ダービーWeekもとうとう最終戦の岩手ダービー・ダイヤモンドカップを迎える。
5月28日のはまなす賞で3着以下を圧倒した2頭が中1週でどうかと思ったが、勝ったオウシュウクラウンが出走してきて、2着のブラックショコラが回避。そして5月14日の岩鷲賞でブラックショコラの2着だったダンディキングが中3週で満を持して出走してきた。
馬券的にも3強対決が実現しなかったのはやや残念だが、ここは2強がどんなレースをするのかに注目したい。
というわけで、馬券はこの2頭の1点。
以上、予想おしまい……では、文字数が少なすぎるので、せっかく3連単も導入されたわけだし、3連単の3着を考えてみる。
実績的にはやまびこ賞1、2着のテンショウボスとサイレントエクセルくらいだろう。これに重賞未出走だが北海道→南関東からこれが岩手転入4戦目となるグリーントマト。
さて、オウシュウクラウンか、ダンディキングか、どちらを頭にするかだが、昨年12月11日の寒菊賞でオウシュウクラウンが先着してはいるものの、ローテーションとコース適性を考えるとダンディキングのほうを推したい。
印をつけると……
◎ダンディキング
○オウシュウクラウン
△テンショウボス
△サイレントエクセル
△グリーントマト
2頭に人気が集中するだろうから馬券は当然オッズを見てということになるが、◎→○の馬単を厚く、裏は元返しになる程度に押さえる。
3連単は、◎→○→△3頭へ流しと、この1、2着を逆にして計6点。
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さて、ダービーWeek全体を通してだが、ダービーウイーク企画運営協議会の方々のご尽力や、スポンサーの方々のご協力などで、日刊紙などにも大きく取り上げられることが多く、地方のみの重賞としてはかなり認知度が高まったように感じた。そして何より、各地のダービーに出走させた厩舎関係者の方々に拍手を送りたい。
ダービーWeekという期間そのものは、この日で終了するが、各地のダービーを勝った馬たちが、7月12日のジャパンダートダービー(大井)に出走してきて、さらにはその馬たちの何頭かが勝ち負けにからむような好勝負をしてくれれば、来年のダービーWeekはもっと注目度が高くなるものと思う。
ダービーWeekの第1弾、九州ダービー栄城賞は、ユウワンが潜在能力の高さを見せつけた、そんな印象だった。
レース前は、オッズにも表れていたように「4強」対決という評価。
単勝1.7倍という断然人気になったのは、デビューから6戦全勝でこれが重賞初挑戦のシーキングザサン。馬連もここから売れていた。そして九州皐月賞荒尾ダービーで3着以下を離してマッチレースを演じたスターオブジャパンとユウワンが2、3番人気。やや離れて飛燕賞勝ち馬ナセが続いた。ちなみに5番人気はキングコングパワーだったが、単勝43.5倍というもので、やはり4頭以外は馬券的には蚊帳の外だった。
スタート後、一旦はナセがハナを奪ったものの、ユウワンが先頭に立ち、ナセがぴったり2番手。3番手以下はやや離れた。
3コーナー手前でユウワンが仕掛けると、ナセはついてこられず後退。3番手からスターオブジャパン、さらにうしろからシーキングザサンが追いかけたが差はまったく詰まらず、直線はユウワンの独走となった。そしてスターオブジャパンとシーキングザサンはなし崩し的に脚を使わされたのか直線では一杯になり、後方を追走していた人気薄のワンパクメロが伸びてきて2着に突っ込んだ。
この日は極端な逃げ残りの馬場だったこともあるが、逃げたユウワンを目標にレースを進めたはずの他有力3頭は、まったく歯が立たなかった。
レース前の装鞍所では、ユウワンがかなりうるさく気になっていたのだが、レース後の鮫島克也騎手によると、あれでもだいぶ成長したのだという。なるほど、これまでは気性面などから十分に実力を発揮できなかったものが、まともにレースができれば実は力が抜けていたということのようだ。さらに大人になれば、まだまだ強くなる可能性もあるということか。
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ところで、このブログで勝手に復活させた『帰ってきた今月のヤキソバ』用にネタを仕入れたかったのだが、777個限定の「ゴールデンダービーバーガー」でかなり満足してしまい、ヤキソバまでは至らず。
噂のゴールデンダービーバーガーはさすがに行列が途切れることがないほどの人気。「からつバーガー」の1日の売上げレコードは400いくつだったかということで、当然そのレコードは更新したらしい。
普段のからつバーガーは肉1枚だが、ゴールデンダービーバーガーは神戸牛のハンバーグ2枚の間に厚いチーズが挟んであるという豪華版。たしかに500円はかなりお得だった。
さていよいよダービーWeek。第1弾のダービーは、もちろん栄城賞。
九州皐月賞荒尾ダービーが終った時点では、力の抜けている馬がはっきりしていて、栄城賞はわかりやすいレース、つまり馬券的にはそれほどおもしろくないかと思っていたのだが、いやいやどうして。実際にメンバーが出てみると、一筋縄ではいかない感じだ。
