
最近予想をしていて思うことがある。
予想と馬券は別でもいいのか、ということだ。
あるレースで断然人気の馬がいたとする。自分の本命もその馬で間違いない。ただしその馬の単勝は元返しか、せいぜいついても1.1倍。いくらこの馬で堅いと思っても、応援馬券などなら別かもしれないが、単勝勝負というわけにはいかないのが普通だろう。100万円賭けて、10万円の儲けを期待するという人もいるかもしれないが、少なくともぼくはそんな大金を競馬場に持っていったこともないし、投票用のネット銀行の口座にも入っていない。仮に持っていたとしても賭ける勇気はない。
こういうとき、馬券は色気を出して別なところから買ってみるということはないだろうか。
なぜこんなことを書いたかというと、この福山ダービーは、予想ではどうやってもウルトラエナジーの本命で動かしがたいのだが、さて、いざ馬券を買うとなるとどうするだろうと思ったからだ。
新興勢力といえるような存在もなく、メンバー中唯一、古馬B1クラスで競馬をして、そこでも楽勝。1月の3歳戦でサンディナナの2着に敗れているとはいうものの、クイーンカップではきっちり借りを返していて、近走の成績を見ればやはりウルトラエナジーのほうが力は上。
相手もサンディナナで堅そうだ。
こういうときに、この2頭の馬連複、もしくは馬連単1点で勝負するのか、それとも別のところを狙うのか。悩むところだ。
サンディナナは過去の実績もあり、ウルトラエナジーを負かしにいこうという意気込みがあるかもしれない。そうして真っ向勝負にいったときに、やはりウルトラエナジーのほうが格段に強かったりすると、サンディナナは惨敗し、着狙いの格下馬が2着に入ったりして荒れるというパターンはよくあること。
そうしたことを想定すると、ウルトラエナジー1着固定で、3連単の2、3着に人気薄を何頭か、という馬券もひとつの買い方。
ウルトラエナジーとサンディナナの馬連複か馬連単1点か、それとも手広く3連単か。さらに穴を狙うならウルトラエナジー1頭軸の3連単マルチもある。
ただ少なくとも下のような印でウルトラエナジーから馬連複4点流しという馬券はないだろう。
競馬って難しい。だからおもしろいのだけど。
◎ウルトラエナジー
○サンディナナ
△キッスパフェ
△テンテンマルス
△スターハンセン
新設のカーネーションカップ。
母の日にカーネーションカップとは、洒落たレース名をつけたものだ。クリスマスとかバレンタインとかだと、必ずしもその日が開催日になるとは限らないけれど、母の日とか父の日なら、必ずばんえい競馬の開催がある日曜日になる。
それにしてもナイター初日の金曜日は雨で馬場が軽かった。砂ぼこりが上がらなくていいといえばいいのだが、第2障害を越えた順番でゴールというレースが多かった。土曜、日曜は天気がよさそうで、カーネーションカップのころは馬場もかなり乾いてくれるのではないだろうか。
現役2強牝馬フクイズミとトカチプリティーが揃い踏み。ただしフクイズミのほうは、メンバー中唯一の今シーズン初出走。
今シーズンから格付けの基準が大幅に変わり、昨シーズンの格付けであれば条件馬だったであろうニシキユウ、エメラルドあたりは、オープン格付けとなって2強と同じトップハンデの710キロはいかにも厳しい。準オープンのニシキシャープ、イナノプリンセスも10キロしか差がない700キロでは厳しいだろう。ゆえに昨シーズンからのオープン馬が馬券の中心となる。
で、本命は牝馬同士でこの重量差ならトカチプリティー。早めに行けるギャンブラークインもこの重量なら好勝負。
フクイズミは、本来ならこのメンバーに入れば迷わず本命か対抗だが、今シーズンの緒戦ということで狙いを下げた。昨年、一昨年と、始動は6月と遅かったが、今年はこの時期から復帰してきたのも気になるところ。もし馬体重を大幅に減らして出てくるようならさらに狙いを下げたい。
