無敗馬が2頭いて、マリンスカイは出走取消を挟んでデビューから2連勝。800メートルの新馬戦は軽く追われただけで2着に8馬身差。2戦目の1300メートルはスタートで躓いてヒヤッとしたが、すぐにハナに立つと、ぴたりと追走してきたフィールマイラヴを4コーナー手前で振り切ると9馬身差をつけての圧勝。重馬場で1分25秒2というタイムも今回のメンバーでは圧倒的。ほかによほど急激に力をつけた馬でもいない限り、普通に走ればここでは負けないのではないか。
もう1頭、1300メートルで1分25秒台(1分25秒7・不良)を出しているのがリワードタイフォン。デビューからの2戦はともに800メートル戦で、リュウノアンジェラの2、3着に敗れたが、その後は1300メートル戦で3連勝。2勝目は他馬にマークされる厳しい展開で逃げ切り、3勝目も競り合いを制してのもので、厳しいレースを経験しての上積みはありそう。
リュウノアンジェラはデビューから3連勝。距離を1300メートルに伸ばしての3勝目は、3コーナーで先頭に立つと直線独走となって5馬身差圧勝。良馬場1分27秒1も抜群のタイム。ここまで3頭の勝負と見る。
上記の馬たちの2着、3着があるアムールジョイ、エスケーオーカンは逆転まであるかどうか。もう1頭デビューから2連勝のノーブルアイデアルは一気の相手強化でどこまでやれるか。
◎8マリンスカイ
○1リワードタイフォン
▲9リュウノアンジェラ
△7アムールジョイ
△4エスケーオーカン
△3ノーブルアイデアル
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登録のあった出走予定馬から、キョウエイリュウ、マツカゼウンカイ、ミスタカシマ、ミノルシャープ、メムロボブサップが回避し、マルミゴウカイが追加となっての6頭立て。旭川記念を勝ってばんえいグランプリ2着のセンゴクエースが別定30kg増の880kgで、ほか5頭は10kg増の860kg。
メジロゴーリキは、前走岩見沢記念が今シーズンの初勝利。重量を積まれるようになって持ち味を発揮した。競り合いとなったキタノユウジロウよりも10kg軽かったのが、今回は同重量となるが、基礎重量が増えたここはむしろ有利と見る。
キタノユウジロウも昨シーズンは帯広記念3着、ばんえい記念2着と、高重量戦で好走。ただし馬場は軽いほうがよさそう。ロータリーハローが入って、金土と好天が続いた馬場でどうか。
アアモンドグンシンは障害を越えられるかどうかがすべて。今シーズン競走中止が2度あるように、障害でやめてしまえばどこにもないが、先行して障害ひと腰ならそのまま押し切る可能性も大いにある。
夏負けで調子を落としていたアオノブラックだが、ここ2走で体重を戻し復調してきた。チャンピオンカップやばんえい十勝オッズパーク杯を制しているものの800kg台後半での実績がなく、この重量でどうだろう。
他馬より20kg重いセンゴクエースは、馬券に含めるかどうか悩むところ。あっても3着まで。
◎2メジロゴーリキ
○4キタノユウジロウ
▲6アアモンドグンシン
△5アオノブラック
△3センゴクエース
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早いもので、今シーズンのホッカイドウ競馬も11月2〜4日の3日間開催を残すのみとなった。
ホッカイドウ競馬は、以前から開催最終日に道営記念が行われていることだけでも、5カ月ほど開催が休みとなる前のラストという盛り上がりが十分にあったのだが、昨年からJBC2歳優駿がはじまり、それを含む3日間開催の最終日には道営記念と道営スプリントが行われることでは、"最後の盛り上がり"という感じはなお強くなった。
以下はすべて、あと3日の開催を残してのデータとなるが、今シーズンも調教師リーディングでは136勝を挙げている田中淳司調教師が圧倒的で、2位の角川秀樹調教師(94勝)に40勝以上の差。勝率2割超え(22.1%)も唯一で、2015年から7年連続での北海道リーディングを確定的にしている。のみならず、田中淳司調教師は園田プリンセスカップ(グラーツィア)での勝利を加えての137勝は、10月28日現在の地方全国リーディングで、なんと2位(1位は高知・打越勇児調教師の174勝)。ホッカイドウ競馬は開催が4月中旬からのスタートという状況を考えると驚異的な数字だ。
騎手リーディングのトップは131勝の石川倭騎手で、2位の服部茂史騎手が120勝。あと3日間で11勝差は、これもおそらく順位は変わらりそうもない。石川倭騎手は2019年から3年連続での北海道リーディングとなる。
2歳馬のレベルの高さも例年以上で、エーデルワイス賞JpnIIIではスピーディキック(石本孝博厩舎)がリリーカップから連勝。地元勢のエーデルワイス賞制覇は、これで5年連続となった。
