未勝利馬もいるというメンバーで、ともに3勝を挙げているトーコーポセイドンかオープンベルトか、どちらが勝つかというレースになりそう。
クビ差の決着となった直接対決(8月30日)を制したのはオープンベルトだが、むしろそれ以上に園田プリンセスカップで北海道などから遠征してきた強力なメンバー相手に地元最先着を果たし、そして前走の快勝で充実ぶりを見せた。現状では、トーコーポセイドンに対して牝馬のオープンベルトが一歩リードと見る。
ほかは1勝以下の馬たちで上記2頭とは差がありそうだが、デビュー戦8馬身差圧勝のドラゴンラインの秘めた力に期待か。とはいえその勝ちタイムは、上記2頭の持ち時計とは4秒も5秒も差があり、ここはまだまだ経験を積む場となりそう。
ユノエスケープは、前走でオープンベルトに1秒7差をつけられて5着。そのときの2~4着馬の姿はここにはなく、同じだけ走れば3着という可能性はある。
デビュー2戦目で初勝利を上げたコンソラータは、2戦ともにまずまずのタイムで好走を見せている。
◎6オープンベルト
◯3トーコーポセイドン
▲8ドラゴンライン
△4ユノエスケープ
△9コンソラータ
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廃止された福山競馬場で行われていた福山2歳優駿の代わりというわけでもないのだろうが、今年からこの兼六園ジュニアカップが未来優駿として行われることになった。これにともない、昨年までは東海・近畿・中国地区交流だったのが、金沢所属馬限定となった。
ホッカイドウ競馬で未勝利戦を勝って転入してきたフリオグレイスーは、1500メートルの初戦を1番人気にこたえて勝利。2番手を追走し、3コーナー手前から追いどおしで、逃げていたサムライワンダーをゴール前でようやく交わしたが、まだまじめに走っていない感じ。ゴール前一瞬の伸びは見どころがあり、能力はさらに高いと見る。
サムライワンダーの前走は、逃げてフリオグレイスーに1馬身差の2着。3着馬には8馬身差をつけており、1500メートル1分37秒9という走破タイムは2歳戦としては優秀。
フューチャースターは、ここまで5戦してオール連対。前走JRA認定競走は、ここには出走してこなかったイグレシアスと直線叩き合いとなってクビ差で2着に敗れたが、3着馬には7馬身差。おそらくここまで3頭の勝負だろう。
バクダンは、中央から転入初戦の900メートル戦を楽勝。未勝利ばかりのメンバーだっただけに、いきなり重賞でどうか。
デビューから2連勝を飾ったアオバサクラだが、前走は向正面からついていけなくなり、フリオグレイスーに大きく離されて最下位。とはいえ2連勝のレースぶりから、明らかにそれが実力ではなく、2カ月ぶりの休み明けで何か走りたくない要素があったのかどうか。ひと叩きして巻き返しという可能性はある。
カイジンゴールドは前走が初勝利。デビュー戦ではサムライワンダーにちぎられていただけに、上積みがあって連下争いに食い込めるかどうか。
◎1フリオグレイスー
◯7サムライワンダー
▲8フューチャースター
△9バクダン
△6アオバサクラ
△5カイジンゴールド
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枠が隣同士になって、レイズミーアップかデュナメスかという争いだが、ここはデュナメスから。佐賀記念JpnIIIで7着だった以外は、もう3年半も3着以内を外していないという超堅実な成績。吉野ヶ里記念ではメトロノースに4馬身差をつけられて2着に敗れたが、それ以来2カ月半ぶりとなった前走では、メトロノースと一騎打ちの末、半馬身差で勝利。叩き2戦目で上積みがあれば、今度は差をつけて勝てるだろう。
レイズミーアップは、門別に遠征した星雲賞(7着)以来4カ月半ぶりの復帰戦。どこまで仕上がっているかだが、再転入後の佐賀では中島記念制覇を含め1800と2000メートルのみを使われて8戦6勝2着2回とまだ底を見せていない。
メトロノースは吉野ヶ里記念まで3連勝のあと、サマーチャンピオンJpnIIIでは3着のコスモワッチミーにクビ差4着と惜しいレースだった。佐賀の古馬戦線では頂点に立つかと思われたが、その後は1750メートル、1800メートルで2着、2着。この2000メートルという距離は今回が初めてでちょっと微妙かもしれない。
