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2006年3月 アーカイブ

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3/19イレネー記念予想 矢野吉彦

ニシキ-マルミが中心

 前回の重賞、チャンピオンカップのホクトキングには参りましたね。私がピックアップした4頭のうちの3頭が2、3、4着に来たんですから、予想はいい線行ってたと思うんですけど。鈴木勝堤騎手の好プレーに脱帽です。

 さて、平成17年度の開催も大詰め。今週は昨年デビューした若駒たちの総決算、イレネー記念です。このレースは、大井競馬場をはじめ、南関東の各競馬場で場外発売されます。当日(19日)、大井競馬場では、ラジオNIKKEIやU局(中央競馬ワイド中継)でおなじみの渡辺和昭アナウンサーと私が出演する予想トークショーも実施されますので、お近くの方はぜひお出かけ下さい。
 で、このコラムをご覧のみなさんには、ひとあし早く予想をご披露しちゃいます。ここは、マルミシュンキ、メジロショウリキ、ニシキセンプー、カネサテンリュウの争い、でしょう。さらに、ふつうに考えれば、ニシキセンプーが軸になるはずです。ジュニアカップでメジロショウリキ、カネサテンリュウより10kg、プロキオン特別でマルミシュンキより15kg、カネサテンリュウより10kg、メジロショウリキより5kg重かった同馬の荷物が、今回は同重量になります。もちろんこれは、ナカゼンズピード、ユキノショーなどに対しても言えること。ニシキセンプーには、惜敗続きのうっぷんを晴らす絶好の舞台だと思います。
 とはいえ、他の3頭にもチャンスは十分あるでしょう。とくにマルミシュンキ。昨年秋のナナカマド賞で7着に惨敗、初めて他馬の後塵を拝してしまいましたが、その後の休養から復帰して以来、再び連勝を続けています。あの敗戦と休養がなかったら、すでにより多くの賞金を獲得して、もう少し前からもっと重い荷物を引いていたかもしれません。ニシキセンプーとようやく同重量になるここも、いいレースを期待したいところです。
 ということで、馬券はニシキセンプーとマルミシュンキの馬単ウラオモテが中心。あとは、この2頭を頭に、メジロショウリキ、カネサテンリュウへ。馬単6点で行きます。

 大井のトークショーでは、この予想を基本線に、当日の馬場状態と前売りオッズを加味してもう一歩踏み込んだ結論をご披露するつもりです。
 イレネー記念を当てて、来週に行われる締めくくりの大一番、ばんえい記念に弾みをつけたいですね。みなさんも頑張ってください。では、今回はこのへんで。

3/19イレネー記念予想 斎藤修

マルミシュンキの潜在能力に期待

 かつては2歳馬の総決算、近年では2歳シーズンの総決算と言われてきたイレネー記念だが、さすがに3月のこの時期になると「2歳シーズン」というのも何か違和感がある。とはいえ、昨年デビューした2歳馬たちがシーズンを締めくくる一戦という位置づけは変わらない。
 実績では、やはりニシキセンプーが抜けている。ホクレン賞を勝って以来4戦勝ち星から見放されているが、ホクレン賞で賞金を加算したために重量を課せられてのもの。それでも大崩れなく善戦しているのは、力が抜けている証拠。
 そして底を見せていないという魅力がマルミシュンキだ。今シーズのスタート時から他馬をまったく寄せつけない強さで勝ち続けてきた。ナナカマド賞こそ初の敗戦を喫したが、一息入れて今年1月の復帰後は3連勝。
 勝つのはこのどちらかだろう。
 参考レースはやはり前走のプロキオン特別。ニシキセンプーが先頭で障害をクリアして逃げ込みを図るところ、メジロショウリキに続く3番手で障害を越えたマルミシュンキが並ぶまもなく差し切った。ただし問題はこのときニシキセンプーのほうが15kgも重い重量だったこと。
 ニシキセンプーの15kgかマルミシュンキの勢いか。
 ここはデビューから常に注目されながらここまで勝ち進んできたマルミシュンキの潜在能力に期待したい。思えば昨年の勝ち馬カネタマルもデビュー当初から一番の期待を集めた馬で、ナナカマド賞、ホクレン賞と敗れたものの、イレネー記念は3番人気での勝利だった。
 相手はもちろんニシキセンプーだが、この2頭で厚く勝負というわけでもない。実力の比較と馬券は別モノだ。
 「両雄並び立たず」とはよく言ったもので、こういうときはなぜか片方があっさりと敗れてしまうもの。この2頭の間に割ってはいるとすれば、常に上位で善戦しているカネサテンリュウだろう。
 メジロショウリキもこのメンバーと互角に戦ってきているが、連勝しているころの勢いがなく今回は見送りたい。

