全馬660キロの定量戦だけに、実力を素直に評価したい。
ばんえいプリンセス賞は1番人気で3着に負けてしまったが、ブラックパークにあらためて期待。そのばんえいプリンセス賞の敗因は、障害で膝をついてしまったこと。それでも最後は差を詰めてしっかり3着を確保。しかもそのときは630キロのトップハンデだったのが、今回は定量戦。格付け的にもB級はこの馬だけで、そうした条件を考えれば負けるわけにはいかない一戦だ。
相手にはアグリコトブキ。ばんえいプリンセス賞では、障害先頭でそのまま押し切った。ここ6戦連続で3着以内と好調だ。
勢いならカムイカリン。ここ2戦を連勝しているのに加え、9月以降は掲示板を外さない堅実なレースぶり。若馬のレースでは、格下でもこうした好調馬の激走には警戒したい。
アグリローズは3走前こそ10着だったが、それを度外視すればC1でまずまずの好走。重賞ハンターの藤野騎手も気になる。
アアモンドマツカゼは、成績にややムラがあるが、C1での上位争いもたびたびあるだけに力はありそう。
ヘイセイオトメも前走以外は堅実に走っている。
◎ブラックパール
◯アグリコトブキ
▲カムイカリン
△アグリローズ
△アアモンドマツカゼ
△ヘイセイオトメ
佐賀・荒尾では4戦全勝、いずれも2着に1秒以上差をつけての楽勝というガルホームが断然だ。前走、荒尾に遠征した九州ジュニアグランプリでも、他馬とのスピードの違いを見せつけ、楽に差を広げての勝利だった。今回は初めての1750メートル戦だが、血統的なことでいえば距離延長はまったく心配ない。むしろプラスだ。
相手筆頭はダイリンウィーク。道営でデビュー3戦目のアタックチャレンジを勝って佐賀に移籍。その後は、今回と同じ1750メート戦の2歳1組特別を2連勝。ガルホームとはまだ対戦がなく、負かす可能性があるとすればこの馬だけ。ただ真っ向勝負に出たときに、力の差があれば馬群に沈むという可能性も考えておいたほうがいいかもしれない。
アマクサボーイも道営出身で、佐賀に移籍してからは2戦連続でダイリンウィークの2着。2馬身半、4馬身という差をつけられているだけに、逆転まではどうか。
前走、ともにJRA認定競走を勝ったリョウマジャパン、ガイヤクインは、馬券圏内の食い込みを狙う。
◎ガルホーム
◯ダイリンウィーク
▲アマクサボーイ
△リョウマジャパン
△ガイヤクイン
今シーズン夏からさらにパワーアップのショウリダバンザイに期待したい。ノースクイーンカップでクラキンコを負かしたときはちょっと驚いたが、その後は盛岡のビューチフル・ドリーマーカップに遠征して、ほとんど勝ったようなレース内容で同じ北海道マチカネオイカゼにアタマ差及ばずの2着。前走、今度はレディスプレリュードに挑戦し、堂々といっていい4着。東京ダービーを制したクラーベセクレタには先着した。JBCレディスプレリュードに出走するといえば選ばれただろうが、地元に戻って道営記念に備えた。満を持して臨む一戦となろう。
瑞穂賞を制したリフレックスは、ブリーダーズゴールドカップJpnIIでの7着を除けばホッカイドウ競馬では3着を外していない。ここでも当然上位争い。
マキノスパークも、昨年の後半、そして今季3戦、ホッカイドウ競馬のオープンクラスで常に崩れない堅実な成績。昨年は瑞穂賞2着から道営記念に臨んで4着。今年も瑞穂賞は同じ2着。本番でどんなレースを見せるか。
クラキンコの今シーズンは、コスモバルク記念と星雲賞を制して好スタートをきったものの、その後は勝ち星なし。ブリーダーズゴールドカップJpnIIの6着はともかく、1番人気となった前走瑞穂賞でもやや離れた6着に敗れてしまった。巻き返しを期待したいところだが、果たして。
笠松から今年夏に転入したエイシンイッパツは、オープンで6戦して3勝、2着2回、3着1回という成績。瑞穂賞は取消となってしまったが、今回あらためての重賞挑戦で結果を残せるかどうか。
◎ショウリダバンザイ
◯リフレックス