吉野ヶ里記念は4着だったイーグルショウだが、距離が1750メートルに伸びた開聞岳賞ではメトロノースに6馬身差をつけて圧勝。前走1400メートル戦で3着に敗れたが、距離はマイル以上あったほうがいい。
ジェットヴォイスは中央1000万下からの転入初戦を勝ったものの、同じA1特別でもメンバーが上がった前走では4着。今回はその前走6頭立ての全馬が出走してきた。どこまで巻き返せるか。
◎3デュナメス
◯2レイズミーアップ
▲7メトロノース
△6イーグルショウ
△5ジェットヴォイス
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ラブバレットがビギナーズカップに続いての重賞連勝を狙う。ここまで5戦して負けたのは芝の若鮎賞だけ。前走ビギナーズカップは、果敢にハナを奪うと、3コーナーあたりから後続を突き放して一方的なレースになった。3走前に1200メートルだが盛岡のダートで好タイムでの勝利があり、あとは距離をどこまで伸ばせるか。水沢1400メートルのビギナーズカップのレースぶりからはマイルあたりはまず問題ないだろう。他の馬たちがいずれも1勝か2勝なのに対し、すでに4勝という実績も断然だ。
ライズラインはここまで4戦してデビュー戦を勝ったのみでだが、2戦目以降は強い相手との対戦ばかり。2戦目の盛岡ダート1200メートル戦は、ライズラインに半馬身差の2着で、3着馬には9馬身差をつけていた。その後の2戦は盛岡芝での重賞。ラブバレットが唯一凡走した若鮎賞でも3着に好走している。前走ジュニアグランプリは6馬身差の2着だが、勝ったプレイアンドリアルは中央を目指そうかという逸材。ダートに戻ってラブバレットを逆転という可能性も考えられる。
ワタリキングオーは、デビューからの2戦は差のある敗戦だったが、ここにきて2連勝と力をつけてきている。
シグラップロードは、ここまで4戦して惨敗は盛岡の芝だけ。前走ビギナーズカップは、ラブバレットには5馬身差の2着とちぎられたが、他の馬たちが直線で止まっているように見えたのに対して、この馬だけ3コーナーからまくってきてしっかり伸びていた。タイムを見ても上がり3ハロンはラブバレットと同じ38秒0。差は開いていたとはいえ、やはり同じ脚色で伸びていた。
1着、2着という成績で約2カ月ぶりとなるセンターヒロイン、水沢850メートルのデビュー戦を勝ったのみのヒダルゴらは上積みがあれば上位食い込みも。
◎11ラブバレット
◯1ライズライン
▲9ワタリキングオー
△3シグラップロード
△2センターヒロイン
△8ヒダルゴ
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佐賀のA2級重賞。このクラスではエスワンプリンスの実力が断然。というか、まだ格付けはA2級なのかという感すらある。前走、4カ月ぶりとなった志布志湾賞は、4コーナーで内からマイウエイに並び掛けられたものの、直線ではじわじわと差を広げ、着差は1馬身差だったものの楽勝といっていい内容。2000メートルは必ずしも適距離ではないが、このメンバーではそもそも能力が違う。
相手筆頭はコスモガラサ。6月にA2級に昇級して以来3着を外したのは一度だけ。前走A1・A2級の混合重賞・五ヶ瀬川賞を勝利。このクラスでは上位の安定株だ。
リネンハイブリッドもここ5戦のA2戦では4連対。前々走ではコスモガラサも負かしていて、このクラスで安定して力を発揮するようになってきた。ただ今回は久々の重賞(特別も含め)で、2000メートルへの距離延長も不安材料。
プリンストロイアは大井からの転入初戦となった前々走で、リネンハイブリット、コスモガラサに続く3着で、前走五ヶ瀬川賞ではコスモガラサにクビ差と食い下がっての2着。エスワンプリンスの相手にはならないだろうが、上積みがあれば上記2頭を逆転する可能性は十分。
リリーは1年近く勝ち星から遠ざかっているが、このクラスでときに2着、3着と好走。久々の2000メートルがどうかだが、展開次第では馬券圏内の可能性も。
◎3エスワンプリンス
◯2コスモガラサ
▲4リネンハイブリット
△8プリンストロイア
△7リリー
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