まず荒尾ダービー組では、後続をちぎったスターオブジャパンとユウワンの力が抜けている。
そして、ようやくここで重賞を使ってきたかという感じのシーキングザサンは、ここまで6戦全勝。
飛燕賞を勝って短期休養に入り、前走復帰戦の古馬B2戦を勝ったナセも有力な1頭。
6戦4勝のザオリオンもここで重賞初出走だがチャンスはありそうだ。
馬券の対象は、とりあえずここまで。
大井から移籍してこれが2戦目となるキングコングパワーにも未知の魅力はあるが、佐賀のB2で差をつけられているようでは厳しいだろう。なのでこの馬は見送る。
ここは素直に連勝中のシーキングザサンを本命にする。スターオブジャパンとは3月11日のかささぎ賞で対戦していて、ここはシーキングザサンが勝ち、スターオブジャパンがクビ差の2着。しかしこのときは、シーキングザサンのほうが斤量が1kg重かった。それが今回は56kgの同斤量。シーキングザサンにとってはかなり有利と思われる。
相手には、休み明けをひと叩きしたナセを取り上げたい。その次にスターオブジャパン。
◎シーキングザサン
○ナセ
▲スターオブジャパン
△ユウワン
△ザオリオン
馬券は、◎→○▲△△の馬単に、○→◎の折り返し。
3連単を買うなら、ユウワンまでの4頭ボックスでどうだろう。
伝統の重賞、一條記念みちのく大賞典には、他地区から6頭が出走してきた。やはり地元の同じメンバー同士ばかりでなく、普段は対戦のないメンバーが何頭か入ってくれると予想のしがいがあって面白い。
まず岩手の中で実力上位は、前走シアンモア記念の1、2着エアウィードとタイキシェンロン。この2頭はコースや展開によって勝ったり負けたりなので甲乙つけがたい。
シアンモア記念で1番人気に推され、この2頭とはそれほど差のない3着だったインターセフォーは南関東ではA2クラス。しかもタイキシェンロンが一時南関東に在籍したときは、B1〜A2で勝ち切れなかったので、岩手の2頭は南関東のオープンより格下と見るのが妥当だろう。
したがって中心に推せるのは南関東のオープン級ということになる。コアレスハンターは9歳になったが、今でもオープンや重賞で入着の実力がある。
そしてもう1頭は北海道のビーファイターだ。船橋に遠征したふさの国オープンでは、山口竜一騎手の見事な騎乗で快勝。その前走道営記念では、ダートグレードで好走しているバンブーボカから2馬身差の2着と好走。これも評価できる。
比較が難しいのが中央から岩手に転厩して1戦しかしていないマンジュデンツルギ。中央時代はダートの準オープンで2着の実績があり、盛岡での初戦はグローリサンディに7馬身差の圧勝。エアウィードやタイキシェンロンより上の可能性は十分ある。小林俊彦騎手に乗り替ったのも心強い。
印をつけるならこんな感じ。
◎ビーファイター
○コアレスハンター
▲マンジュデンツルギ
△エアウィード
△タイキシェンロン
ビーファイター頭で馬単。ビーファイター1着固定の3連単でもいいかも。
6月2日、笠松のサラ・クイーンカップはなんとも難解な一戦。重賞勝ち馬がタカノハルビー1頭しかいない上に、重賞出走経験のある馬たちは勝ったり負けたりという相手関係。
どのレースを重視するかだが、今回と同じコースで行われた新緑賞の結果を素直に信じようと思う。直線は1番人気キムタツプリンセスと3番人気タカノハルビーの一騎打ちとなり、タカノハルビーがクビ差で競り勝った。外を回ったタカノハルビーのほうが終始楽な手ごたえでレースを優位に進め、最後まで抜かせなかったのは着差以上に力の差があると見る。
キムタツプリンセスはその後の駿蹄賞(名古屋)で8着と惨敗し、マウタンが2着に好走した。ただこのときは勝ったホウライミサイルがマウタン以下を5馬身離す圧勝。こういう1頭だけ抜けた馬がいるレースでは、負かしに行って惨敗した馬や、着を拾いに行って好走した馬などがいて、2着以下の着順というのはそのまま実力差と考えないほうがよい、というのがぼくの考えだ。なので、ここでのキムタツプリンセスの惨敗は参考外と考えることにする。
そのほかで勝負になりそうなのは、コホウサンデーくらい。年明けは重賞と中央を交互に使い、前走笠松で3歳1組のレースを勝った。今回のメンバーなら勝ちきれるだけの力をつけていても不思議ではない。
判断に悩むのが中央から転入緒戦となるセントルイスガール。中央では小倉2歳S・2着や、エルフィンS・3着という実績があるが、ここまでダートは未経験。こういう馬がダートグレードに出てきたときは迷わず切るのだが、いかんせん地区限定の牝馬重賞なら潜在能力だけで勝負になってしまうということも十分考えられる。調教や能検の状態で判断することになるのだろうが、それを見ることができないのが予想の上では苦しいところ。あまり手を広げてもしょうがないので、来てしまったら諦めることにして今回は見送ることにする。
印をつけるなら、◎タカノハルビー、○キムタツプリンセス、▲マウタン、△コホウサンデーとなるが、どの馬にもこれといった強調材料がないだけに、馬券はオッズを見て強弱をつけながら4頭のボックスということになるだろう。