伊東温泉競輪場で開催された第6回施設整備等協賛競輪in伊東温泉「花と海といで湯賞」 でGIII初優勝を決めた山口拳矢選手(岐阜117期)に喜びの声と、ウィナーズカップへ向けての意気込みなどを伺いました。
大津:GIII優勝おめでとうございます。
山口:ありがとうございます。
大津:優勝したお気持ちを教えてください。
山口:S級S班の選手が居ない大会でしたけどグレードとしてはGIIIなんで素直に嬉しいです。
大津:今シリーズに臨むにあたって状態はいかがでしたか。
山口:広島FIの時に良い感じで踏めているなって感触があったので楽しみな状態で入れました。
大津:今回はシリーズリーダーとして臨む一戦でした。
山口:GIII以上でシリーズリーダーになることはないので変な緊張感はありましたね。
大津:伊東競輪場はS級で初優勝を決めています。
山口:9車で伊東競輪場を走るのは初めてだったので、あまりそこは意識はしていなかったです。
大津:バンク相性は気にしますか。
山口:あまり気にしないですね。普段は400バンクで練習をしているので333バンクはまだまだ難しいなって思っています。
大津:初日特選では竹内選手(竹内智彦選手・宮城84期)が「追い込み選手として山口君の強さに興味がある」と山口選手マークを選択されました。
山口:他地区の強い選手にそう言ってもらえるのは嬉しいですが、初日に関して何もできなかったので歯がゆい気持ちがありました。
大津:レースは接触があり車体故障のアクシデントに泣かされました。
山口:青野さん(青野将大選手・神奈川117期)が行くだろうなって作戦だったので位置取りは良かったのですが、あそこでの接触は仕方なかったのであまり気にしてはいません。
アクシデントがなければ行けるって感じもありました。
大津:身体や自転車は大丈夫でしたか。
山口:前輪が壊れてしまったので交換しなくてはいけなくなりました。
競輪場にある予備の車輪を貸してもらったので自分がいつも組んでいるタイヤの組み方と違うやつで走らなければいけなかったので、そこが一番不安でした。
大津:それはとてもレースに影響がありそうですね。
山口:宇都宮記念の時も二次予選でタイヤがダメになってしまい準決勝で予備の車輪で走ったのですが全く進まなくて、そのイメージがあったので本当に不安でした。
大津:実際に走ってみて今回はいかがでしたか。
山口:元々の車輪と違いは感じたのですが、それでもまだ戦えるなと感じました。
大津:アクシデントの影響を感じさせないくらい2日目3日目と鋭いスピードでねじ伏せました。
山口:準決勝は阿部君(阿部将大選手・大分117期)が先に仕掛けてくれた分、楽にといったら語弊がありますが少し展開が向いた感じはありました。
大津:連日、別線が山口選手をかなり警戒していたように感じます。
山口:僕は捲りが苦手ではないのでタイミングさえ間違わなければと落ち着いてレースが見えていました。
大津:決勝戦を迎えるにあたって心境はいかがでしたか。
山口:タイヤも馴染んでましたし、ここで獲らないとずっと獲れないんじゃないかと思いながら過ごしてました。
大津:決勝戦は青野選手、阿部選手との同期対決となりました。
山口:元々今回は斡旋されていた117の人数も多かったですし、青野さんも阿部君も養成所の頃から強かったので、いまGIやGIIに出場している117期も固定されてきているので、ここからもう少し117期の対戦が増えてきたら見ている人も面白いのかと思います。
大津:養成所でも一年間一緒に過ごしてますし相手の性格や癖も分かるので戦いやすかったりするのでしょうか。
山口:性格や癖はわかるのですが変に意識をしちゃうので僕は考えないようにしています。
養成所時代に強かったイメージもあって余計に相手のことを自分の中で強くしてしまうので、競走得点だけ見て気にしないようにしています(笑)
大津:レース以外での117期の皆さんの交流はいかがですか。
山口:他の期の方たちからは117期は仲が良いねってよく言われます。年齢もバラバラなのですが登録地も関係なく仲が良いと思います。同期って良いなって思います。
