
近年は少なくとも11頭以上で争われてきた北斗盃だが、10頭を切ったのは同じ7頭立てだった2004年に札幌1000メートルが舞台だったとき以来のこと。
そうした中で、鎌倉記念でクビ差まで迫って2着、北海道2歳優駿JpnIIIでも2着だったアベニンドリームの実績が断然。今シーズン初戦の前走では逃げたビービーガニアンを3/4馬身とらえきれなかったが、そこを使っての変わり身は期待できそう。
相手筆頭は牝馬のレッドカード。今シーズン初戦が水沢に遠征しての留守杯日高賞で、浦和・桜花賞4着だったボンボンショコラの逃げ切りを許したものの2馬身差の2着。3着には大差をつけ能力の高さを見せた。
アッカレッツァーレは中央未勝利からの転入で、古馬格付けされた初戦で2着。中央では芝のみの経験で、門別のダートを一度経験しての上積みがあれば上位に食い込むチャンスはありそう。
3歳になってのデビュー戦を制し、1戦1勝で臨んできたのがタイセイシャイニー。距離延長など克服しなければならない課題はいくつもあるが、素質を感じさせるレースぶりだった。
◎7アベニンドリーム
○2レッドカード
▲4アッカレッツァーレ
△1タイセイシャイニー
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地元馬では兵庫チャンピオンシップJpnIIを回避してこちらに回ったステラモナークが断然だが、南関東から3頭、北海道、名古屋から各1頭の計5頭が遠征馬。地元馬同士の争いだった菊水賞のような楽なレースにはならないかもしれない。
強敵は大井のテーオーブルベリー。東京2歳優駿牝馬2着に、浦和・桜花賞でも2着。これほどの実績馬がこの時期に、ダートグレードでもないのに他地区に遠征ということもめずらしい。前走東京プリンセス賞は10着に沈んだが、2番手につけて、圧倒的に強かったアクアリーブルに直後でつつかれる息の入らない厳しい流れだった。今回、逃げるのはおそらくステラモナークで、この距離ならそれほど厳しいペースにはならず、1番枠から2番手追走なら競り落とす可能性はあると見る。園田プリンセスカップ2着、さらにラブミーチャン記念を勝ったときの川原正一騎手が手綱を取るというのも心強い。
目下5連勝で重賞4連勝中のステラモナークは一戦ごとに力をつけている印象。関東オークスJpnIIに遠征するかどうかはわからないが、ここを勝ってグランダム・ジャパンのポイントでトップに立ちたいところ。
ジェネラルエリアは3歳になって名古屋の重賞を3戦して好走までだが、そのうちの2戦の勝ち馬が、東海ダービー最有力とされるニュータウンガール。2走前のスプリングカップでは1馬身半差で2着だったということでは、相応の能力が期待できそう。
バブルガムダンサーは2歳時に栄冠賞を勝って以来勝ち星がないものの、それでも門別や南関東の重賞で掲示板内を確保という実力。
北海道から遠征のルナクレアは今季初戦を使われ上積みが見込めそう。
今年も兵庫ではダントツリーディングの吉村智洋騎手が鞍上となる大井のヤマジュンサルサも侮れない。
園田で目下4連勝中のユウキラフェールだが、ここはいきなり強力なメンバー相手となるだけに見送る。
◎1テーオーブルベリー
○5ステラモナーク
▲6ジェネラルエリア
△10バブルガムダンサー
△11ルナクレア
△3ヤマジュンサルサ
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昨年秋に5連勝のあと、クインカップ2着、レディースカップ2着、そしてヒロインズカップで重賞初制覇と充実著しいアフロディーテに期待する。その後の3戦は差のある結果だが、ポプラ賞、スターライト特別は牡馬が相手。この5歳世代は、牝馬では別格のミスタカシマを例外とすれば、圧倒的に牡馬が強い。シーズン初戦の自己条件も差のある7着だったが、それが実力とは思えず、2戦目での上昇も見込める。