▲マキノスパーク
△クラキンコ
△エイシンイッパツ
シルバーウインドとホウライエイブルが、ともにA1特別で2連勝中。この2頭と近走でほどんど差のない競馬をしているのが、マルカハンニバル、エイシンフレンチ、スマートブレードの3頭。これら5頭は、もう一度同じ条件で競馬をやれば、着順が変わりそうなほどの差で甲乙付けがたい。
そして高知からは大挙5頭が遠征してきたが、そのうちリバティーフローは前走、中央からの転入2戦目で黒潮マイルチャンピオンシップを制した。というより評価すべきは前々走のA1特別で、グランシュヴァリエの2着。グランシュヴァリエといえば、昨年は南部杯で3着があり、今年JBCクラシックでも勝ち馬からは離されたとはいえ地方最先着の4着。その馬から2馬身半差の2着なら、ここでも勝負になって不思議はない。グランシュヴァリエに限らず、高知の馬はほとんど注目されずに馬券にからんで穴をあけることが少なくないので、この馬にもそうした雰囲気を感じる。
さらには東海ダービーを勝ったアムロ。古馬との対戦は前々走のA3特別での勝利という1戦のみだが、3走前はMRO金賞でナムラダイキチにクビ差の2着。ナムラダイキチといえば、金沢の古馬ナンバー1、ジャングルスマイルをちぎって負かしたことがあるほどの実力馬。そして前走岐阜金賞では、デビューから無敗を続けるオオエライジンに半馬身まで迫っての2着。ならばアムロも地元の古馬一線級と互角の勝負は可能だ。
11頭立てで7頭も印をつけるのはどうかと思ったが、これ以上絞りきれなかった。
◎ホウライエイブル
◯シルバーウインド
▲リバティーフロー
△アムロ
△マルカハンニバル
△エイシンフレンチ
△スマートブレード
楠賞は、03年までは"アラブのダービー"として歴史を築いてきたが、04年からはサラブレッド3歳以上の重賞として一新。その04年から07年が別定戦、08、09年が馬齢重量戦、昨年からはハンデ戦として行われている。馬齢重量戦だった年はともかく、昨年、そして別定だった07年以前は実績馬が強く、05年を除いてもっとも重い斤量の馬が勝っている。05年にしても他馬より4キロ以上重い重量を背負ったロードバクシンが2着に入っているだけに、斤量差はあまり気にする必要はなく、素直に実績を評価してよさそうだ。
3歳で56キロは楽ではないかもしれないが、ホクセツサンデーに勢いがある。今年8戦して4勝、2着3回、3着1回。何よりここ2戦は古馬A2特別で4馬身差、5馬身差といずれも完勝という内容で連勝。もはやオープンでも通用する実力といってよさそう。1870メートルは2戦してともに2着だが、兵庫チャンピオンシップJpnIIで中央馬相手ならむしろ評価できるし、もうひとつは兵庫ダービーで、いまや全国レベルで活躍しているオオエライジンの2着。MRO金賞では3着に敗れたが、勝ったナムラダイキチは13日の北國王冠でジャングルスマイルにクビ差まで迫ったほどの実力。2着のアムロも笠松のA3特別で圧勝と、いずれもそれぞれの地区で古馬のトップクラスと互角に戦えるだけの実力の持ち主。ホクセツサンデーも、古馬相手の重賞での活躍が期待できそうだ。
実績最上位は、当然トップハンデのキヨミラクル。昨年7月22日のA1特別以降、すべてオープン級のレースで4着以内という堅実な成績。昨年のこのレースでもコンマ3秒差の3着だった。今年正月の新春賞以来の重賞勝ちがかかる。
サワノファインも昨年9月23日以降はすべて5着以内。重賞勝ちはないが、姫山菊花賞5着、園田チャレンジカップ4着。近走の成績にA1特別の勝ち星があまり見当たらないメンバーなら、順番が回ってくる可能性はある。
前走姫山菊花賞でコンマ5秒差とそれほど差のない5着のタガノバロット、グランダム・ジャパン3歳チャンピオンのマンボビーンも52キロなら、馬券圏内に食い込む可能性も。
◎ホクセツサンデー
◯キヨミラクル
▲サワノファイン
△タガノバロット
△マンボビーン