スマイルミュは、船橋所属として出走した浦和・桜花賞では、逃げ切ったケラススヴィアを半馬身ほどの差でピタリとマークしていって3コーナー過ぎまで食い下がっての4着は見どころ十分。北海道に戻って遠征した水沢の留守杯日高賞は、3コーナーから人気3頭の追い比べを制した。今回は別定51kgと斤量に恵まれての一戦。第1回のルージュロワイヤル以来となる3歳馬の勝利に期待だ。
このレース3連覇がかかるのがクオリティスタート。一昨年はA3以下2着から、昨年はA1以下2着からここを勝った。今年はA1以下を勝って臨むということでは、これまで以上に順調に来たといっていいだろう。ただし一昨年54kg、昨年55kg、そして今年56kgで、スマイルミュとの差が5kgもあってという条件でどうか。
ネーロルチェンテは昨年9月からシーズンをまたいで5戦4勝、2着1回と着実にクラスを上げてきた。一昨年2歳時にはブロッサムカップを制しており、4歳の今年本格化した。
昨年のこのレース3着だったのがルナクレア。ただその後は1200m戦のみ使われて好走を続け、前走A1特別でもクビ+半馬身差で3着と好走した。能力的には十分通用しそうだが、1年ぶりの1600mの舞台でどうか。
中央3勝クラスから転入し、今季開幕後の2戦で結果が出ていないエムティアン、浦和・桜花賞はスマイルミュに続く5着で、3歳ながら53kgを背負うニジイロらも連下争いなら。
◎11スマイルミュ
○13クオリティスタート
▲6ネーロルチェンテ
△12ルナクレア
△10エムティアン
△2ニジイロ
ヒダカソウカップの出走表はこちら
ハクサンアマゾネスは距離はオールマイティにこなすが、その中でもやはり中距離のほうがレースぶりは安定している。1500メートルの徽軫賞では単騎で逃げたネオアマゾネスをとらえきれなかったが、2000メートルの利家盃では4コーナーで前をとらえ直線抜け出しての完勝だった。果たしてJBCでは1500メートルのレディスクラシックはどうなのだろう、と思わないでもないが、それはちょっと先の話。2100メートルで地元同士なら負けられない一戦だ。
ファストフラッシュは、中央1勝クラスから転入した昨年は重賞に5回出走して4着か5着という成績だったが、今年は笠松への遠征も含めて重賞で3戦1勝、2着2回と好調。JBCイヤー記念はハクサンアマゾネスの2着で、金沢スプリングカップを逃げ切って重賞初制覇となった。昨年末の中日杯ではハクサンアマゾネスの4着(0秒9差)だったが、今回はどこまで迫ることができるか。
兵庫から大井を経由して転入したエイシンレーザーは、金沢スプリングカップがファストフラッシュに1馬身差2着で、利家盃はハクサンアマゾネスに1馬身半差2着とともに善戦。展開次第で逆転まであるかどうか。
昨年のこのレース2着で、中日杯でも2着だったトウショウデュエルはもう少しのところで重賞を勝てていない。9歳になってその能力をどこまで維持できているか。
昨年第1回の利家盃を制したサノサマーは、その後、北海道や佐賀への移籍も含めて勝ち星から遠ざかり、今回金沢に戻っての3戦目で上昇はあるかどうか。
◎8ハクサンアマゾネス
○6ファストフラッシュ
▲10エイシンレーザー
△1トウショウデュエル
△4サノサマー
百万石賞の出走表はこちら
駿蹄賞は、逃げたトミケンシャイリに、1馬身ほどの差でブンブンマルが追走。スタートからゴールまで人気2頭のほとんど一騎打ち。3コーナー過ぎで追い出したブンブンマルに対して、トミケンシャイリの手応えはまだ楽なまま。一旦離されたブンブンマルがゴール前は1馬身まで差を詰めたが、トミケンシャイリの完勝だった。
トミケンシャイリは、これで中央未勝利から転入後5連勝。駿蹄賞より100メートル伸びるだけなら、無理やり競りかけてくる馬がいたり、よほど展開が崩れたりでもない限り、二冠達成の可能性は高いとみる。