◎マルミシュンキ
○ニシキセンプー
▲カネサテンリュウ

 この組み合わせではどう買っても配当は期待できないだろうから、潔く◎→○▲の馬単2点勝負。馬券の妙味としては、◎→○を元返しくらいの金額にして、むしろ◎→▲を厚めに買いたい。
 「両雄並び立たず」の負けるのがマルミシュンキのほうでないことを念じながら、高知競馬場でレースを見る。

今週のみどころ(3/18〜3/27)その1

2006年3月17日(金)

 さて今週はイレネー記念です。昨年4月から続々デビューを果たした馬たちが、未知の重量680キロを曳いて2つの障害に挑みます。1年間で各馬がどれだけ成長したか、それを確認できる一戦。ファンにとっても、関係者にとっても、楽しみなレースといえそうです。
 18日(土)に行われるのは木蓮特別(勝入470万円未満)。10日の第10レースと11日の第9レースの着順上位馬で行われます。中心はナリタボブサップ、スーパーロイヤル、バンゼンあたりとなりそう。特にスーパーロイヤルは現在7戦連続連対中で、ここも軸馬として信頼できそうです。なおこのレースは第10レースのため、買い間違いにご注意ください
 その前の第9レース、混合別定800万円未満は、10日の第11レース、13日の11レースの勝抜戦。フクイズミやプリンセスサクラコをはじめ、イケダガッツ、エンジュダイヤ、オホーツクブルーなどが出走を予定しており、楽しみな一戦です。
 19日(日)のメインレースはイレネー記念(3歳)。このレースはいつものとおり、別掲のイレネー記念プレビューをご覧ください。
 その前第10レースに行われる乙女椿特別(4歳以上550万円未満)は、ばんえい競馬の情報を掲載している b. b. park さんが個人協賛しています。このホームページは、毎週注目馬をはじめ、重賞レースについては詳細なレポートを掲載していますので、当ページともども予想にお役立てください。出走馬の顔ぶれは、トカチタカラ、ハマナカキング、アローコマンダー、そしてスーパークリントンなど。特にトカチタカラとハマナカキングは、前走人気で5、6着に敗れただけに、巻き返しなるか注目です。

 20日(月)以降のレースについては、19日にアップする予定です。ご了承ください。

レース回顧(3/10~3/13)

2006年3月13日(月)

 10日(金)に行われた雪柳特別(4歳以上800万円未満)は、昇級初戦のヤマノミントが快勝。混戦の2着争いを尻目に、後続との差を保ったままゴールしました。これで3連勝と波に乗った印象で、今後もこのクラスで活躍することでしょう。2着は混戦の末、ヨシノウンリュウとタカラボーイが同着。1番人気のプリンセスサクラコは追い込み届かず4着に敗れています。
 翌11日(土)のメインレースは春蘭特別(4歳以上オープン)。障害を3番手でクリアしたスターエンジェルが脚を伸ばし、1着でゴールしました。近走は安定した成績を残しており、一段と力をつけた印象です。先頭で障害を越えたミサキスーパーもよく粘りましたが、結局2着に敗れました。
 12日(日)に行われたのは螢の光賞(引退馬)。今シーズンで競走生活を終える馬たちによる一戦です。勝ったのは550万クラスのクメノビューティー。3番手で障害を下りると、前を行くエビスコマチ、スピードカザンを楽に差し切りました。今後は繁殖牝馬としての活躍を期待したいところ。
 その前第10レースに行われたのは4歳以上オープンによる寒緋桜特別。ゴール前の混戦を制したのは8番人気のトモエパワーでした。第2障害はエンジュオウカンが先頭でクリアし、差なくタケタカラニシキ、スーパーペガサスが3番手で続く展開。そこからスーパーペガサスが一気に交わす勢いも、残り20メートル付近で止まってしまいました。完全にタケタカラニシキが抜け、そして勝利を手中に収めたと思われたその時、ゴール線上で痛恨のストップ。その隙に、休むことなく歩き続けたトモエパワーがひと足先にゴールイン。立て直したスーパーペガサスが2着で、障害でヒザを折ったシンエイキンカイが、しぶとく追い込んで3着となりました。
 13日(月)はあんず特別(4歳以上650万円未満)が行われました。これを制したのはホクショウファイト。一呼吸おいて仕掛けた第2障害をひと腰で上がると、しぶとく粘りきってゴールしました。2着には脚を伸ばしたオホーツクブルー。2番人気のフクイズミが飛ぶように追い込みましたが、3着までが精一杯でした。
 またこの日の第10レースに行われた4歳以上オープントカチプリティーが人気にこたえて優勝。2着には最低人気のホクリュウイチが入り、好配当を演出しました。

