早いものでホッカイドウ競馬の今シーズンの開催も、今週の瑞穂賞、エーデルワイス賞JpnIIIが終わると、残すところ2開催。ついこの前2歳の新馬戦が始まったと思ったら......というのは大げさだが、6カ月半の開催はあっという間だ。
というわけで道営記念の前哨戦となる瑞穂賞。他地区に転出もせずに期待にこたえて見事に成長を遂げたオヤコダカが、赤レンガ記念から連勝で道営記念まで勝ち続けるのかどうか、注目の一戦でもある。1800メートル戦は、昨年の瑞穂賞が2着で、今年初戦のコスモバルク記念も2着。内回りが得意と言われるが、それも「強いて言えば」という話であって、外回りが不得手というわけではないだろう。今回と同じ57キロでは、星雲賞、旭岳賞を楽勝しており、今回外回りになったぶん、他馬に付け入るスキがあるかどうかという程度。中心は揺るぎない。
相手筆頭は、今年の3歳二冠馬スティールキング。大井に遠征した黒潮盃は中団からの追走となって流れに乗れないままという感じで5着。前走、初めての古馬との対戦となったA1A2特別を快勝。55キロという斤量なら勝負になるのではないか。
不気味なのはバラブシュカ。中央1勝から今季途中に転入し、その後は1800メートル戦のみを使われて5連勝。持ちタイムは1分53秒4(不良)。そのタイムでのパフォーマンスならいきなりでも通用する可能性はある。
昨年の道営記念の覇者グランプリブラッドは、今シーズンここまで惜しいところで勝ちきれず。今回は別定58キロを背負って、道営記念につながればというところ。
ジュエルクイーンは牡馬と対戦する古馬の重賞には初挑戦。同じ距離のノースクイーンカップ2着の内容からは通用する可能性は十分。
◎7オヤコダカ
◯3スティールキング
▲5バラブシュカ
△8グランプリブラッド
△9ジュエルクイーン
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今年から中央枠が7頭になったものの、10月1日のシリウスステークスGIIIにまわった馬が何頭もいて、中央馬は結局6頭。この週は中央が3日間開催ゆえ鞍上もだいぶ変わっている。中央6頭のうち引き続き主戦騎手が騎乗するのは、アスカノロマン、ホッコータルマエ、ベストウォーリアの3頭。一方、コパノリッキーは、武豊騎手が京都大賞典でキタサンブラック騎乗があるため、一昨年の東京大賞典GI以来となる田邊裕信騎手に戻る。レーザーバレットには金沢の吉原寛人騎手、ラテンロックには地元の山本聡哉騎手となった。
コパノリッキーは、帝王賞JpnIを勝って以来、休養十分で臨む一戦。休み明けは、コースレコードで圧勝した一昨年のJBCクラシックJpnI(盛岡)や今年のかしわ記念JpnIなどがあり、まったく問題ない。というより、むしろ休み明けにあっと驚く走りを見せる印象がある。ここまでGI/JpnIは7勝。ここを勝てば、ホッコータルマエのGI/JpnI・10勝という日本記録に一歩近づく。
ベストウォーリアにはこのレース3連覇がかかる。今年はホッコータルマエ、コパノリッキーという現役のチャンピオン級2頭の出走で、過去2回より格段にメンバーのレベルが上った。ただ南部杯では、ブルーコンコルドが3連覇、エスポワールシチーが3勝、古くはユートピアが連覇など、リピーターが多いレース。コースの得手・不得手が出やすいコースなのかもしれない。昨年のフェブラリーステークスGI以降は負けても差のないレースがほとんどで、相手は強いがチャンスはある。
アスカノロマンは帝王賞JpnIこそ惨敗だったが、フェブラリーステークスGIでは勝ち馬からコンマ2秒差の3着、アンタレスステークスGIIIではアウォーディーに半馬身差の2着、平安ステークスGIIIでは、その後韓国のGIでワンツーとなったクリノスターオー、クリソライトを5馬身千切る圧巻の逃げ切りと、レベルの高い競馬を続けていた。いつGI/JpnIを勝ってもおかしくはない実力と見る。
コパノリッキーとは対称的に、休み明けイマイチなのがホッコータルマエ。昨年の秋初戦JBCクラシックJpnI(大井)でもコパノリッキーから差のある3着だった。実力発揮は次走以降と見て△まで。
レーザーバレットは、一線級が揃ったこのメンバー相手にどこまでやれるか。速い流れになって末脚を生かせる展開なら上位争いも。
◎12コパノリッキー
◯13ベストウォーリア
▲8アスカノロマン
△10ホッコータルマエ
△5レーザーバレット
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デビューから2連勝というハクユウロゼの前走1750メートル戦は、行きたがる馬を抑え、前に馬を置いてという競馬を教えたようなレース。2着ロトスキャンダルとの着差は僅かだったが、実際にレースをしたのは直線だけという楽勝。実力の半分程度しか出していないレースぶりで、秘めた能力はまだまだ高いところにありそう。
