
デビューから3連勝でゴールドウィング賞を制したインザフューチャーだが、2度負かしているエムエスオープンと3度めの対戦となった新春ペガサスカップでは直線での追い比べとなって、わずかにクビ差で屈した。直接対決3度で1、2着を分け合っている2頭の着差は、1馬身、ハナ、クビという僅差。インザフューチャーにとっては、初めての笠松でもライバル不在のここは負けられない一戦だ。
相手筆頭にはダルマワンサ。門別から転入し、笠松では準重賞を3戦して1勝、2着2回。先着されたのは、やはり門別から移籍したニュータウンガールだけ。前走ジュニアキングのダルマワンサの走破タイムが1分43秒4で、年によってはこのレースで勝ち負けができるレベル。インザフューチャー相手でも上積みがあれば期待できる。
新春ペガサスカップで2強にクビ、クビ差の3着と迫ったのがユーセイシューター。ただ新馬戦を勝って以降勝ち星がなく、しかしここに来てようやく力をつけてきた。今回もどこまで迫れるか。
ジュニアキングで2着ダルマワンサから4馬身差で3着だったワイエスキャンサー、ゴールドウィング賞でインザフューチャーの3着だったフクダイトウリョウらは連下争いまで。
◎7インザフューチャー
○3ダルマワンサ
▲6ユーセイシューター
△9ワイエスキャンサー
△1フクダイトウリョウ
ゴールドジュニアの出走表はこちら
ミスカゴシマは、佐賀生え抜きとしては久々に現れた世代最強クラスかもしれない。ここまで負けたのは中央の芝と金沢の遠征だけ。しかもその金沢では北海道からの遠征2頭の間に食い込んでの2着。例年台頭する北海道からの移籍馬の上位クラスと同じかそれ以上の能力であることは間違いない。控えて競馬ができることでも将来性が感じられる。前走佐賀若駒賞は初めての1800メートルでも他馬を相手にしなかった。2着トップレベルとは1馬身半差だったが、脚色を図りながらで、着差以上に力の違いがあった。11月のカペラ賞で強い勝ち方を見せたリバイブがいれば迷うところだったが、ここには登録がなく、ミスカゴシマの中心はゆるぎない。
エンゼルリーナは門別からの転入初戦を圧勝したが、前走1750メートルの初夢特選は3コーナーあたりまでは手応え十分だったが、ゴール前で失速して3着。能力上位ではあるが、この距離は気になるところ。
トップレベルはデビュー2戦目で勝利を挙げたのみだが、カペラ賞がリバイブの3着で、佐賀若駒賞が前述のとおりミスカゴシマの2着。この距離で力をつけれてくれば、いずれ逆転という可能性はありそう。
ほかはちょっと差があり、この3頭の勝負だろう。
◎3ミスカゴシマ
○5エンゼルリーナ
▲2トップレベル
花吹雪賞の出走表はこちら
昨年末、10歳のサクラレグナムが出走した兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIにはちょっと驚かされた。抜群の手応えで位置取りを上げ、4コーナー3番手で直線を向くと、直線半ばあたりでは差し切ってしまうのではないかという脚色だった。結果3着だったものの、勝ったデュープロセスから3/4馬身+クビ差だけに惜しかった。一昨年春に大井から転入後、地元同士で先着を許したのは昨年の建依別賞でのケイマだけ。11歳でも衰えのないところを見せてくれそうだ。
強敵となりそうなのは、中央3勝クラスから転入したツクバクロオー。2走前の横浜特別は、ゴール前でウォーターマーズにとらえられたとはいえ、向正面で後続を引き離しての逃げは見どころがあった。高知県知事賞は前2頭から離されての3着だったが、さすがに距離が長かった。1400メートルならハイペースで逃げても粘り込む場面はあるかもしれない。
高知県知事賞の直線で叩き合いとなったのがウォーターマーズとスペルマロン。直線半ば、ウォーターマーズが一旦は前に出たが、スペルマロンに差し返された。ただ、4コーナーで馬体が接触する場面があったようだ。ウォーターマーズはこれまでの成績を見ても先着されているのはケイマやサクラレグナムということなら、ここでも上位争いは必至。ただ距離はもう少しあったほうがいいような気はする。
