中央3勝クラスから転入したショートストーリーは、ここまで高知に限れば4戦全勝。川崎、姫路、佐賀へと遠征し重賞では強敵相手に跳ね返されたが、前走はがくれ大賞典は、重賞13勝目となった兵庫のエイシンニシパに3/4+1/2馬身差で3着。ここは地元に戻って重賞初勝利のチャンス。距離的に地元1900メートルの舞台を待っていたのではないか。
一方スペルマロンは、重賞初挑戦で制した2019年の高知県知事賞から2年3カ月で重賞6勝。距離をオールマイティーにこなすのは成績をみればわかるとおりだが、高知県知事賞連覇に加え、昨年の珊瑚冠賞も制して高知の1900メートル以上では3戦3勝。この距離でこそというところはあり、ショートストーリーとの一騎打ちと見る。
ビービーデフィは、年明けから7連勝でA級まで勝ち上がった。今回は重賞初挑戦で一気の相手強化となるが、◎○相手にどこまでやれるか。
大高坂賞を勝って黒潮スプリンターズカップでも2着だったアイアンブルーは、距離延長がどうか。ただ門別では1800メートル戦での勝ち星があり、後半に脚を使える展開になればあっと言わせる場面はあるかもしれない。
モルトベーネは、2月から3月にかけてA-1特別を連勝したが、高知の重賞では昨年末の高知県知事賞での4着が最高という成績。今回も3着争いまでか。
南関東オープンから転入したグリードパルフェは、A-2の一般戦で2着、1着。そのレースぶりから重賞ではどうだろう。
◎5ショートストーリー
○4スペルマロン
▲10ビービーデフィ
△6アイアンブルー
△3モルトベーネ
△7グリードパルフェ
二十四万石賞の出走表はこちら
アイバンホーは、門別から転入後金沢に限れば3連勝と底を見せていない。冬休み明け初戦となった若駒賞では、スタートいまいちながら外に出して徐々に位置取りを上げると、楽な手応えのまま4コーナー手前で先頭をとらえ、そのまま直線突き放して大差圧勝。1700メートルは金沢ヤングチャンピオンでサブノタマヒメを負かした舞台でもあり、そのサブノタマヒメが不在のここは負ける要素は見当たらない。
フューリアスは金沢ヤングチャンピオンで、アイバンホー、サブノタマヒメに次ぐ3着。年末のあての木賞ではサブノタマヒメに2馬身差をつけて勝っており、前走若駒賞ではアイバンホーに大差をつけられたとはいえ、間に割って入る存在はなさそう。
中央未勝利から転入したサンライズテソロは、3歳の条件戦で2連勝のあと、JRA未勝利との条件交流で6着。あらためて地元同士なら見直しての評価。
そのほかは◎○とほどんど勝負付が済んだメンバー。2走前の3歳A1特別でサブノタマヒメに1馬身差で2着だったリードキングダム、兼六園ジュニアカップ2着があるキラメキビジョン、若駒賞で2着フューリアスにクビ差3着だったエムザックベールらは連下候補。
◎1アイバンホー
○4フューリアス
▲7サンライズテソロ
△6リードキングダム
△2キラメキビジョン
△8エムザックベール
北日本新聞杯の出走表はこちら
門別デビューのベニスビーチは未勝利戦を勝ったあと、昨年夏に早くも笠松に移籍すると、年末までの準重賞で3戦2勝、2着1回。年明け名古屋の新春ペガサスカップでも、勝ったブンブンマルには離されたものの2着に好走した。その後大井に移籍して南関東のオープンクラスではさすがに壁が高かったが、それでも前走の3歳条件戦では勝ち馬から1秒差の5着。今回、岩手転入初戦でも牝馬同士なら期待は大きい。
岩手デビューの牝馬で実績断然はゴールデンヒーラー。知床賞では北海道からの遠征馬を相手に完勝。グランダム・ジャパン2歳シーズンのプリンセスカップでも、北海道の2歳オープン勝ち馬などを相手に勝利。岩手デビュー馬としては例年以上のレベルの高さを見せている。今回は4カ月半の休み明けとなるが、仕上がり十分ならあっさり勝ってしまう場面も。岩手のダートでは5戦4勝、2着1回と底を見せていない。
