フクノドリームは、デビュー戦こそ出負けして2着に敗れたものの、ダートの未勝利戦を圧倒的なスピードで逃げ切ると、すずらん賞でも極悪の重馬場ながら後続を寄せつけず、ともに2着に6馬身差の圧勝。最近ではJRAでも2歳の早い時期からダート戦がけっこう組まれるようになったが、それにしてもこれだけの素質馬がダートからデビューしてくるとは...。デビュー戦のような出遅れだとか、初めてのナイターを気にするだとかがなければ、門別でもその圧倒的なスピードを見せてくれるに違いない。
ホッカイドウ勢の筆頭は、デビューから3連勝中のノットオーソリティ。2着に3秒2という大差をつける衝撃のデビュー戦。そして栄冠賞を1番人気で制したが、中央の芝へは向かわず、取消しを挟んで1700メートルのフローラルカップも制した。今後さらなる成長も楽しみな逸材。
ビービーキャンディは、デビュー2戦目のリリーカップで4馬身差の2着に敗れたが、これは勝ったクリノエリザベスがあまりにも強すぎた。そのクリノエリザベスの戦線離脱はなんとも残念だが、代わってこのビービーキャンディがレベルの高さを見せてくれるはず。
カクシアジは、そのリリーカップで3着だったが、グランダム・ジャパン2歳シーズンの初戦、園田プリンセスカップに遠征して完勝。ここで上位に入れば、グランダム・ジャパンのポイント争いではかなり有利になる。
フローラルカップでノットオーソリティに半馬身差2着のダブルハッピー、クビ差3着のクライリングもそれほど能力差はない。
フェニックス賞を逃げ切ったクーファナインは、スピードがあることは確かだが、初めてのダートでどうか。
◎5フクノドリーム
◯6ノットオーソリティ
▲13ビービーキャンディ
△15カクシアジ
△1ダブルハッピー
△4クライリング
△11クーファナイン
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重賞実績馬に連勝中の上り馬など、好メンバーが集まり混戦となりそう。
兵庫からの遠征の2頭も強力で、モズオーロラのほうを中心にとる。今年春まではなかなか勝ちきれないレースが続いたが、4月以降は7戦6勝。2着に敗れたのは兵庫ダービーのみ。特にここ2戦は古馬相手のA2特別からA1・A2特別を連勝中と充実ぶりがうかがえる。落馬負傷から復帰した木村健騎手にも期待だ。
カツゲキドラマは9か月ぶりの復帰戦が3歳初出走。2歳時はデビューから連勝の快進撃で、負けたのは南関東へ遠征した2戦のみ。それも4着、4着と全国レベルでも通用するところを見せた。今回はどこまで仕上がっているか。
ウォータープライドもデビュー以来3着を外したのは1度だけという安定した成績で東海ダービーを制した。前走兵庫サマークイーン賞は古馬との初対戦で、後方ままの大差のしんがりだったが、マイナス15キロの馬体重はデビュー以来の最低体重で、これは参考外。3歳馬同士の対戦であらためて注目だ。
兵庫の2歳チャンピオンエーシンクリアーは剥離骨折からの復帰戦となった兵庫ダービーで思わぬ惨敗。前走では古馬A2特別(1400メートル)を制しているが、距離的な限界があるのかもしれない。
前走笠松のA2特別で2着のエイシンルンディー、3歳馬同士の対戦とはいえ4連勝中のレインボーオーラなども力をつけている。
◎4モズオーロラ
○9カツゲキドラマ
▲10ウォータープライド
△1エーシンクリアー
△5エイシンルンディー
△7レインボーオーラ
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サイモンロードはダートグレードも狙える器。今年のかきつばた記念JpnIIIでは、逃げてあわやの3着というレースもあった。前走さきたま杯JpnIIは惨敗だったが、これは内枠からのスタートで激しい先行争いに巻き込まれてのもの。今回は4カ月半ぶりの実戦だけにどこまで仕上がっているかだが、地方同士の重賞なら負けられないところ。2月には1900メートルの梅見月杯で兵庫のエイシンナナツボシに8馬身差をつけての圧勝があり、今回の1700メートルも問題ない。
このレース連覇を狙うのが地元のホクセツサンデー。地方同士ではいまだ4着以内を外さない堅実な成績を残し続けている。5月の兵庫大賞典で4着、6月のA1特別でも4着だったという2戦は案外なレース内容だったが、前走摂津盃では早め先頭から押し切り復活を印象づけた。今回は、落馬負傷の療養から復帰した木村健騎手に戻ることでも期待は大きい。
