』。
レースは前3頭が引っ張る展開で、1番人気【メイオウセイ】は4番手。
2周目の向正面で【メイオウセイ】が動き出すと、後ろから上がってきた【ゴールドセンド】との1騎打ちに。
最後は1/2馬身凌いで【メイオウセイ】が勝ちました!
前走で『荒尾ダービー』を制し、このレースでダービー2勝目☆九州2冠を達成しました!
秋のロータスクラウン賞を制して、九州3冠なるか...注目の存在です。
そして2日目は盛岡競馬場。
『岩手ダービー・ダイヤモンドカップ』です!
断然の1番人気、1,0倍に支持されたのが【ロックハンドスター】。
これまでの成績を考えたら、納得の信頼度ですね。
レースは【ダークライ】が逃げて、【ロックハンドスター】が馬なりで2番手追走。
3コーナーで並びかけると、馬なりのまま先頭へ。
直線に入っても菅原勲騎手は持ったまま、馬なりで突き放し7馬身差の圧勝でした!
これまでも強いレースをしていたけれど、この日が1番強かったんじゃないでしょうか。
騎乗した菅原勲騎手は...
「本当は砂を被せたり中団から揉まれる競馬を経験させたいんだけど、地元馬相手だとペースが遅いし力が違うからね。
今までは早めに先頭に立つと遊ぶところがあったけど、今はだいぶ成長したので今後のためにも早めに先頭に立ったんです。
今日は遊ぶところなく、一生懸命走ってくれました。
ただ...ゴールした後に勝手に出入り口の方に向かって行っちゃって(笑)。焦りましたよ」
このレースは通過点。これから南関東へ遠征して来るということで、先を見据えた強いレースを見せてくれました。
2着はスローペースで折り合いに苦労しながらも、中団から伸びて来た【モエレフットライト】。
騎乗した小林俊彦騎手は...
「よく頑張ってくれました。外枠からで掛かったけど、やはり広い馬場が合いますね。
でも...勝った馬は強すぎるね。並んで行こうとしたら、ヒューンて行っちゃったもの」
そして、このレースで【ミスギンレイ】に騎乗し、騎手を引退したのが板垣吉則騎手。
「無事に終わってホッとしてます。
昨日引退式もしていただいて、本当に温かく送り出してもらいました。
ただ、明日から調教師なんで余韻に浸ってる間がないんですよ。
もうバタバタです」
1990年、上山競馬場でデビュー。
上山廃止後は岩手競馬に移籍。通算1328勝。
[おまけ①]
盛岡競馬場といえば...ジャンボ焼き鳥!!!
タレと塩があるんですが、今回は塩にしました。
かなりジャンボサイズですが、お肉がジューシーで柔らかいんですっ♪
これ1本で、十分満腹になりますよ。
3日目は、門別競馬場で行われた『北海優駿』。
ダービーウイークの戦いの中で、唯一地方全国交流のこのレースには、船橋【リュウノボーイ】・川崎【エクセルチェイサー】・川崎【ワンダートリック】という3頭の南関東勢が遠征にやって来ました。
レースは【プリモエナジー】が逃げて【エクセルチェイサー】が2番手。
やや離れた3番手に付けたのが、1番人気【クラキンコ】。
勝負所の4コーナーでは馬なりのまま【クラキンコ】が先頭に立つと、直線もそのまま突き抜けました。
2着争いは、【エクセルチェイサー】と追い上げた【リュウノボーイ】の叩きあい。
クビ差で【エクセルチェイサー】が粘って2着となりました。
勝った【クラキンコ】の配合は、まさに競馬のロマンです!
父:クラキングオー(その父スズカコバン)、母:クラシャトル(その父ワカオライデン)ともに、『北海優駿』を制した北海道ダービー馬。
両親と子供のダービー制覇、そして日本で前々から活躍している血統でのダービー制覇...本当にすごいことですね。
2冠を達成した牝馬【クラキンコ】は、馬産地の夢を繋ぐ、大きな大きな存在になったのではないでしょうか。
26日、浦和競馬場で行われた『さきたま杯』は、1番人気【スマートファルコン】が快勝しました☆
今回は番手に控えての競馬となりました。
3コーナー手前から【スーニ】との一騎打ちになり、いったんは【スーニ】が先に出る場面もありましたが...直線で突き放し、4馬身差の勝利でした。
「『浦和記念』のアクシデントから、精神的にも肉体的にも立ち直ってくれました。
【スーニ】が早めに来たけど想定内だったし、この馬の力を信じて乗りました」
と岩田誠成騎手。
管理する小崎調教師は...
「そろそろ大きなレースに挑戦することも考えています。もう十分勝負出来る力がありますからね。
ただいつも浦和に来るとマイナス体重になったり回復に時間がかかるので...次走はこれから相談します。」
というお話でした。
2着は『かきつばた記念』と同じく【スーニ】でした。
「1コーナーで岩田さんが閉めて来るのは想定内でしたが、その後ごちゃついたのは痛かったですね。
気持ちよく行かせたら敵わないので、早めに行ってどっちが強いか勝負しましたが...やはり【スマートファルコン】は強いですね。
ただ僕の馬は59キロでこれだけ頑張ってくれるんですから、悲観はしていません」
と川田騎手。
アタマ差の3着には、船橋の【ノースダンデー】が頑張りました!
最後は【スーニ】を差しきるような勢いがありましたね。
騎乗した左海騎手は...
「道中でちょっとごちゃつく場面があって...あそこがスムーズだったら2着はあったかも」
ということでした。
そして4着には、笠松の【トウホクビジン】が!!!
「すごくいい脚で伸びてくれました~」
と本橋騎手。
牡馬一線級相手に、大健闘のレースを見せてくれました。
5月17日から3ヶ月間、大井競馬場で短期騎乗する、笠松の坂上忠匡騎手。
昨日の3レースで、大井デビューを果たしました!
勝負服とお揃いのメンコを着けて、目立っていましたよ☆
レースは好位から粘って3着という結果でした。
「やっぱり直線が長いですね。まだあと200もある!と思いました(笑)。
最初から、すごくいい馬に乗せていただいて...関係者のみなさんに感謝しています。
今年から南関東の短期騎乗の条件が広がって、今回来ることが出来ました。
僕の場合、条件的には今年が最後のチャンスだったので、本当に良かったですね。
笠松の森山調教師も、快く送り出してくれました。
こっちに来てからは、色々なことが新鮮で、すごく面白いです。
たくさん勉強して、笠松に帰りたいですね」
この3ヶ月、坂上騎手にとって大きな経験になりそうですね♪