
シーズン当初には発表されてなかったものの、6月26日に主催者からのリリースで新設が発表されたこのレース。レース名のごとくナイター開催の第10レース、19時15分発走となっている。
リトルサムシングは中央所属として出走した川崎での条件交流を逃げ切って7馬身差圧勝。金沢転入初戦の3歳戦も単勝元返しの断然人気にこたえて勝ち、兼六園スプリントは2着に負けたとはいえ、逃げて直線まで先頭で、圧倒的に強かったケイズレーヴに唯一最後まで抵抗した。今回は距離延長が課題となるが、一気に金沢の3歳世代のトップに立つ可能性はある。
この世代の実績最上位はショウガマッタナシ。通算8勝、重賞3勝はともに最多。16戦して3着以内を外したのが2度だけとレースぶりも安定している。ただ勝ち星は1500メートルまでで、1700メートルの北日本新聞杯、2000メートルの石川優駿ではともに2着。距離適性には不安が残る。
一方で安定感にはやや欠けるものの、強いときは圧倒的な強さを発揮するのが、石川優駿を制したビバロジータ。道中で他馬を気にして能力を発揮できないことがあり、そういう面では外めの枠に入ったのはよさそう。
タルバンは中央未勝利から転入して7戦4勝、2・3着が各1回。石川優駿では2着ショウガマッタナシに2馬身差の3着だったが、続く前走で古馬格付けのB2戦を勝ったことは評価できる。
加賀友禅賞でショウガマッタナシにクビ差2着だったゴールドパース、中央未勝利からの転入で8戦して3着を外したのが1回だけというマニーヒーローらも押さえておきたい。
◎2リトルサムシング
◯1ショウガマッタナシ
▲8ビバロジータ
△9タルバン
△11ゴールドパース
△6マニーヒーロー
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昨年は盛岡芝コースの走路状況悪化により、芝のレースは7月までにごくわずか行われただけ。そういうわけで、盛岡芝実績では一昨年のせきれい賞2着、OROカップ3着と適性を示したのがゴールドギア。中央でも芝2400メートルのオープン特別勝利という実績があった。昨年秋には北上川大賞典3着であらためて長距離適性を示し、前走笠松のオープン特別を勝っていることでは、10歳でもそれほど衰えはないと見ていいだろう。
ライアンは昨年ダート変更となったこのレース(ダート2000メートル)を勝利。中央の障害で芝を経験したことがあるものの、盛岡芝コースは未経験。年末には桐花賞を制するなど距離適性は問題ない。あらためて芝適性が試される一戦だ。
カナオールウェイズは中央では芝の長距離に特化して使われ、芝2600メートルで2勝。浦和を経由しての転入初戦、盛岡で久しぶりに行われた芝重賞・いしがきマイラーズは3着だったが、今回距離延長で能力を発揮する。
タイセイモンストルはいしがきマイラーズで前述カナオールウェイズにアタマ差4着。この馬も中央4勝が芝1800〜2400メートルで、距離延長と転入2戦目での上積みが期待できる。
同じく中央芝実績のカレンルシェルブル、3歳時に盛岡芝2400メートルのサファイア賞を圧勝しているパラダイスリズムらも上位食い込みが期待できる。
◎4ゴールドギア
◯11ライアン
▲12カナオールウェイズ
△9タイセイモンストル
△7カレンルシェルブル
△10パラダイスリズム
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昨年の霧島賞は高知所属馬のワンツー。勝ったルピナステソーロは、その後JBC当日に行われた2024九州産グランプリも制した。今年5月には高知でA-2戦を制しており、引き続き能力上位と考えてよさそう。
アイタカは昨年の霧島賞は1番人気に支持されるも8着だったが、トライアルの大隅特別よりタイムを2秒も落としており能力を発揮していなかった。その後中央の自己条件を2戦して佐賀に移籍。九州産グランプリではルピナステソーロに半馬身差2着と好走し、前走A1・A2戦を勝利。その1400メートルの勝ちタイムが1分28秒9なら昨年の雪辱も期待できそう。
えびの特別を9馬身差で逃げ切ったのがブリッツクリーク。その勝ちタイムは1分29秒0で、ゴール前は流していたことを思えば、タイムを詰めることは可能。
昨年の霧島賞で2着だった高知のアイアンムスメは、近走不振に陥っているが、巻き返しなるかどうか。
