08年には軽ハンデのツジノコウフクに敗れたカネサブラックだが、その後はいずれもトップハンデで3連覇と圧倒的な強さを見せている。今年は50キロ差が5歳のファーストスターのみ、その次がキタノタイショウ、フクイズミの30キロ差だけに、カネサブラックの軸は堅いだろう。
相手筆頭には、今シーズンは狙い続けると決めたギンガリュウセイ。入澤騎手に替ってこれが4戦目。まだ勝ち星はないが、入澤騎手は今シーズン好調でリーディングの9位にまで食い込んでいる。その勢いにも期待したい。
今シーズン限りで引退が発表されているニシキダイジンとフクイズミにもいい走りを見せてもらいたいところ。この次はおそらくばんえい記念となるだけに、レースを見られるのは両馬ともあと2回だろうか。ただ当日はピンポイント予報で暴風雪が出ていて、あまり雪で馬場が軽くなるとフクイズミには厳しいかもしれない。
いずれにしても、このメンバーなら実績馬の力が抜けていると思う。
◎カネサブラック
◯ギンガリュウセイ
▲ニシキダイジン
△フクイズミ
兵庫から大挙4頭が遠征、笠松からの遠征もあり、迎える地元福山勢にとっては厳しいレースとなりそうだ。
キューティガビーの勢いが止まらない。中央未勝利から転入し、9カ月の休養をはさみながら14戦連続連対でA級まで出世してきた。重賞初挑戦となった昨年秋の兵庫クイーンカップでは1番人気に推されての2着。近走もA2からA1A2の特別で僅差ながら3連勝と好調。いよいよ重賞タイトルに手が届きそうだ。
笠松のマルヨシロワインは、上記兵庫クイーンカップで2着のキューティガビーからアタマ+アタマ差で4着と実力に差はない。そのほかの重賞でも常に善戦しており、この馬にとっても重賞初制覇の期待がかかる。
このレース連覇がかかるのがゴールドピアース。昨年もやはり兵庫、兵庫、笠松という決着で、兵庫・東海勢は層が厚い。とはいえ近走は1秒以上の差をつけられての敗戦が続いているだけに、昨年の勢いが取り戻せるかどうかがカギとなる。
コスモピクシーは、昨年8月に牡馬相手の園田チャレンジカップを勝った実力がある。
昨年グランダム・ジャパン3歳シーズンで優勝したマンボビーンも牝馬同士なら怖い存在。
福山勢では、前走マイル争覇で地元最先着のフレアリングマリーが上位に食い込めるかどうか。
◎キューティガビー
◯マルヨシロワイン
▲ゴールドピアース
△コスモピクシー
△マンボビーン
△フレアリングマリー
マルヨフェニックスの復活に期待したい。前走東海ゴールドカップはエイシンフレンチに3馬身突き放されての2着だったが、8カ月ぶりの休み明けに加え、直後のシンワコウジにつつかれ、その後ろからエイシンフレンチにマークされるという厳しい展開だった。明けて8歳になったが、万全の状態なら勝負になる。
スウィングダンスは、中央から再転入して9連勝中。前走名古屋記念は、3~4コーナー外から余裕の手ごたえでまくってきて堂々の勝ちっぷりだった。小山信行騎手はこれが重賞初制覇。奥様の宮下瞳さんとのお子さんが生まれるのも間もなくの予定で、ここを勝てば前祝いとなりそうだ。
エイシンフレンチも昨年中央から笠松に転入して、すでに重賞2勝。連対を外したのはJpnIIの浦和記念のみという成績だけに、引き続き東海地区の古馬戦線では頂点を狙う存在。
1月のガーネットオープンで、そのエイシンフレンチに土をつけたのがホウライエイブル。前走のクリスタルオープンでは5馬身差の圧勝。当然ここでも軽視はできない存在だ。
兵庫から遠征のレッドゾーンは、昨年3月の六甲盃で、マルヨフェニックスのレコード駆けに1馬身半差の2着。その後、5月の兵庫大賞典でアルドラゴンをしりぞけての勝利。夏以降にやや崩れたのが気になるが、実力的には互角の存在だ。
◎マルヨフェニックス
◯スウィングダンス
▲エイシンフレンチ
△ホウライエイブル
△レッドゾーン
九州三冠に向けて楽しみなメンバーが揃った。と、書いたところで、これまでは荒尾ダービーが一冠目だっただけに、その扱いはどうなるのだろう。とりあえず、九州ダービー栄城賞に向けて楽しみなメンバーが揃った。と書いておこう。
ここはガルホームにもう一度期待してみたい。九州ジュニアチャンピオンではダイリンウィークと一騎打ちの末、4馬身ちぎられての完敗だったが、年明け初戦の前走は古馬に交じってB2級1組戦を逃げ切り勝ち。2歳時よりパワーアップが期待できそうで、ここは雪辱を果たしたいところ。
そのダイリンウィークも負けてはいられない。九州ジュニアチャンピオンを勝ったあとは、2度の中央挑戦があり、特に前走くすのき賞では見せ場をつくっての6着。中央の厳しいメンバーにもまれた経験が生きるはず。
エスワンプリンスは、前走の筑紫野特選で大差圧勝。勝ちタイムの1分58秒4は、昨年の飛燕賞を勝ったヒシダイアナのタイムにコンマ3秒及ばないだけで、2010年第6回までの勝ちタイムとの比較ではいずれにも上回っている。このレースを勝てるだけの能力は十分に持っていると考えてよさそう。ただ上記2頭は中央挑戦や古馬とのレースを経験しえいるだけに、その経験値を考慮して3番手とした。もちろん前走の内容を考えればぶっちぎって勝つ可能性も十分に考えられる。
花吹雪賞で6馬身差圧勝のガイヤクインだが、九州ジュニアチャンピオンでは大きく離されての6着。ガルホーム、ダイリンウィークとはまだちょっと差がありそうで、上記3頭のどれかが凡走した時に馬券圏内に食い込む余地があるかどうか。
あとは北海道から転入して古馬とのレースしか経験していないリョウマグリンが、同世代同士なら一角崩しに食い込んでくる可能性も。
◎ガルホーム
○ダイリンウィーク
▲エスワンプリンス
△ガイヤクイン
△リョウマグリン
前走若駒賞組が4頭に、それ以外が3頭という7頭立て。若駒賞組は2、3着馬が不在で、やはり勝ったクーヨシンが断然。
興味は、別路線組で勝負になる馬がいるかどうかということだが、北海道未勝利から転入後4戦3勝2着1回というホッカイキコチャンに唯一可能性がありそう。前走1250メートル戦での逃げ切り圧勝1分22秒7(良馬場)は、なかなかの好タイム。1600メートルの経験が一度あるだけで、初めての1800メートルをこなせるかどうかで、クーヨシンにどこまで迫れるかということになるだろう。
3番手にはカンピオーネロサ。これまでの重賞3戦は、クーヨシンの3、5、4着と確実に上位入線。その3戦でいずれも2着だったトールキングが不在とあれば、ここはクーヨシンの対抗を張れる存在。
オブリラブは、同じく重賞3戦に出走して7、3、6着という成績。カンピオーネロサとの比較ではやや分が悪い。
ヤングチャンピオンで8着だったシゲノチコクは、その後3歳の一般戦で2、1着。力をつけていれば馬券圏内も。
◎クーヨシン
○ホッカイキコチャン
▲カンピオーネロサ
△オブリラブ
△シゲノチコク