チャイヤプーンは、赤松杯を勝ってシアンモア記念でも1番人気に期待されたが、直線は3頭の追い比べに屈して3着。内にささる癖が出て目一杯追うことができなかったのが敗因と思われる。そのとき先着されたのがヒガシウィルウィン、エンパイアペガサスという断然の実績馬。今回はかなり相手が楽になっただけに負けられない一戦。
ヤマショウブラックは2019年の3歳時に桐花賞を制したもの、その後しばらく勝ち星から遠ざかり、今季2戦目の赤松杯でもチャイヤプーンの7着。それでも前走のA一組特別で久々の勝ち星。調子を上げて臨む一戦だ。
ジェイケイブラックの前走は、好位から直線で先頭に立ったと思ったところ、それをゴール前で差し切ったのがヤマショウブラックだった。とはいえ半馬身差。昨シーズン、春にA級格付けとなって以降、北上川大賞典(8着)以外はここまで崩れることがない。チャイヤプーン以外はあまり能力差がないメンバーだけに、ここでも上位を狙えそう。
中央2勝クラスからの転入初戦が2着だったブラックカードに、ヤマショウブラックが勝った桜花特別で3着のグランメガスマイル、同5着のパンプキンズらも休み明けに使われての上昇に期待したいところ。
◎9チャイヤプーン
○5ヤマショウブラック
▲7ジェイケイブラック
△4ブラックカード
△6グランメガスマイル
△2パンプキンズ
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ゴールデンヒーラー不在となった地元勢は手薄なメンバーと言わざるをえず、遠征3頭の争いとなりそう。
大井のグロリオーソは、ユングフラウ賞3着、桜花賞2着と好走しながらケラススヴィアの壁は厚く、東京プリンセス賞ではそれをぴたりとマークする位置でレースを進めたところ、直線で一杯になって7着に沈んでしまった。強敵相手に勝ちにいっての結果であれば仕方ない。ここは相手関係的にも負けられないところで、勝てばグランダム・ジャパン3歳シーズンのポイントでは★★の他地区15ポイント加算で一気にトップに立つことになる。
船橋から北海道に戻っての出走となるスマイルミュは、桜花賞では4着だったものの、逃げたケラススヴィアに真っ向勝負を挑んでのもの。グロリオーソには先着されたが、そのレースぶりからは勝負付けが済んだとは言い難い。馬券としては勝つ可能性まで考えたい。
ローレル賞2着だったセカイノホシは、その後の南関東では結果が出なかったものの北海道に戻っての3歳条件で3、1着。この距離はローレル賞で好走したが、あらためて距離適性が問われる。
地元勢では、あやめ賞でゴールデンヒーラーの2着だったベニスビーチ、同3着だったファイントリックらが、遠征勢3頭に割って入れるかどうか。
◎10グロリオーソ
○5スマイルミュ
▲2セカイノホシ
△8ベニスビーチ
△12ファイントリック
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昨年3歳ながら中日杯を制した牝馬のハクサンアマゾネスは、南関東でもA2特別の2着好走があり、JpnIIのエンプレス杯は7着だったものの中央勢にも先着しており、それで評価が下がることはない。前走地元馬同士の徽軫賞は1番人気に支持されるも2着に敗れたが、これは勝ったネオアマゾネスを楽に逃がしてしまってのもの。そのネオアマゾネスが今回は不在となって、2000メートルが舞台ならまぎれることもないだろう。
金沢スプリングカップからは、勝ったファストフラッシュが不在となって、2着エイシンレーザー、4着トップロイヤルが出走してきた。前者は園田のA級特別でも上位を争っていた実力で、後者はその金沢スプリングカップが重賞初挑戦でまだ底を見せていない。ここまで3頭の勝負と見る。
上位のどれかが崩れたときの連下候補として、昨年来、金沢のA1特別でたびたび好走しているエターナルヒーロー、イリュージョニストを挙げておく。
◎9ハクサンアマゾネス
○4エイシンレーザー
▲1トップロイヤル
△8エターナルヒーロー
△2イリュージョニスト