ファイントリックは2歳時には重賞で勝ちきれないながらも3着が3回。冬休み明け後の前走スプリングカップでは勝ったリュウノシンゲンには離されたが2着を確保。ひと冬越しての成長があれば、牝馬同士のここなら勝ち負けの可能性も十分。
笠松時代はベニスビーチに勝った経験もあるシャノンアーサー、3歳の条件戦ながら冬休み明け後2、1着のミーアンザミニバーらは連下争いなら。
◎4ベニスビーチ
○5ゴールデンヒーラー
▲8ファイントリック
△3シャノンアーサー
△2ミーアンザミニバー
あやめ賞の出走表はこちら
シェナキングは、園田ジュニアカップでツムタイザンに1馬身半差2着、名古屋に遠征したスプリングカップでも勝ったブンブンマルに唯一食い下がって1馬身差2着。前走姫路の特別戦は、直線を向いたところで完全に行き場をなくし、そこからなんとか立て直しての2着だけに度外視。戦ってきた相手のレベルが高く、距離を経験しているのもアドバンテージ。
サラコナンは2歳時に門別でウィナーズチャレンジ勝ちがある素質馬で、兵庫移籍後は3戦3勝。前走、兵庫ユースカップは4コーナーをスムーズに回れなかったのか、やや置かれてしまったもののゴール前で盛り返し、直線先頭に立っていたエイシンイナズマをクビ差とらえた。そのレースぶりから今後の成長と、シビルウォー産駒だけに距離延長にも期待。
エイシンイナズマは、兵庫ユースカップでは直線一旦は単独で抜け出して勝ったかに思えたが、惜しくも2着。中央との条件交流でも2戦連続で2着に食い込んでおり、能力上位は間違いない。あとは初めての1700メートルがどうか。
パールプレミアは、名古屋に遠征した若草賞を制して年明け2連勝。ただ年末の園田ジュニアカップ(6着)では、今回の出走馬でもシェナキング、アウワに先着されており、牡馬との対戦であらためて真価が問われる。
スマイルサルファーは、兵庫若駒賞で2着とはいえ、勝ったツムタイザンとは8馬身差。兵庫ユースカップでも前とはやや差のある4着。ここも連下争いまで。
12月デビューで3戦2勝のカールスバートは、前走3着も僅差だけにまだ底を見せていない。
名古屋のスプリングカップ4着だったクルゼイロは末脚が生かせる展開になれば馬券圏内も。
◎9シェナキング
○4サラコナン
▲8エイシンイナズマ
△7パールプレミア
△12スマイルサルファー
△2カールスバート
△5クルゼイロ
菊水賞の出走表はこちら
JBCイヤー記念という今年に限って実施される(と思われる)重賞。
前走で1700メートル以上の距離を使われている馬が多い中で、サクラエンパイアは休み明けの前走1400メートル戦では3コーナー手前から後続を置き去りにし、直線独走となって2着馬に2秒1の大差をつける圧勝。勝ちタイムの1分27秒7は、同じ1400メートルで行われている金沢スプリントカップの近年の勝ちタイムと比べてもかなり速い。中央3勝クラス時代の力が戻ってきたということであれば、8歳での重賞初制覇も期待できそう。
昨年3歳牝馬として中日杯を制し、金沢のチャンピオンとなったハクサンアマゾネス。1400メートルは昨年8月の加賀友禅賞以来だが、コーナーを4つ回るコースならそれほどペースが速くなることもなく、距離短縮でマイナスになることもないだろう。冬期間一時的に移籍していた南関東で、浦和A2特別2着なら、このメンバーならやはり能力は上位。
中日杯で4着だったファストフラッシュは、その後笠松の白銀争覇(1400メートル)に遠征してクビ差2着。1700メートル以上の中距離では分が悪いが、この距離ならハクサンアマゾネスに対してもヒケをとらない。
トウショウデュエルは、中央時代はダート短距離のみを使われていたが、金沢移籍後はわりと長めの距離を使われ、1400メートル戦を使われたのは、昨年1月、笠松に遠征した白銀争覇(4着)だけ。重賞での実績から能力面では劣らないが、久々の1400メートル戦でどうか。
◎4サクラエンパイア
○1ハクサンアマゾネス
▲3ファストフラッシュ
△8トウショウデュエル
JBCイヤー記念の出走表はこちら