昨年の霧島賞では7着だったカシノルーカスだが、ここにきて佐賀A2戦で2連勝と上昇気配。通用する可能性はある。
2月のたんぽぽ賞を制したエイヨーアメジストは、そのときの勝ちタムが1分30秒0。休み明けを1戦して成長があれば上位争いも。
◎1ルピナステソーロ
◯11アイタカ
▲10ブリッツクリーク
△7アイアンムスメ
△3カシノルーカス
△9エイヨーアメジスト
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昨年は馬場状況の悪化で盛岡芝のレースは7月下旬以降すべてダート変更となり、2歳戦の実施はわずかに1レースのみ。今シーズンは馬場を改修してあらためて芝レースが行われるようになったようだ。芝で行われるこの2歳重賞だが、ここまで行われた芝の2歳戦は1レースのみで、勝ったデンコウセッカ、2着のカクメイショヤが出走してきたが、果たして。
過去の若鮎賞の勝ち馬を見ると、芝のデビュー戦を勝っていた馬はそれほど多くはなく、経験の浅いこの時期は芝実績よりも単純に能力差のほうが重要といえそう。というわけで単純なパフォーマンス比較でセイクリスティーナに期待する。盛岡ダートでのデビュー戦は2着だったものの、2戦目の水沢1300メートル戦では直線だけで2着馬に10馬身差をつける圧勝。1分24秒0という勝ちタイムも、この時期の2歳馬としては優秀だ。
ポデローサは、盛岡ダートの新馬戦を勝ったあと水沢で2戦連続2着。前走は逃げて勝ち馬とは半馬身差の接戦で、3着馬に7馬身差をつけたレース内容は評価できる。
芝1000メートルの新馬戦を勝ったデンコウセッカの59秒1というタイムは優秀だが、7月15日に行われた芝重賞・いしがきマイラーズの勝ちタイムが、過去に芝で行われた同レースの勝ちタイムより1秒以上速く、改修された芝コースはかなりスピードが出るようだ。それを考えると、デンコウセッカの1分を切る勝ちタイムも素直に評価していいものかどうか。ただ、3番手から直線差し切って突き放したパフォーマンスは見どころがあった。2着のカクメイショヤとともに3、4番手の評価。
トゥーナスタディは、メンバー中唯一の2勝馬。盛岡ダート1400メートル1分29秒9という勝ちタイムは優秀。
ラブコラージェンは盛岡ダートの新馬戦で大差圧勝。2戦目の水沢は惨敗したが、巻き返しなるかどうか。
◎12セイクリスティーナ
◯4ポデローサ
▲10デンコウセッカ
△7カクメイショヤ
△2トゥーナスタディ
△5ラブコラージェン
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ディープリボーンはデビュー以来一貫してダートの中距離を使われ、前走ブリリアントステークスがオープン初勝利。5歳とはいえまだキャリア12戦と、まだまだ成長の余地はありそう。好位追走から最後までしぶとく伸び切るというレースぶりは、盛岡コースに合っていそう。
クラウンプライドは前走佐賀記念での失速ぶりが気になるところだが、昨年もかしわ記念12着からの勝利だった。このレースに限らず盛岡のダートグレードはリピーターの活躍が目立ち、コース適性が能力差以上に影響する印象。昨年から1kg増量の58kgでも能力発揮なら連覇も期待できる。
カズタンジャーは、5走前の中山ダート2400メートルで9着惨敗はあったが、昨年1月以降3着以内を外さずにオープンまで出世。勝ち切れないレースが多いのは、特に近走、後方から末脚勝負という脚質ゆえだろうか。盛岡コースも東京と同じような左回りで直線に坂のあるコースだが、あまり追い込みが決まる印象はない。それゆえ早めに好位にとりつく競馬ができれば。
前走大井記念で川崎記念JpnI以来の勝利を挙げたライトウォーリアだが、今回は1頭だけもっとも重い59kgを背負う。メイショウフンジン、ヒロシクンと逃げ馬が揃っているだけに、59kgを背負って前走のようなマイペースの逃げは期待できそうもない。
ダイオライト記念JpnII連覇のセラフィックコールは、GI/JpnI以外での敗戦は前走名古屋グランプリJpnIIが初めて。巻き返しなるかどうか。
進化を続けるマルカイグアスは、グレード初挑戦が初めての長距離遠征でどこまでやれるか。
◎3ディープリボーン
◯5クラウンプライド
▲2カズタンジャー
△1ライトウォーリア
△10セラフィックコール
△9マルカイグアス
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