サクラシャイニーは、中央と交流の黒船賞を別とすれば、地元高知で負けたのは昨年の御厨人窟賞だけ。そして昨年9月の門別遠征(道営スプリント5着)のあとは目下4連勝中。その4勝いずれも2着に4馬身以上の差をつける一方的なレースばかり。11歳でも落ち込むことなくまだまだ元気だ。
相手筆頭はカッサイ。2走前のA-2戦では6着に負けているものの、出負けして中団からとなり、馬群の中で揉まれ見せ場をつくれなかった。互角のスタートから先行できれば重賞でも安定して上位を狙える力はある。
サトノキングリーは、重賞でこそ結果が出ていないが、前走A-2戦ではカッサイ相手に1馬身差2着と食い下がった。昨年秋に中央準オープンから転入し、強い相手に揉まれながら徐々に高知の競馬に慣れてきている。
ワイルドコットンは、中央1000万条件から転入して、2戦目となった前走が、カッサイ、サトノキングリーにつづいての3着。高知の馬場に慣れてくれば重賞で上位も狙えそう。
カイロスの前走二十四万石賞は、距離が長いと思われたが、スローの逃げに持ち込み2着に粘った。ただメンバーが格段に上がった今回、距離短縮とはいえ連下争いまで。
◎2サクラシャイニー
◯4カッサイ
▲1サトノキングリー
△8ワイルドコットン
△6カイロス
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兵庫のスターレーンは2着が5回続いたあと、前走佐賀に遠征したル・プランタン賞がようやくの重賞初勝利。ただその勝利も3着馬までタイム差なしという接戦だった。赤岡修次騎手、岡部誠騎手と、各地のトップジョッキーを起用してきて、今回は金沢の吉原寛人騎手。遠征競馬の経験に加え、これまで戦ってきた相手を考えれば、ここは負けられないところ。ただル・プランタン賞がデビュー以来最低馬体重の413キロで、今回も長距離輸送でさらに減っているようなら考え直す必要があるかもしれない。
トライアルのあやめ賞からは上位馬が揃って出走。そのあやめ賞で1番人気に支持されながら3着に敗れたニードアフレンドだが、大外枠からのスタートでハナを取るのに相当脚を使い、それで最後粘りがきかなかった。昨年秋には低迷した時期もあったが、正月の金杯で3着、冬休み明けの奥州弥生賞で4着は、ともに牝馬では最先着。1600メートル戦で最内枠なら楽にハナを取れるだろうから、ここは見直す手だ。
あやめ賞では後方からのロングスパートで差し切りを決めたのがダンストンレガーメ。1400メートルまでしか距離経験がないが、そのレースぶりからは、距離は延びても心配なさそう。フリオーソ産駒は2世代目となる今年の2歳馬でも最初の2歳戦、スーパーフレッシュチャレンジをキタノシャガールが制して勢いが続いている。
あやめ賞2着はメドゥシアナ。ダートでの勝ち星がないのが気になるところだが、レースぶりからは◯▲とも差はない。
北海道から佐賀に遠征してのル・プランタン賞で3着だったセミプレナ、前走名古屋の3歳特別を制したグラマシーらも侮れない存在。
◎2スターレーン
◯1ニードアフレンド
▲3ダンストンレガーメ
△6メドゥシアナ
△12セミプレナ
△4グラマシー
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B級馬による1400メートルのS2重賞。
イッセイイチダイは一時期の中央移籍を除けば、休養を挟んで目下佐賀のB級戦で5連勝中。復帰後の2戦も、ともに2着に4馬身差と危なげのない勝利。昨年、移籍前の一戦がこの由布岳賞で、連覇の可能性は高いと見る。
シゲルダンジリは川崎のC級から中央を経由して転入。初戦となった英彦山賞では、2番手を追走して、逃げたカシノソラーレを最後までとらえることはできなかったものの、まだまだ上積みが期待できそうなレースぶり。逆転の可能性ありと見る。
3番手に、そのカシノソラーレ。ほとんど1400メートル戦を使われてきて、昨年秋は惨敗するケースも見られたが、年が明けてからはB級のS2重賞や特別戦で善戦が続き、前走英彦山賞がS2重賞初制覇。ここでも互角以上の勝負が期待できそう。
