2010年から9年という長きに渡って活躍したウルトラカイザーが、引退することになりました。
生涯成績は65戦37勝。
うち重賞勝ちが14勝、JRA1勝という素晴らしい成績を誇りました。
11月24日(日)には佐賀競馬場で引退式が行われ、たくさんのファンの方々に見送られました。
長年管理して来た、佐賀の真島元徳調教師にお話を伺いました。
赤見:まずは引退式を終えた、率直なお気持ちを教えてください。
真島:あんなにたくさんのファンの方々が集まってくれると思わなかったのでとても嬉しかったですし、改めてウルトラカイザーの偉大さを実感しました。
無事に送り出せるのでホッとしています。
赤見:重賞14勝を挙げ、本当に長い間活躍してくれました。デビューの頃はどんな様子だったんですか?
真島:最初の頃は、脚が長くてスラッとしていて、馬体重も440キロ台だったんです。
能力は高いとは思いましたが、まさかここまで走る馬に成長するとは思いませんでしたね。
古馬になって490キロくらいで競馬をしていましたし、そういう成長力も大きかったと思います。
赤見:先生から見て、どんなところが優れていると感じますか?
真島:やっぱり精神力ですよね。そこは本当に強いと思います。
JRAでも勝っていますし、北海道でも活躍していて、環境の変化にあまり動じないんですよね。
年齢的に一番いい時に脚元がモヤモヤして使えなかった時期があるので、欲を言えばその頃の走りが見たかったなというのはありますが。
それ以外には調教でも普段も手がかからないですし、とても頭のいい、扱いやすい馬でした。
赤見:引退に際して、どんな言葉をかけたいですか?
真島:それはもう本当にお疲れ様ということですね。今までありがとうという感謝の気持ちも強いです。
馬主さんと相談して、今後は種牡馬の道へということなので、この馬の子供が見られる日が楽しみです。
赤見:地方競馬の馬が種牡馬へというのは数少ないですし、本当にすごいことですね。
真島:どのくらいお嫁さんが来てくれるかはわかりませんけど、この馬のタフさと精神的な強さが遺伝してくれたら。
どんな子供たちに会えるか、とても楽しみです。
赤見:では、全国にいるファンの皆さんにメッセージをお願いします。
真島:長い間ウルトラカイザーを応援していただきまして、ありがとうございます。
無事に引退することが出来、この先は種牡馬にチャレンジしますので、今後も温かく見守っていただけたら嬉しいです。