4歳馬の2頭は、オープン馬と30〜40キロ程度の差では勝ち負けまでは難しそうだが、早めに行ける最軽量のプリンセスモモが連下に食い込めるかどうか。
◎トカチプリティー
○ギャンブラークイン
▲フクイズミ
△スターエンジェル
△プリンセスモモ
岩手ではシーズン最初の古馬重賞、シアンモア記念。テンショウボス、サイレントエクセルが出走態勢が整わず不在で、伝統の重賞としてはやや寂しいメンバー。南関東から遠征の2頭が、その代わりとしてレースを盛り上げるかどうか。
前走今シーズン2戦目を勝ったサンシャインヘイロから狙ってみたい。1800メートル以上を中心に使われているが、調子を上げてきているだけに、中団から早めに先頭に取りついて押し切る。
トライアルの栗駒賞を勝ったタイキリオンは、水沢1600メートルはこれが初勝利だった。芝中心のローテーションだが、ダートのここで重賞初制覇を狙う。
ノムラリュウオーは、前走房の国オープンで02年8月以来の勝ち星となったが、そのレースぶりをそのまま評価していいものかどうか。ただ、鞍上が小林俊彦騎手なのはプラス材料。
水沢の重いダートが得意のダンディキング、栗駒賞2着のマンジュデンコウベらも差はない。
◎サンシャシンヘイロ
○タイキリオン
▲ノムラリューオー
△ダンディキング
△マンジュデンコウベ
-----------------------
5月9日現在、高知に登録されている現役3歳馬は18頭。黒潮皐月賞に出走してきた10頭のうち9頭が他地区からの移籍組で、古馬の条件級に編入され、これまで直接対決がほとんどなく力の比較が難しい。
ここは未知の魅力ということもあり、高知転入後2戦2勝のリワードファントムに期待してみたい。赤岡修次騎手は先月、二十四万石賞、笠松・オグリキャップ記念と勝っているだけに、その勢いも買う。
10頭中9頭がE級格付けだが、前走C5クラスを1番人気で勝っているパッショネートキスのほうが、地力は上かもしれない。
前走E級選抜を5馬身差で勝ったグランドオーク。どうやらここまでの3頭の力が抜けている感じだ。
転入後3戦目の前走で初勝利を挙げたモグも上積みがあれば一角崩しも。
◎リワードファントム
○パッショネートキス
▲グランドオーク
△モグ
昨年は春の札幌開催が行えず、門別競馬場で行われた赤レンガ記念だが、今年は本来の施行場である札幌競馬場に戻ってきた。「本来の」とは、通称「赤レンガ」と呼ばれる北海道庁旧本庁舎が札幌市中央区にあるからだ。
別定重量に最大6キロ差があるうえに、転入緒戦の馬が5頭もいて難解な一戦。
中心はやはりギルガメッシュ。昨シーズンは、7戦5勝、2着1回、4着1回というほぼ完璧な成績。断然人気で臨んだ道営記念はジンクライシスに逃げ切られてしまったが、そのジンクライシス不在のメンバーとあれば負けられないところ。ホッカイドウ競馬では、素質馬は若いうちに他地区に転出してしまうことが多く、逆に古馬の活躍馬は中央や南関東からの転入馬が多いが、この馬は貴重な北海道生え抜きの活躍馬。そういう意味でも応援したい。
相手は中央から転入のマチカネキララ。転入前は2戦連続9着だが、前走のオパールステークはそれほど大きく負けているわけではない。今年6歳だが、ここまでまだ12戦。今後何年かにわたって活躍してくれる可能性もある。やや心配なのは、未経験のダート適性がどうか。
サクラハーンは、ホッカイドウ競馬在籍組では唯一、昨年の道営記念に出走していないが、昨年は星雲賞でバンブーボカをしりぞけて勝った実績があり、札幌1700メートルは4戦2勝、2着2回という成績。
