2010年のデビューから丸3年が経ち、4年目のシーズンを迎えた佐賀の石川慎将騎手。
若手の活躍が難しいと言われる佐賀において、 デビュー年から39勝をマーク☆
その後も順調に勝ち星を重ね、リーディング上位を脅かす存在となっています。
石川騎手といえば、お父さんは騎手として1283勝を挙げ、現在は調教師として活躍している石川浩文調教師。
体重が重かったため、地方競馬教養センターに入所することが出来ず、騎手になることは早くから諦めていた石川騎手。
しかし、お父さんが調教師に転身したことをキッカケに、北海道の牧場から佐賀に戻って来て厩務員生活を続け、独自に修行して25歳で騎手免許試験に合格した、異色の経歴を持っています。
佐賀の新星として大きな存在感を放っているわけですが、今年の夏は期間限定で門別競馬へ乗りに行くとのこと。
さっそく現在の心境をお聞きしました!
赤見:期間限定騎乗で、なぜ門別を選んだんですか?
石川「もともと北海道の牧場で働いていたので、いつか門別で乗りたいっていう気持ちがあったんです。昨年の夏はマカオに行かせてもらったんで(アジアヤングガンズチャレンジ)、今年の夏もどこかに行きたいなと思ってて。
やっぱり、同じところでずっと乗ってると、コースも一緒だし、展開も一緒だし、乗っている人間も一緒で。強い馬に乗ってる人も同じだから、どうしても同じようなレースになっちゃうんですよ。
そういう意味でも色んなところに行きたいなって思ってます。
今はまだ実力が足りないと思うんですけど、いつか南関東にも期間限定で行きたいですね」
赤見:なるほど。ただ、今かなり乗り鞍があるじゃないですか。地元を離れると、乗り馬がいなくなるっていう不安はないですか?
石川「それはありますよ。本当にたくさん乗せてもらってるし、勝たせてもらってるので。
でもそこを気にしてたら、前に進めないじゃないですか。
佐賀はね、外に出ていく子が少ないんですよ。あんまりそういう環境じゃないっていうか。
だから僕が突破口として、切り開きたいっていうのもあるんです。
今回僕が門別に行くことで、僕の馬が他の人に回るわけじゃないですか。そういう時に若い子たちが頑張って、それで僕が外から得たものを持ち帰れたらね、一石二鳥でしょ。
本音を言うと、今はちょっと乗せてもらってることに慣れてる気がするんです。感謝の気持ちを忘れちゃいけないって思ってますけど、たくさん乗せていただいて、今の環境が当たり前みたいな。
それじゃダメなんですよ。今のままでいいって思ったら、もう前に進めないですから。
自分で自分にムチ打って、厳しい環境に行かないと」
赤見:志が高いですね。誰か影響受けた方はいますか?
石川「やっぱり内田利雄さんですね。あの人を知らない人いないでしょ。
佐賀に来て一緒に乗っていて、特別なものを感じました。技術もそうだし、人柄の良さもありますよね。
この地方競馬の環境で、期間限定であれだけ全国回って成績残せるって、本当にすごいですから。
その競馬場その競馬場で色んな特色がありますけど、佐賀は上2人(山口勲騎手&鮫島克也騎手)がすご過ぎるんで、なかなか若手が突き抜けられないというか。
自分はデビューが遅かったんである程度年ですけど、若い子なんかは萎縮しちゃってるんですよ。
せっかくあんなすごい人たちがいるんだから、あの人たちを倒すつもりで行かないと。そう思ってやってます。でもなかなか倒れないんですよね(笑)。壁が厚すぎて、パンチが全く効いてない...。
だから外に行くんです。外に行っていっぱい吸収して、あの人たちを倒せるような騎手にならないと。一緒に乗ってて勉強になることもありますけど、外に行って違う刺激を受けることも大切ですから。今の状況を打破して、1番になりたいんです」
赤見:門別での目標はありますか?
石川「やっぱり、数乗せてもらうことです。行ってすぐにたくさん乗せてもらえるかっていったら、そんなことはないと思います。結果がすべての世界ですから。
実際に門別の空気に触れて、肌で感じて。全然乗せてもらえないとしても修行にはなりますけど、やっぱりレースに乗ることが一番でしょ。
たくさん乗せてもらえるよう精いっぱい頑張って、それでレベルアップして佐賀に戻って来たいです!」
門別での騎乗は8月30日まで。
どんな騎乗を見せてくれるか、楽しみですね!!