駿蹄賞1〜3着の結果順の印になってしまうが、スプリングメドウが3番手評価。ここまでのレースぶりからは◎○の間に割って入るのは厳しいかもしれない。
中京ペガスターカップで、逃げてブンブンマルの2着だったのがダイセンハッピー。トミケンシャイリのハナを叩いてレースを掻き回すならこの馬だろうか。
ティーズダンキーは牡馬との重賞は初挑戦となるが、東海クイーンカップでは3着のダイセンハッピーと3/4馬身差で4着だった。このメンバーに入ってどこまでやれるか。
◎2トミケンシャイリ
○4ブンブンマル
▲6スプリングメドウ
△7ダイセンハッピー
△12ティーズダンキー
東海ダービーの出走表はこちら
テイエムサツマオーの飛燕賞での逃げ切りは見事だった。3コーナー過ぎでシュリーデービーに並びかけられたときは、そのまま交わされてしまうかに思えたが、逆に直線では振り切って見せた。続く3歳の1400メートル戦も勝ったが、その後、佐賀皐月賞以降は中距離での争いとなって勝ち負けにはからめず。それでもまずまず善戦はしていた。九州ダービー栄城賞でもスローペースに落としての逃げに持ち込み、よく4着に粘った。今回は1400メートルに戻っての一戦。逃げ馬が揃って7番枠から行けるかどうか微妙だが、必ずしも逃げにこだわるわけでもないので、好位マイペースなら期待できそう。
モーモーブラックは飛燕賞9着惨敗、続く3歳戦もテイエムサツマオーの4着だったが、その後に900メートル戦を使われて力をつけた。古馬B級に格付けされての続く3走前が僅差の2着、前走もコンマ3秒差の4着なら、3歳馬同士に戻れば十分勝負になる。
シュリーデービーも1400メートルに戻っての期待の1頭だが、佐賀皐月賞、九州ダービー栄城賞の負け方が気になる。飛燕賞でテイエムサツマオーと好勝負を演じたような能力を出せるかどうか。
アルティマソウルは3歳初戦を勝って以降の成績がいまいちだが、前走古馬B-3組の1400メートルで2着は評価できる。
距離短縮がどうかだが佐賀皐月賞で2着と好走したプリマステラ、中央未勝利から転入して2着のあと2連勝のブラーブサージュらも上位に食い込んでくる可能性はある。
◎7テイエムサツマオー
○2モーモーブラック
▲3シュリーデービー
△1アルティマソウル
△8プリマステラ
△11ブラーブサージュ
佐賀ユースカップの出走表はこちら
金杯以降の3歳戦の予想のたびに同じことを書いているような気がするが、リュウノシンゲンはダートで負けたのは南部駒賞だけ。しかも先着されたのは北海道からの遠征馬だけ。ダートではまだ地元馬には先着を許していない。一冠目のダイヤモンドカップは水沢1600メートルの外枠にもかかわらずすんなり2番手につけると、3コーナー過ぎで先頭に立ち、ゴールデンヒーラーに迫られたものの、直線ではあっさり突き放した。新興勢力もいないという今回のメンバーでは二冠の可能性はかなり高い。
ダイヤモンドカップでは3着だったサンエイマジックだが、2着ゴールデンヒーラーとは1馬身半差。続くサクラコマチ賞でも3着とはいえ最後の伸びが目立った。ここは一気の距離延長で、その末脚が生きると見て相手筆頭。
ゴールデンヒーラーはグランダム・ジャパンなどに目もくれず、再び牡馬に挑戦してきた。リュウノシンゲンを負かしにいったときにほかの馬に足元をすくわれる可能性を考えて▲まで。
大井で強敵相手の1800メートルを経験したベニスビーチ、この2戦の走りがいいロブストフィジークらは連下争いにからめるかどうか。
金杯でリュウノシンゲンとアタマ差の接戦を演じたグランフォロミーだが、スプリングカップ、ダイヤモンドカップでは終いのバテ方が気になった。距離延長もプラスではなさそうで、巻き返しまではどうか。ただどこかで復活は期待したいところ。
◎6リュウノシンゲン
○2サンエイマジック
▲9ゴールデンヒーラー
△3ベニスビーチ
△7ロブストフィジーク
△5グランフォロミー
東北優駿の出走表はこちら