スプリングスワンは、イッセイイチダイやカシノソラーレ相手ではやや分が悪いが、B級の上位クラスで堅実に上位争いにはからんでいる。
3走前の春望賞でスプリングスワンに先着しているパイロットも上位を狙える存在。
◎9イッセイイチダイ
◯4シゲルダンジリ
▲10カシノソラーレ
△2スプリングスワン
△1パイロット
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いよいよホッカイドウ競馬の開幕だ。かつてであればホッカイドウ競馬でデビューした強い2歳馬たちはシーズンが終わると多くの有力馬が中央や南関東に移籍してしまっていたが、近年では3歳戦の賞金・諸手当の増額や、輸送費に対する補助金の支給などの施策で、かなりの素質馬が残ったり戻ってきたりするようになった。
冬休み明け初戦となる馬がほとんどで、どこまで仕上がっているかは未知数だが、重賞未勝利もスウィフトハートに期待する。出世レースとして知られるサンライズカップではヒガシウィルウィンにハナ差の2着。ヒガシウィルウィンといえば、大井の京浜盃を制して、南関東三冠路線の最有力候補の1頭。スウィフトハートも3歳になっての成長次第では相当な活躍が見込めるだろう。
バリスコアは兵庫ジュニアグランプリJpnIIでローズジュレップの3着と好走し、全日本2歳優駿JpnI(6着)のあと川崎に移籍。準重賞の雲取賞で2着と好走し、京浜盃で出走取消となったあと田中淳司厩舎に戻ってきた。冬場も南関東でレースに出走できるだけの調教を積まれてきたアドバンテージはありそうだ。
岩手から世代ナンバー1のベンテンコゾウが遠征してきた。今後、全国へ挑戦していく際の試金石となりそうな一戦。
ブリーダーズゴールドジュニアカップと鎌倉記念を制しているストーンリバーも今後の活躍が楽しみな1頭。
2歳の終盤で距離を伸ばして調子を上げてきたセンコーファーストも成長が期待できそう。
◎4スウィフトハート
◯9バリスコア
▲10ベンテンコゾウ
△6ストーンリバー
△1センコーファースト
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グランダム・ジャパン3歳シーズンの第4戦。高知から2頭、船橋、金沢、兵庫から各1頭が遠征してきた。
第1戦の若草賞に出走しなかった金沢のヤマミダンスがここから始動。1月の梅桜賞を楽勝して以来の2カ月半ぶり。ここまで7戦6勝。負けたのは内枠に入って砂をかぶってまったくレースにならなかった東京2歳優駿牝馬だけ。今回、逃げそうな馬が何頭かいるので先行争いからのペースがどうなるかだが、梅桜賞では2番手に控える競馬をしており、自分のペースでレースができれば重賞5勝目の可能性はかなり高いと見る。
相手は迷うところだが、筆頭には高知のワンダフルメモリー。中央未勝利から転入して2連勝。特に前走はスタートからハナを奪うと、3コーナーから徐々に後続との差を広げて大差圧勝。相当なスピードがありそうだ。
3番手にも高知のタッチスプリント。若草賞では最後方追走から、直線の短い名古屋で見事に追い込みを決めた。佐賀の花吹雪賞でも中団から早めのまくりで2着に入っており、展開に左右される面はありそうだが、その末脚は確か。ここで2着以内に入ればグランダム・ジャパンのポイントでトップに立つ。
笠松のアペリラルビーは、中央から転入して2戦目から4連勝中。前走笠松1400メートルの良馬場で1分28秒8というタイムなら、重賞でも十分に勝負になりそう。今回は初めての1600メートルでどうか。
園田クイーンセレクションを制したカツゲキマドンナは、勝つときは強いレースをするが、負けるときはあっさりというタイプ。馬券的には常に押さえておきたい。
◎5ヤマミダンス
◯10ワンダフルメモリー
▲12タッチスプリント
△3アペリラルビー
△6カツゲキマドンナ
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