その摂津盃でゴール前クビ差まで迫ったのがシルクダイナスティ。中央準オープンから障害も経験して兵庫に転入し、園田では1700メートルのみ4戦して2勝2着2回。対ホクセツサンデーということでは、摂津盃から斤量面でやや厳しくなるが、一発の可能性は秘めている。
3歳牝馬が2頭、果敢に挑戦してきたが、すでに古馬オープンクラスとの対戦でも結果を残している名古屋のピッチシフターに期待したい。前走、牝馬同士とはいえ古馬相手の秋桜賞を快勝。上記3頭のレベルはかなり上だが、3キロ差でどこまで食い下がれるか。
中央オープンから笠松に移籍してきたドリームカトラスは、前々走でくろゆり賞を制すなど東海地区では5戦していずれも3着以内。しかし船橋、盛岡への遠征はともに掲示板外。今回は園田への遠征でどうだろう。
◎1サイモンロード
◯3ホクセツサンデー
▲4シルクダイナスティ
△7ピッチシフター
△9ドリームカトラス
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今年は1か月後に同じ舞台でJBCクラシックが行われるため、例年より有力馬が集まった。ここは3連勝中でエルムSまで制したフリートストリートに期待する。3歳時に出走したジャパンダートダービーは9着と結果を残せなかったが、1000万特別からの3連勝で充実。前走エルムSは、エーシンモアオバーの2番手を追走し、ゴール前でとらえてコースレコードでの勝利。今回もエーシンモアオバーのつくる流れを追走し、早め先頭からシビルウォー、ハタノヴァンクールのまくりを封じる。
一昨年の覇者シビルウォーは、おそらく向正面から3コーナー手前の早めのスパートで前をとらえに行くパターンだろう。一気にまくってフリートストリートをとらえれば勝機は十分だが、フリートストリートの長く使える脚は強敵となりそう。
JpnI・2勝で実績ナンバー1はハタノヴァンクール。前走ブリーダーズゴールドカップJpnIIでは、シビルウォーを早めにとらえにかかって突き放した。ただ今回はエーシンモアオバーが引っ張る流れで、直線一瞬の末脚で勝負するこの馬には展開的にどうだろう。フリートストリートより5キロ、シビルウォーより2キロ重い60キロというのも、いかにも厳しい。
地元期待のサミットストーンが、この一線級のメンバーを相手にどこまでやれるか。中央では1000万勝ちまで。この5連勝で中央在籍時より力をつけていればというところ。JBCを盛り上げるためにも、地元代表としてここで好勝負を見せたい。
エーシンモアオバーはマイペースに持ち込んでどこまで粘れるか。
コスモファントムは芝の重賞を中心に使われ、ダートのマーチステークスGIIIも含めたここ3走は惨敗が続いているが、3歳時にはジャパンダートダービーJpnI・2着、白山大賞典JpnIII・3着があった。地方の馬場ならという可能性はある。
◎5フリートストリート
◯8シビルウォー
▲11ハタノヴァンクール
△7サミットストーン
△4エーシンモアオバー
△10コスモファントム
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コパノエクスプレスは、高知優駿は4着だったが大接戦で勝ち馬とはコンマ1秒差。建依別賞で古馬一線級と対戦し、A-3クラスで古馬に勝利。距離経験や対戦相手の格などを考えると中心はこの馬。
高知優駿を制したアラマサシャープは、その後大井に遠征したが、さすがにダートグレードや南関東の壁は厚かった。地元に戻ってのA-4戦は4着だったが、久々の短距離戦。強力な相手との激戦で落ち込んでいなければだが、高知優駿と同じ舞台で2冠を狙う。
中央未勝利からの転入初戦でぶっちぎりの圧勝を見せたのがサンミッシェル。3コーナーあたりから持ったままで後続を突き放すばかり、タイムの出やすい不良馬場だっとはいえ、1300メートル1分23秒6は出色の勝ちタイム。中央で1800メートル前後の経験も豊富にあり、ひょっとするとここも楽に突破という可能性も考えられる 黒潮皐月賞を制したニシノファスリエフは高知優駿で惨敗しているように距離が課題。
C級で連続連対という馬が何頭かいるが、モスコーオペラ、ナカノヘイロー、バトルプレミヤらはさらに上のクラスでも活躍できそう。
◎5コパノエクスプレス
◯12アラマサシャープ
▲1サンミッシェル
△3ニシノファスリエフ
△7モスコーオペラ
△4ナカノヘイロー
△10バトルプレミヤ
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