大津:今シリーズは隅田選手(隅田洋介選手・岡山107期)も仕上がっていたように思います。
山口:そうですね、阿部君-隅田さんのラインが一番気になっていました。隅田さんがどのタイミングで番手から出ていくのかなってのが僕の中でポイントでした。
大津:山口選手はスタートで前を選択しました。
山口:風が強くてバンクコンディションが悪かったので変に中団とかに拘って脚を使うくらいなら、前を取って準決勝みたいに一発溜めていこうと思ってました。
大津:勝負所では山口選手が内で併走する場面がありました。
山口:石塚輪太郎さん(和歌山105期)が単騎だったんですが、そこは勝負しようっていう話だったので入れませんでした。
輪太郎さんを入れなかったことが大きかったと思います。あの1車がなかったら結果届いてなかったんじゃないですかね。
大津:隅田選手が番手から出た時はいかがでしたか。
山口:隅田さんが思ったより早めに踏んだので最後自分のコースが空いた感じでした。
大津:手応えとしては捉えられるぞっという感じだったのでしょうか。
山口:脚は余ってたのですが、4コーナーで先頭を見た時に「思ったより遠いな。」とは感じて、そこからはめちゃくちゃ踏みました。
大津:ゴール後はガッツポーズが飛び出しましたね。
山口:自分が1着だというのは分かりましたし、他地区にも関わらず連日声援も多かったのでガッツポーズをしました。
大津:ガッツポーズ姿も山口選手は非常に画になりますね。
山口:アハハ!本当ですか(笑)もうちょっと大きい舞台でやれれば嬉しいです。
大津:表彰式では山口幸二さん(岐阜・引退)のインタビューと村上義弘さん(京都・引退)から花束贈呈がありました。
山口:父とのインタビューは何回もあるので慣れたものですが、義弘さんから「最初に花束を渡すのが拳矢で良かった。」って言われたのはグッときました。
家を出るときも「拳矢に花束を渡してくる」って言ってくださってたみたいで。村上さんの目の前で優勝出来て良かったです。
大津:3月は大切なレースが続きますね。
山口:そうですね、地元記念がありますから(3月4日から7日が大垣記念)
中3日や中4日でレースが詰まっているのですがコンディションを崩さないように気を付けます。
大津:この記事が出るのは大垣記念の後かもしれませんが、結果はどうなっていますかね。
山口:毎年大垣記念は別地区のメンバーが強力なイメージがあるので、去年は中部地区で僕一人だけだったので決勝戦で中部の皆で連携出来てたら嬉しいです。
大津:地元を走るときはいつもと違う思いもありますか。
山口:走る前はそこまで気負わずに楽に整えてって感じなんですが、レースの5分前とかになると緊張してきますね。やらなきゃって気持ちになりますし。
大津:その後のウィナーズカップへの思いを教えてください。
山口:2月末に走った別府の初日特選でバランスを崩してしまって、そのイメージをかなり引きずっていますね。優勝は出来たのですが・・・。
そのイメージをまずは払拭したいです。
大津:2021年は別府記念で決勝戦まで進んでいます。
山口:その時に先行のイメージを掴めたってのはあるので、良い感じでウィナーズカップにはのぞみたいですね。
大津:最後にオッズパークの読者の皆様にメッセージをお願います。
山口:去年のウィナーズカップでは失格してしまったので、まずは初日をきっちりとクリアして毘沙門天賞に勝ち上がって戦っていきたいと思います。応援よろしくお願い致します。
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※インタビュー / 大津尚之(おおつなおゆき)
ソフトな見た目と裏腹にパワフルで安定感のある重低音ボイスが魅力。
実況、ナレーション、インタビュー、俳優など活躍の場は多岐にわたる。
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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社
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