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かつてのホッカイドウ競馬3歳三冠といえば、中央や他地区への移籍によって2歳時の活躍馬がほとんどが抜けたメンバーで争われるのが常だった。しかし近年ではさまざまな施策によって2歳時の有力馬がそのまま門別にとどまったり、また冬季の一時移籍で3歳の開幕時には戻ってくることも多くなってきた。それにしても北海道2歳優駿(現・JBC2歳優駿)、エーデルワイス賞の勝ち馬が北海道の3歳三冠重賞に出走してきたことはこれまであっただろうか。と思って調べてみたところ、99年のエーデルワイス賞を制したリードスキーが翌年の北斗盃(7着)と王冠賞(7着)に出走し、同年の北海道2歳優駿(当時は3歳優駿)を制したタキノスペシャルが翌年の北海優駿(2着)に出走して以来、どちらのレースからもじつに21年ぶりの出走になる。
とはいえ本命はどちらの勝ち馬でもなくリーチ。昨年はイノセントカップから川崎の鎌倉記念を連勝。距離の適性面でJBC2歳優駿には出走せず、全日本2歳優駿(12着)以来の休み明けとなった今季初戦の3歳条件1200メートル戦では逃げ馬を直線でとらえての完勝だった。1600メートルは距離的にギリギリと思われるが、直線の短い内回りなら乗り切れるのではないか。
第1回JBC2歳優駿を制したのがラッキードリームで、全日本2歳優駿(10着)以来の今季初戦がここ。こちらはむしろ距離伸びての北海優駿が狙いと思われ、門別の内回りコースに対応できるかどうか。
エーデルワイス賞を制したソロユニットは、ローテーションの狂いもあって東京2歳優駿牝馬では1番人気に支持されるも8着に沈んだ。1200メートルの今季初戦を制しての一戦だが、門別の1600メートルは初めてで、あらためて距離適性が問われる。
オタクインパクトはデビューが7月と遅く、初勝利は6戦目の9月。続くウィナーズチャレンジも制したが、JBC2歳優駿は見せ場なく8着だった。1700メートルの今季初戦を制して臨む一戦で、初めての内回り1600メートルがどうか。この馬も外回りの長い距離が向くタイプに思われる。
昨秋川崎に遠征して若駒オープンを制したテイクアターン、盛岡の南部駒賞で2着だったシンタロウらは休み明けを叩かれての上積みがあれば上位争いも。
◎2リーチ
○8ラッキードリーム
▲6ソロユニット
△5オタクインパクト
△1テイクアターン
△4シンタロウ
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グランダム・ジャパン3歳シーズンの第6戦。すでに対象レースを勝っているのが地元パールプレミアと名古屋のニジイロ。どちらか勝てば、勝ったほうがポイントでトップに立つことになる。
ニジイロは浦和・桜花賞はスタートこそ互角だったが、浦和1600メートルの外枠ということで後方2番手からと位置取りを悪くしてしまった。それでも向正面からのロングスパートで5着という内容は悪くはなかった。東海クイーンカップはさすがに地元とあって、4コーナー手前で逃げ馬をとらえると直線単独先頭。ゴール前では高知のサンシェリダンに差を詰められたが、すでにセーフティリードがあった。そのサンシェリダンが登録のみで回避とあっては連勝のチャンスは十分。
エイシンウィンクはデビューした門別でウィナーズチャレンジまで制して3勝。兵庫移籍初戦では、のちに兵庫ユースカップを制して菊水賞でも1番人気支持された(5着)サラコナンに半馬身差2着。その後は中央芝挑戦を挟んで姫路で2戦2勝。距離は未知数だが、兵庫移籍後はまだ底を見せていない。
名古屋に遠征して若草賞を制したのがパールプレミア。その後菊水賞に出走して、牝馬最先着の6着という結果は悪くはないが、前半は頭を上げて完全に折り合いを欠いていた。今回はその菊水賞と同じ距離で、しかも菊水賞よりペースが落ち着くと思われ、引き続き折り合いが課題となりそう。
距離経験豊富なリンガー、金沢から移籍してようやく前走で初勝利を挙げたスツーカらは連下争いまで。
◎4ニジイロ
○9エイシンウィンク
▲2パールプレミア
△6リンガー
△12スツーカ
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