
中央1勝クラスを勝ったあと転入したファストフラッシュは、金沢初戦となった休み明けの前走を逃げ切り勝ち。3コーナー手前で後続に迫られたものの、4コーナーから直線で再び差を広げた。タンクティーエー相手に快勝という内容なら、金沢の重賞戦線で中心的な存在になるかもしれない。
中日杯を5馬身差で圧勝したティモシーブルーは、遠征や他地区の有力勢相手となると分が悪いが、地元金沢同士ならまだ底を見せていない。冬休み明け初戦の前走もゴール前接戦でなんとか勝ったが、そこを使われての上積みは期待できそう。
タンクティーエーの前走は、逃げたファストフラッシュをみずからつかまえにいかなければならず、後続にもマークされてという展開的に厳しい競馬だった。金沢では古馬重賞初挑戦で、ここが試金石となりそう。
グルームアイランドの前走は、ゴール前一気に迫ったが、惜しくもティモシーブルーにアタマ差届かず2着。前3頭が競り合うという展開に恵まれた感じがあった。昨年末の中日杯でも2着だったが、勝ったティモシーブルーから5馬身差。ここは連下争いまで。
トライアルを勝ったエムザックヒーロー、中央から転入後のA2特別で善戦のコチョウジュニアらは、上記4頭との比較では一枚落ちる。展開の助けなどで馬券圏内があるかどうか。
◎7ファストフラッシュ
○11ティモシーブルー
▲9タンクティーエー
△3グルームアイランド
△8エムザックヒーロー
△6コチョウジュニア
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夏の時期は毎年休養しているキングプライドだが、春のこの時期は絶好調。このレースで一昨年に勝利し、昨年2着というだけでなく、2015年の3歳時以降、4月5月だけの成績をみると、15戦13勝、2着2回とほぼ完璧な成績。2度の2着は昨年で、そういう意味では年齢的な衰えはあるのかもしれない。ただ今年もはがくれ大賞典では4頭接戦の2着争いに1馬身半差をつけての完勝。2着は3連覇を狙ったエイシンニシパだった。今回も相手は強力だが連軸という意味での本命。
ウノピアットブリオはC級から8連勝で重賞初挑戦となった中島記念を制し、佐賀の頂点に立った。佐賀記念JpnIIIはさすがに相手が強く、前走志布志湾賞は着差はそれほどなかったがまずは完勝。雲仙岳賞でキングプライドを負かしているが、そのときのキングプライドとは違うだけに楽観視はできない。
グレイトパールは佐賀記念JpnIIIこそ地元最先着の6着だったが、昨年末の中島記念が6馬身差をつけられての2着、前走はがくれ大賞典が5着と案外だった。脚元の状態次第ということはあるのだろうが、万全の状態なら圧勝まであっておかしくない。ここまで3頭の勝負と見る。
オヤコダカは、このメンバーに入ると1800メートルは微妙に距離が長いように思う。
はがくれ大賞典で接戦の2着争いに加わって4着だったスウィフトハートは連下争いに加われるかどうか。
◎5キングプライド
○10ウノピアットブリオ
▲7グレイトパール
△9オヤコダカ
△8スウィフトハート
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グランダム・ジャパン3歳シーズンの一戦ということもあり、他地区から4頭の遠征があるが、コロナ感染リスクのためなのだろう、いずれも岩手所属騎手が手綱をとる。
ボンボンショコラは中央2戦1勝という成績で浦和に移籍すると、ユングフラウ賞、桜花賞では、ともにスタートからハナに立って直線を向いても先頭で、それほどバテることなくともに4着。南関東でも十分に勝負になりそうだが、距離適性面を考えてか、それともグランダム・ジャパンを狙うのか、ここに遠征してきた。輸送と初めての右回りがカギとなりそうだが、今回のメンバーに入ればパフォーマンスは抜けている。
レッドカードは門別のブロッサムカップが2着で、北海道在籍のまま川崎の特別戦に遠征し、5着、4着。とはいえそれぞれ勝ち馬は、その後に浦和・ニューイヤーカップで大差圧勝のグリーンロードと、雲取賞を制したゴールドホイヤー。ということを考えると、川崎での2度の敗戦もマイナスにはならない。3カ月半ぶりの実戦だが、成長があれば勝ち負けまで期待できそう。