オヒナサマの前走は、後続を引きつけての逃げで、3コーナーから徐々に後続との差を広げると、直線では手綱を引っ張ったままの楽勝。不良馬場でタイムが出やすい馬場だったとはいえ、そのレース内容は評価できる。
スーパーマックスはデビューから3連勝。前走は、2番手追走から3コーナー過ぎで先頭に立つと後続を寄せ付けずという完勝。距離延長にも対応できそう。父リーチザクラウンは、産駒数が少ないながらも中央でも目覚ましい活躍を見せているだけに注目だ。
ここまで3頭はいずれもまだ目いっぱいの走りをしておらず、どこまでの能力があるのか楽しみなところ。
1750メートル戦でハクユウロゼの2着だったロトスキャンダルには大井の真島大輔騎手が騎乗。ロイヤルピンクはデビューから3戦連続2着で、上記オヒナサマ、スーパーマックスが相手だった。この2頭は、現時点での素質馬が集結したメンバーとなって、どこまで食い下がれるか。
◎10ハクユウロゼ
◯1オヒナサマ
▲3スーパーマックス
△7ロトスキャンダル
△6ロイヤルピンク
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エゴイストにとってはようやく得意の舞台で走れる機会。中央で挙げた1勝が1000メートル戦で、岩手移籍後は芝ダート問わず1000メートル戦は4戦3勝、2着1回。しかも1200メートル以上の距離になると前走ヴィーナススプリントの4着が最高という成績。昨年、ハーベストカップからOROターフスプリントを連勝したときのタイムがともに58秒台で、そのタイムで走れれば勝つ可能性はかなり高い。
相手にはサカジロロイヤル。中央から転入初戦となったOROカップこそ惨敗だったが、中央で挙げた6勝はすべて芝1200メートル戦。芝1000メートルも4戦して2着2回。今年中央では二桁着順ばかりだったとはいえ、勝ち馬とのタイム差は1秒前後というレースが何度もあった。今回、転入2戦目で距離短縮という条件に期待。
前走ヴィーナススプリントを制したスマートアレンジは、中央時代に芝の経験はあるが結果を残せず。とはいえ南関東A2以下特別の短距離で上位入着があり、能力的には互角以上の勝負も可能とみる。ただ1000メートルの芝が合うかどうかというと、やってみなければわからない。
芝がどうかということではトドイワガーデンも同じ。盛岡ダート1000メートルのハヤテスプリントでの58秒8というタイムは優秀。芝にも対応できればあっと言わせる場面はありそう。
ウインミラージュは、今年に入って芝1000メートル戦で3戦3勝。とはいえ戦ってきた相手はB級で、勝ちタイムも59秒台と平凡。エゴイストを負かすまでは難しそうだが、連下争いなら。
芝実績十分なブレークビーツはこの距離に対応できれば。
ダイワマッジョーレは転入後3戦、中央時の実績から期待は大きいが、結果がついてこない。今回は中央時にも経験がない1000メートル戦だけにあまり強くは推せない。連下候補まで。
◎3エゴイスト
◯6サカジロロイヤル
▲7スマートアレンジ
△11トドイワガーデン
△2ウインミラージュ
△4ブレークビーツ
△5ダイワマッジョーレ
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B級馬による1400メートルのS2重賞。
テイエムシシオーがまだ底を見せていない。中央から転入後、1400メートル戦のみを7戦して5勝2着2回。目下のところ、S2重賞やB級特別を含めて4連勝中。走破タイムも1分28〜29秒台で安定しており、A級に入っても通用しそうな実力だ。
相手にはケンシスピリット。大井から今年初春に転入して佐賀では勝ち星こそないものの、7戦して2着が4回。前走コスモス特別ではテイエムシシオーに半馬身差2着と食い下がった。とはいえテイエムシシオーには余裕があり、真っ向勝負で逆転までは難しいかもしれない。
怖いのは中央から転入初戦のフュテール。中央ではダートのみ11戦して2、3着が計5回ありながら、惜しいところで未勝利を脱出できなかった。実力的には通用しそうだが、気になるのは距離。デビュー戦の1800メートル戦で惨敗したあとはほとんど1000メートル戦ばかりを使われてきた。1400メートルでも長いというタイプなのだろう。中央と比較してゆったり流れる地方の1400メートルでどうか。
カシノエルフは3走前に同じ条件のB級特別(もみじ特別)で、不良馬場とはいえ1分27秒6という好タイムで勝利。一発あればこの馬。
カシノソラーレは、前走紅葉特別でテイエムシシオーに2馬身差の2着。ただ成績にはムラがあり、ここは連下の押さえまで。
◎8テイエムシシオー
◯10ケンシスピリット
▲12フュテール
△4カシノエルフ
△1カシノソラーレ
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