他地区への遠征でも2歳馬の活躍が目立った。岩手では、芝のジュニアグランプリをモリデンブラック(桧森邦夫厩舎)が、知床賞をマックスレジェンド(川島洋人厩舎)が制した。南関東では川崎の鎌倉記念をシルトプレ(櫻井拓章厩舎)が、金沢では兼六園ジュニアカップをエンリル(角川秀樹厩舎)が、園田では前記のとおり園田プリンセスカップをグラーツィア(田中淳司厩舎)がそれぞれ勝利している。
10月31日の盛岡・南部駒賞にも北海道から有力馬4頭が遠征しており、シーズン終了後も引き続き他地区への遠征で活躍が期待される。
また11月3日のJBC2歳優駿(門別)では、地元ホッカイドウ競馬から重賞勝ち馬が多数出走予定。栄冠賞のモーニングショー、ブリーダーズゴールドジュニアカップのシャルフジン、サッポロクラシックカップのリコーヴィクター、リリーカップからエーデルワイス賞JpnIIIを連勝したスピーディキック、サンライズカップのナッジ、さらに他地区遠征で金沢・兼六園ジュニアカップを制したエンリルなど。中央勢はいずれも1勝馬だけに、今年も地元北海道勢の活躍が期待できそうだ。
最後に、今シーズンで印象的だったのは、ラッキードリームがホッカイドウ競馬史上6頭目の三冠馬となったこと。それが第1回JBC2歳優駿制覇からの三冠馬ということでは、互いのレースの価値をなお高めることとなった。
しかしなんとも残念だったのは、ラッキードリームを管理していた林和弘調教師が、三冠制覇となった王冠賞から約1カ月半後の9月4日、57歳という若さで亡くなられたこと。そのラッキードリームのほか、道営記念を制したショウリダバンザイ、リンノレジェンドなどは、馬主がホッカイドウ競馬の元調教師で父である林正夫さんで、父とともに多くの活躍馬を送り出した。ご冥福をお祈りしたい。
ドラゴンゴクウは8月のオープン・ターフチャレンジでは2戦連続3着だったが、中央芝に挑戦したすずらん賞では結果6着だったとはいえ4コーナー手前まで2番手につけて芝のスピードへ対応できるところも見せた。それを経験しての前走ウィナーズチャレンジではスタートからの競り合いで最後まで行き脚衰えずに他馬を振り切った。今回初めての1600メートルは課題だが、血統的には距離延長も問題なさそうで、ワンターンの盛岡マイル戦なら押し切れるのではないか。
デビューからホッカイドウ競馬のこの世代のトップクラスと戦ってきたのがエイシンシュトルム。1700メートルのウィナーズチャレンジで2着と距離への対応を見せ、1200メートルのイノセントカップでは、レディーアーサーに2馬身半ほどの差で4着と好走。ここは相手が軽くなってチャンスは十分。あとは気性面での課題を克服できるかどうか。
クロールキックは初勝利が4戦目だったが、のちにフローラルカップ、ブロッサムカップを連勝するコスモポポラリタの2着など相手が悪かった。前走では初めて馬券圏内を外す5着だったが、着差は4馬身ほど。盛岡の広いコースで能力を発揮しそう。
地元の期待はビギナーズカップ、若駒賞と連勝中のカクテルライト。ただデビューした門別ではオープンで苦戦していただけに、北海道からの遠征馬相手にどうだろう。
芝のジュニアグランプリを制したモリデンブラックは、あらためてダートでの能力が問われるところ。
◎9ドラゴンゴクウ
○3エイシンシュトルム
▲5クロールキック
△6カクテルライト
△4モリデンブラック
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金沢のエムティアンジェは北海道未勝利勝ちから転入して金沢プリンセスカップを勝利。兼六園ジュニアカップでは2着に敗れたが、北海道から遠征のエンリルに4コーナーまで食い下がっていたのはこの馬だけ。北海道のJRA認定競走を勝っているのがグラーツィアだけというメンバーなら、ここでも勝ち負けが期待できる。
グランダム・ジャパン2歳シーズンのタイトルを狙っているのがグラーツィア。地元のリリーカップは勝ち馬から差をつけられての7着だったが、遠征した園田プリンセスカップではスタート後に他馬に競りかけられる厳しい展開だったが、それでも単独での逃げとなり、同じく北海道から遠征のスティールノーヴァに4コーナーで直後に迫られたものの、これを振り切って3馬身差の快勝。ここはエムティアンジェとの一騎打ちと見る。
ドミニクは秋風ジュニアで2着。圧倒的な強さで逃げ切ったシルバに対して4コーナーでは一旦差を詰め、直線では振り切られたものの、3着シャローナには9馬身差をつけた。デビュー2戦目で強敵相手のレースを経験しての上積みがあれば、◎○に迫る場面もあるかもしれない。
そのシャローナは門別のフレッシュチャレンジで2着、アタックチャレンジで3着という好走なら、秋風ジュニアで1番人気に支持されたのもうなずける。そこで差をつけられての3着が実力とも思えず、巻き返しが期待される一戦。
◎4エムティアンジェ
○1グラーツィア
▲8ドミニク
△9シャローナ
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