短距離路線で活躍していたダイワメンフィス、サクラグッドラックは距離適性がどうかだが、実績的にはここでいきなり通用してもおかしくない。
◎ギルガメッシュ
○マチカネキララ
▲サクラハーン
△ダイワメンフィス
△サクラグッドラック
メイショウバトラーはここまでダートグレード8勝(ほかに芝のGIIIを1勝)。しかし勝ったのはいずれもGIII(JpnIII)で、グレード別定のこのレースは55キロで出られるのはかなり有利。過去のダートグレード勝ちを見ると、06年はプロキオンステークス、サマーチャンピオン、シリウスステークスと3連勝。その後5戦連続で勝てずに、07年はかきつばた記念からクラスターカップまで4連勝。そしてその後6戦勝てず、前走マリーンカップを勝った。好調な時期には連勝するが、勝てなくなるとしばらく勝てないというように、好不調の波がはっきりしている。これから得意の暖かい時期に入るだけに、前走のマリーンカップから好調期に入ったと見るべきだろう。
リミットレスビッドはGII(JpnII)勝ちがあり、コンゴウリキシオー、アグネスジェダイとともに58キロ。しかし昨年からハンデ戦となった兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIをトップハンデの59.5キロで勝っているように、斤量は苦にしないタイプ。ここも好走必至。
人気はないだろうが、コアレスタイムを狙ってみたい。一昨年のこのレースで今回と同じ吉田稔騎手で3着。吉田稔騎手は04年のマルカセンリョウ、05年のヨシノイチバンボシと、このレース連覇の経験があり、また昨年の名古屋大賞典JpnIIIではムーンバレイで2着に粘って波乱を演出しているように、地元名古屋では格下の馬を上位に持ってくる勝負強さがある。
地元だけにキングスゾーンには期待したいが、佐賀や浦和のダートグレードではこれまで何度も好走しているものの、名古屋ではこれまでダートグレードに3回出走して6着が最高という成績だけに重い印は打ちにくい。
サンキンスピーチには、ここ16戦で13勝と未知の魅力がある。
コンゴウリキシオーはダート経験が3歳時のジャパンダートダービーとダービーグランプリのみで、いずれもかなりの差をつけられての敗戦だけに、今回は見送る。
アグネスジェダイはちょっと距離が長いうえに、58キロは厳しい。
◎メイショウバトラー
○リミットレスビッド
▲コアレスタイム
△キングスゾーン
△サンキンスピーチ
----------------------------
岩手の3歳三冠の第1弾、阿久利黒賞。
岩手のこの世代は、なかなか連勝するような馬がなく、ここまでかなりの混戦。
今回のメンバーでも、重賞タイトルがあるのは前々走で金杯を勝っているコンバットキックのみ。前走、特別のスプリングカップでは1番人気に推されながらも6着。向正面でムチが入るあまり行きっぷりのよくない状態でも勝ち馬から0秒3と差を詰めているだけに、もう一度期待してみたい。
2歳時には期待されながら結局重賞を勝てなかったテンショウベストも、スプリングカップではゴール前差を詰めての3着と復調気配。
そのスプリングカップを勝ったリュウノツバサは、これが重賞初挑戦。ここまでは中央挑戦を除けば5戦2勝、2着2回、4着1回という安定した成績だけに、勢いで一冠目を突破してもおかしくない。父スリリングサンデーは、ダイワメジャー、ダイワスカーレットのきょうだいで、今年、地方競馬で産駒の活躍が目立っている。
ホッカイドウ競馬のシーズン終了後に移籍してきたモエレハナオーは、金杯3着、スプリングカップ3着と惜しい競馬を続けているだけにここでも争覇圏。
◎コンバットキック
○テンショウベスト
▲リュウノツバサ
△モエレハナオー