九州ジュニアグランプリで地元馬最先着3着のレッドエンゼルが断然。前々走野菊賞ではヴォータンの2着に敗れ、初めて地元荒尾所属馬に先着を許したが、続く前走の2歳一般戦では、2着ヴィットドラゴンに6馬身差、さらにヴォータンには1馬身差をつけ、レコードでの勝利。今回は荒尾勢同士の対戦で、重賞初勝利の期待がかかる。
レッドエンゼルとはほとんどが勝負付けが済んでいるメンバー構成だけに、それなら転入初戦のテイエムアコガレがおもしろそう。中央時は新馬戦で5着があるが、ここ4戦はいずれも二桁着順で大敗。しかし着差ではいずれも2秒以内に収まっているだけに、荒尾のダートに適性を示せば一発があるかもしれない。
兵庫からの転入初戦を勝ったダイヤモンドペスカ、前走レッドエンゼルのレコード勝ちの2着だったヴィットドラゴン、前走特別のプリンセス賞を制したアソノビックガールあたりが相手となりそう。
◎レッドエンゼル
○テイエムアコガレ
▲ダイヤモンドペスカ
△ヴィットドラゴン
△アソノビックガール
かつては高知の2歳チャンピオン決定戦として行われていたレース。2歳馬の入厩が減ったことから休止されていたが、02年12月以来、明け3歳馬の重賞として急遽復活した。「高知市長賞典」という冠がついていることから、廃止されたアラブの高知市長賞の代わりにという理由もあるのだろう。
出走10頭中7頭がホッカイドウ競馬から転入して高知で1戦しているが、いずれも勝ち馬から2秒以上の大敗では、ここでいきなりは難しいだろう。
中心はフジペガサス。前走2歳1組戦で、今回のホッカイドウ競馬からの移籍組7頭のうち6頭を相手に圧勝。高知で4戦3勝、2着1回という成績も断然。前々走、兵庫ジュニアグランプリJpnIIに挑戦(9着)した経験も生きているはずだ。
相手はリワードクラウン。中央から高知に移籍して2勝。やや安定感には欠けるが、フジペガサス以外のメンバーより力は上だ。
ほか8頭は、上記2頭のどちらかに大きく離されて負けている馬たちだけに、割って入るのは難しそうだが、変わり身があるとすれば、ホッカイドウ競馬のJRA認定レースで好走歴のあるフォーティマックス、ヒデサンファイターだろう。
◎フジペガサス
○リワードクラウン
△フォーティマックス
△ヒデサンファイター
古馬重賞は3日にも名古屋記念が行われるが、新春盃は、それに次ぐクラスの馬たちが出走する重賞。
3歳時に駿蹄賞を制したクロスウォーターに、古馬重賞初勝利の期待がかかる。09年後半は北海道に所属し、オープンを1勝。負かした相手は、2歳時に兵庫ジュニアグランプリGIIIを制したモエレソーブラッズだった。北海道のシーズン終了後に名古屋に戻り、A2特別で2着、1着と好走。A4戦をようやく勝った春あたりより確実に力をつけた。
ハードインパルスは09年5月にB級格付けで尾張名古屋杯を制し、秋には金沢のオータムスプリントカップ2着、そして笠松のスプリントを制した。実績では最上位だが、ここ3戦の敗戦が気になるところ。勢いの違いでこちらを2番手とした。
ケイウンヘイローは荒尾から転入し、名古屋では10戦未勝利だが、A2~A1で3度の2着がある。馬券圏内を争う力は十分にありそうだ。
名港盃4着があるシーグランジャーは、A2特別で常に好走する力があり、ここ3戦も連続2着。今回のメンバーなら上位に食い込む可能性はある。
エイシンイッキは、中央1000万下から笠松に転厩し、緒戦のA2特別で勝ち馬からコンマ6秒差の5着。上積みがあれば、上位争いにも加わってきそうだ。
◎クロスウォーター
○ハードインパルス
▲ケイウンヘイロー
△シーグランジャー
△エイシンイッキ
九州記念を制したタニノウィンザーの実績が断然。佐賀に遠征した九州大賞典は7着だったが、今年6月以降地元荒尾では8戦6勝。2度の2着で先着されたのは、斤量が2キロ軽いテイエムジカッドだが、今回同斤量なら負けることはないだろう。
相手には、やはりそのテイエムジカッド。今年4月に中央から転入し、15戦してすべて4着以内と常に上位争い。ただ転入後の重賞3戦で4、3、4着と連がらみがないのが気になるところ。
コスモタクミは、今回が中央1勝からの転入初戦。6月と7月には芝の長距離戦で3、4着があっただけに、ここでいきなりという可能性は十分にある。
テイエムモッコスはB級特別を4連勝中。このメンバーで馬券圏内に割って入れるかどうか。
ほかは近走みどころのないレースぶりの馬が多く、オッズはともかく4頭のボックスで当たると思う。
◎タニノウィンザー
○テイエムジカッド
▲コスモタクミ
△テイエムモッコス
出走11頭中、前走トルコ石特別の1~5着馬が出走しているが、転入後1戦1勝の馬が2頭いたりして実力比較が難しい。
ここは前走、船橋の総の国オープンで3着と健闘したジョインアゲンが中心でいいだろう。前で接戦の2頭からは離されたが、4コーナーで中団よりうしろの位置取りから直線よく伸びて3着を確保。今回、2400メートルのゆったりした流れはなおよさそう。高知では8戦6勝、2着2回で、黒潮マイルチャンピオンシップを9馬身差で圧勝した。2度の2着で先着されたセトノヒットが前走トルコ石特別惨敗で不在とあれば負けられない一戦だ。赤岡修次騎手は今年、28日現在で711戦255勝、2着138回。勝率35.9%、連対率55.3%は驚異的な数字だ。勝ち星では全国2位の木村健騎手と並んでいるが、園田の開催が残り3日間なのに対し、高知は大晦日のみ。固め勝ちで全国2位に浮上できるかどうか。
ハンドシェイクは、中央から転入初戦のB2戦を楽勝。スタートで伸び上がったような感じで取り残されたが、3コーナーで先頭に立つと、直線では楽々と後続を置き去りにした。中央未勝利とはいえ、5戦してそのうち4戦が芝2000メートルで4着以内。今回は赤岡騎手がジョインアゲンに乗るため、福山の岡田祥嗣騎手を起用。いきなりの大駆けがあっても不思議はない。
トルコ石特別1、2着のゲイリージュピター、パリスエトランゼル、それに道営から転入初戦のA2特別を買ったゴッドセンドが連下候補。
ゲイリージュピターは兵庫から転入後、高知では4戦3勝、2着1回。その2着は黒潮マイルチャンピオンシップだが、ジョインアゲンから9馬身差では逆転は難しいだろう。
パリスエトランゼルは、中央から転入後3戦していずれも2着。距離延長で上位食い込みを狙いたい。
ゴッドセンドは今年7月に門別の星雲賞を制覇。ただ秋以降は勝ち星がなく、道営記念でも10着。道営記念2着のヒロアンジェロが、総の国オープンでジョインアゲンに続く4着だっただけに、この馬も逆転までは厳しそう。
3歳三冠馬グランシングは、前々走でA1特別勝ちがあるものの、古馬の一線級が相手ではまだ荷が重そう。
スパイナルコードは、よさこいナイターが始まってから6連勝と大ブレーク。しかし、その後は高知でも1秒以上の差をつけられての負けが続いていて、以前の勢いはどこに行ったのだろう。
◎ジョインアゲン
○ハンドシェイク
▲ゲイリージュピター
△パリスエトランゼル
△ゴッドセンド