ナカゼンガキタは、ミスタカシマに次ぐ2番めの重量だったヒロインズカップは5着だったが、オープン下位のクラスで好走していたという実力。シーズン初戦を快勝し、今回はミスタカシマ以外の有力馬と同じ670キロなら負担重量面でも有利。
シンエイボブは昨年末から年明けにかけてA1級で苦戦が続いたが、シーズンをまたいでクラスが下がって2連勝。ここに来て調子を取り戻した。
メンバー中唯一オープン格付けのミスタカシマは他馬より20キロ以上重い690キロ。好調時ならこの重量差も問題にしなかっただろうが、昨シーズン終盤の調子落ちが気になる。
ヒロインズカップ3着のあとオープンのウインターカップで3着だったフェアリースズも能力は上位。
◎8アフロディーテ
○1ナカゼンガキタ
▲4シンエイボブ
△10ミスタカシマ
△5フェアリースズ
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出走12頭立のうち9頭が前哨戦の赤松杯組で、上位5着までが再戦というメンバー。
その赤松杯を9馬身差で圧勝したのがランガディア。中央のオープンでは着外が続いての転入初戦だったため6番人気と軽視されたが、3コーナー手前から位置取りを上げていくときの勢いが際立っていて、直線では楽に突き放した。ダートに実績がなかったことも軽視された要因だろうが、まったくモノが違った。
一方で赤松杯でまったく能力を発揮できなかったのがエンパイアペガサス。スタートで躓いて大きく出遅れ、2コーナーあたりまでは最後方。すでに馬群は縦長となっていて、向正面半ばあたりから仕掛けていっても5着がやっとだった。今回は巻き返しのかかる一戦。ただマイルは必ずしもベストの距離ではないだけに、あまり強気にはなれない。
昨年末、3歳で桐花賞を制したのがヤマショウブラック。赤松杯ではやや離れた4番手を追走し、ランガディアの仕掛けに連れて進出したが、逃げ粘っていたスティンライクビーをとらえることできずクビ差3着。ただ上位争いの能力はある。
桐花賞3着、赤松杯4着だったアドマイヤメテオ、トウケイニセイ記念を制したセンティグレードらも上位争いの候補。
◎6ランガディア
○2エンパイアペガサス
▲3ヤマショウブラック
△8アドマイヤメテオ
△9センティグレード
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菊水賞を勝って重賞4連勝としたステラモナークは登録のみで回避、のじぎく賞にまわるようだ。地元馬最上位は、その菊水賞2着のピスハンドで、他地区からの遠征も中央1勝から大井に移籍したハルプモントだけということでは、中央勢同士の争いとなりそう。
ダノンファラオは前走伏竜ステークスこそ直線を向いて一杯になって6着に敗れたが、2走前の1勝クラスで直線後続を突き放したレースぶりが圧巻。ダート初挑戦のヒルノマリブ以外の中央勢はいずれもダート2勝だが、その中でも能力は頭ひとつ抜けていると見る。
今回初ダートとなるヒルノマリブだが、父が数多くのダートGI/JpnI勝ち馬を出しているゴールドアリュールで、母のパレガルニエは大井の東京2歳優駿牝馬勝ちという、いかにもダートという血統に期待する。
サンデーミラージュはデビューから芝を使われてきたが、ダートで2戦2勝。前走ダートの1勝クラスは、縦長の3番手から直線で抜け出して押し切った。直線ではフラフラしてまだ子供っぽいところがあり、ダートで今後の成長が期待できそう。
父ロードカナロアで母系も良血のバーナードループ、すんなりマイペースの逃げならマカオンブラン、いずれも地方は初参戦で、コース適性など未知数の部分もあり中央勢の能力比較は難しい。
◎10ダノンファラオ
○12ヒルノマリブ
▲7サンデーミラージュ
△9バーナードループ
△4マカオンブラン
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