ボルドーリブロンは北海道デビューで浦和を経由して前走あやめ賞が岩手転入初戦。そのあやめ賞では1番人気に支持されるも、スタートでダッシュがつかず中団からとなってなんとか4着という結果。とはいえ浦和の3歳特別勝ちという実力なら見直す必要はある。
グランダム・ジャパン狙いのミステリーベルンは前走、名古屋の若草賞が2着。勝ったステラモナークは別格として、それ以外の相手との比較で今回はメンバーのレベルがかなり上った。
あやめ賞を勝ったアンズビジンはこのメンバーに入ってどこまでやれるか。
◎10ボンボンショコラ
○6レッドカード
▲9ボルドーリブロン
△8ミステリーベルン
△12アンズビジン
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昨年の北海道三冠ではリンゾウチャネルに歯が立たなかったリンノレジェンドだが、黒潮盃、ダービーグランプリという3歳の全国交流に続いて、古馬初対戦の道営記念も快勝するに至っては、夏以降、リンゾウチャネルと互角以上の力をつけたのではないかと思われる。2歳時から3歳時にかけての冬は一時大井に移籍したが、この冬は北海道にとどまった。今回、他地区からの転入馬もいるとはいえ、道営記念で勝負付けが済んだ相手がほとんど。スーパーステションは復帰のメドが立たず、リンゾウチャネルは南関東に移籍ということでは、今シーズンの北海道古馬戦線を牽引していく存在であることは間違いない。
相手は、道営記念2〜4着馬と大井から再転入初戦のペイシャゴンジセだが、その順位付けは難しい。
道営記念3着で、年明けの川崎記念(10着)も使われ、直前の坂路での追い切りでも36秒台を出して仕上がり十分と思われるモズオトコマエを相手筆頭とした。
ドラゴンエアルはここ2年間4着以内を外しておらず崩れることがあまりない。着差をつけられたレースもあるが、それは圧倒的に強かったスーパーステションがいてのこと。ただ道営記念以来の9歳初戦という年齢的なところでどうか。
ペイシャゴンジセも9歳だが、3月まで大井で使われ、A2特別で勝ち馬から1秒差以内のレースをしていたということであれば、上位争いには加われそう。
ステージインパクトは1800メートルでも勝ち星があるとはいえ、適距離は2000メートルかそれ以上と思われ狙いを下げた。
◎6リンノレジェンド
○9モズオトコマエ
▲1ドラゴンエアル
△4ペイシャゴンジセ
△3ステージインパクト
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東海ダービーへ向けた東海地区の3歳戦線で目下最右翼とされるのが、スプリングカップまで重賞3連勝中のニュータウンガール。牝馬ながらここには出走せず、おそらく駿蹄賞から東海ダービーへとなるのだろう。
そのニュータウンガールと、梅桜賞、スプリングカップで対戦し、それほど差のない4着、2着と善戦したのがジェネラルエリア。"鬼のいぬ間に"ではないが、牝馬同士で相手関係がだいぶ楽になったここは初タイトルのチャンス。
3歳特別2連勝でここに来ての充実ぶりを見せているのがクロワ。ともに逃げて3、4コーナーから後続を引き離しての圧勝。今回はキクノウィングとの先行争いに初めての1800メートルがどうかという懸念はあるが、それらをクリアすればチャンスはある。
ビックバレリーナは梅桜賞でジェネラルエリアに先着し、勝ったニュータウンガールに半馬身差の2着と食い下がった。しかしその後の3戦がやや差のある敗戦。とはいえ梅桜賞以来の牝馬限定だけに上位も狙えそう。
若草賞6着に続いて再度南関東から遠征してきたポピュラーソング、兵庫から遠征のキクノウィングは、おそらく新型コロナウイルスの対策なのだろう、それぞれ笠松、名古屋のトップジョッキーが騎乗ということでは、あっと言わせる可能性はありそう。
◎5ジェネラルエリア
○8クロワ
▲11ビックバレリーナ
△9ポピュラーソング
△6キクノウィング
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