格上挑戦で見事に高知県知事賞を制したスペルマロンは、この距離であらためて真価が問われるところ。
高知県知事賞は出走取消となったマイネルトゥランだが、中央準オープンから転入してまだ底を見せていないだけに侮れない存在。
◎7サクラレグナム
○5ツクバクロオー
▲2ウォーターマーズ
△8スペルマロン
△6マイネルトゥラン
大高坂賞の出走表はこちら
昨年度(2018年12月7日)名古屋で復活したこのレース。ポルタディソーニは2番手から4コーナーで先頭をとらえる強気の競馬で勝ちに行ったが、直後で構えていたカツゲキキトキトに目標にされ、さらに後ろにいたサンデンバロンにも交わされて3着。それでも当時7番人気ながら見せ場たっぷりの走りを見せた。そして前走名古屋記念では、1番人気のアドマイヤムテキに直後でマークされ、それに突かれるように単騎逃げのゴールドリングをいち早く捕まえに行く不利な役回り。着順こそ4着だったが、差はそれほどなかった。名古屋1600メートルは、5戦3勝、2着3着各1回という得意の舞台。ここで巻き返すと見る。
デビューから無敗のまま昨年東海ダービーを制したエムエスクイーンだったが、その後古馬に3度挑戦したが勝利には至らず。勝ち馬は3度ともポルタディソーニだった。7月の名港盃は8着惨敗だったが、秋の特別2戦は3/4馬身、1馬身半という差でいずれも2着。逆転できない差ではない。
兵庫から遠征の2頭も強力だ。牝馬のスターリングブルスは、クラスを上げてきてのここ4戦で連続連対。園田にマイルの距離設定はないが、1400メートル、1700メートルを勝っているだけに距離に不安はない。もう1頭、エイシンデジタルは中央2勝クラスから兵庫に移籍後5戦4勝。ともにまだ底を見せていない。
サンデンバロンは昨年3月以来勝ち星から遠ざかっていて、重賞ではあまり人気になることもないが、それでもほとんど人気以上の着順にもってくる。連下としては常に押さえておきたい存在。
サムライドライブは、飛山濃水杯2着を含め、4歳の昨年は名古屋・笠松の1600メートル戦で5戦オール連対。デビューから3歳春までは無敗の快進撃を続けたが、古馬重賞タイトルにもあと一歩のところまできている。
◎11ポルタディソーニ
○4エムエスクイーン
▲12スターリングブルス
△7サンデンバロン
△5エイシンデジタル
△3サムライドライブ
マイル争覇の出走表はこちら
近年、東海地区の1400メートルの重賞では兵庫勢の活躍が目立っていて、このレースでも2017、18年は兵庫所属馬が制した。さらに、夏のサマーカップでは2015年から昨年まで5年連続で兵庫所属馬が制しており、その昨年の勝ち馬がエイシンエンジョイ。前走笠松グランプリでは、圧倒的に強かったケイマに競りかけていって早めに失速してしまったが、今回は重賞勝ち馬がほかにチェゴ、スターレーンの2頭だけ、それも2年以上前の実績で、相手がかなり楽になった。すでに重賞を勝っている舞台で力の違いを見せてくれそうだ。
メモリートニックは重賞タイトルこそないものの、準重賞の東海クラウンや特別戦ではときに強いレースを見せる。今回は逃げそうな同型が何頭かいて展開次第のところはあるが、マイペースでの先行がかなえば見せ場をつくれそう。
兵庫のスターレーンには金沢の中島龍也騎手が騎乗する。2年ほど勝ち星から遠ざかっているが、一昨年はグランダム・ジャパン古馬シーズンで好走を続け、昨年門別では苦戦したが園田では特別戦で上位争いをしていた。前述のとおり重賞実績馬が少ないメンバーなら上位を狙えそう。
名古屋記念11着から連闘で臨むモズオラクルにとっても、その前走よりメンバーが軽くなってチャンスはありそう。
船橋から再転入のチェゴも能力的には見劣りはしないが、3カ月半ぶりの実戦でどうか。
◎3エイシンエンジョイ
○2メモリートニック
▲8スターレーン
△1モズオラクル
△6チェゴ
白銀争覇の出走表はこちら