11日以降の映像はこちら

やっぱり馬が好き(第15回)  旋丸 巴

2006年3月10日(金)

いつかオーナーズカップに…

 5日、私は勇んで帯広競馬場に出かけた。わざわざ「勇んで」と書いたのは、それは、この日、当情報局の斎藤修編集長が東京からやって来るから……という訳ではない。

 いえいえ、斎藤さんはTOKIOの城島リーダーを渋くしたような人で、「僕にとっては、ドバイに行くのも帯広に行くのも同じなんです」なんてセリフを嫌味なく言ってのける素敵な男性なんである。だから、勿論、斎藤さんに会うのは嬉しいのだけれど、しかし、私を「勇ん」だ気持ちにさせるのは、もっと他にあって、それは、この日、帯広競馬場で行われた第4回オーナーズカップ。

 オーナーズカップは、その名の通り、馬主さんが自らの馬に乗って出走するレース。勿論、エキシビションレースだから馬券は発売されない。けれど、馬主さんとは言え、アマチュアの騎手が、公式のコースで、しかも開催日に、本物同様のレースをするなんて、アマチュア騎手が活躍する外国ならいざ知らず、国内では他に絶対見られない稀有な企画。だから、これは一見の価値ありと、前述「勇んで競馬場へ」と相成った次第である。

 因みに、これなるレースに出走するのは8組の人馬。10歳のオープン馬から4歳牝馬まで、と出走馬もバラエティー豊かなら、騎乗する馬主さんも17歳から66歳の男女、と更に様相多彩。

Photo_8  そんな中で、私が注目したのは6番ツルマキシンザン。オープン馬だけに、ここでは680キロの最大重量を課せられて、560キロの最軽量馬に比べると、かなり不利。それでも、私が敢えてこの馬を応援するのは、手綱を取るのが井内香さんという21歳の女性だから。既に彼女はオーナーズカップでの優勝経験もあり、同性として、紅一点を肩入れしないわけにはいかないのである。(写真:ツルマキシンザンと井内香さん)

 と、期待し、注目したオーナーズカップは14時25分、発馬! 各馬一斉に飛び出して……けれど、重量も馬の格も、そして、騎手の技量も玉石混交のこのレース。だから、各馬のペースもまちまちで、第一障害を越えて、すぐに立ち止まる馬やら、第二障害まで駆けぬけて行くのやら、てんでんばらばら。

 そして迎えた第二障害。ここでも、また、巧みな手綱さばきで馬を誘導する玄人裸足の騎手から、微笑ましく懸命に追う騎手まで、各人各様の「坂越え」で、観客も大いに沸く。

 この第二障害を軽々と越えたのは我らがツルマキシンザンと井内騎手。オープン馬の地力で早々と直線に駆け出し、このまま優勝……かと思ったけれど、世の中、そんなに甘くなかった。終盤、足寄町・南信良さんが繰るイサムニセイと、本別町・林千代吉さんのプリティブライトに抜かれて3着に敗れた。

 優勝した南さん62歳。2着の林さんは最年長66歳。いずれもプロ顔負けの技術を持つベテランで、だから、今回のオーナーズカップは完全に「老練の技」が「若さ」に圧勝した形。でも、まあ、井内・ツルマキシンザン組だって3着だったのだから、よしとすべし。

 公式戦では絶対に見られない、或いは、許されない「多様性」を見せてくれたオーナーズカップ。それだけに、また、日頃接しているプロのレースの精密さも、また、しみじみ感じさせられたレースでもあった。プロって、凄いんだわ、やっぱり。

 それにしても、である。

 こういうレースを見ると、『いつか自分も馬主になって、このレースに出よう』なんて本気で考えちゃいませんか?

「そんなこと考えるの、あんただけ」って夫は言うけど、そんなことないよねー、皆さん。

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