5月の日本選手権競輪で行われるガールズケイリンコレクション2020静岡ステージへ向けて1月はトライアルレースが3つ行われました。
グループA(岐阜)を優勝した高木真備選手(東京106期)に、トライアルレースの振り返りやコレクションへ向けての意気込みなどを伺いました。
山口:岐阜でのトライアルレース、優勝おめでとうございます。
高木:ありがとうございます。
山口:率直に振り返っていかがでしょうか。
高木:嬉しかったです。選考順位があっての参加メンバーなのでいつもよりは厳しいですが、逆に「このメンバーで勝てないと、もしコレクションに出場できたとしても優勝はできない」と思って参加していました。
なので、トライアルレースで優勝をして、コレクションでも優勝したいという気持ちで臨みました。
山口:初日は後方になる厳しい展開だったと思いますが...。
高木:そうですね。前団とかなり車間が空いてしまったのは想定外で焦りましたが、捲っていく時のスピードがかなり自分で良い感じだったのでいけると思いました。
山口:そこで手応えもあったんですね。
高木:そうですね。感じ良くもがけましたし、調子は良いんだと感じていました。
山口:決勝も、コレクション出場メンバーのような対戦でしたね。
高木:みなさん強いですが、「私もたくさん練習をしてきたし、調子も良いので落ち着いて頑張ろう」と思って走りました。
山口:意識していた選手はいたんですか?
高木:決勝は児玉碧衣選手(福岡108期)がいて、昨年のオッズパーク杯ガールズグランプリも連覇をしていて今一番強いと思う方なので意識はしていました。
でも、自分の力を発揮して良い勝負ができれば良いなと思っていました。
山口:コレクション出場へは決勝2着までにというのが確定です。自分でつかみ取った出場というのはいかがですか?
高木:混戦の中でなんとか優勝して出場権をとれたというのは、自信にもなったし嬉しかったですね。
山口:トライアルレースで勝ち取ったコレクションは5月ですが、3月のガールズケイリンコレクション福井ステージも出場が決まりましたね。
高木:はい!久々ですね。去年の3月は出られなかったので、走れて嬉しいです。ただそこへ向けてというよりも、一戦一戦しっかりと走った結果にコレクションを優勝できたらなと思っているので、まずは目の前のレースを頑張ろうと思っています。
山口:近況は連勝も続いていました。ご自身ではその要因は何だと思いますか?
高木:昨年は私がデビューして以来、初めてガールズグランプリに出場できない年でした。「グランプリを走って負けて悔しい年末」ではなく「外からグランプリを見ている年末」だったんです。
それがかなり悔しくて自分にとっても大きなことでした。その時に「2020年こそは絶対にグランプリを走って優勝したい」という気持ちが強くなりました。
そこから良い練習もできていますし、それが今の好調に繋がっていると思います。
山口:ガールズケイリンの場合はビッグレースの数も出場できるメンバーも少ないです。そうなると「コレクション出場」というのは1年を通して賞金面でも大切なことですよね。
高木:そうですね。でも、今までグランプリに3回出場していても、コレクションを走って優勝できるくらいの実力が無いと、グランプリに出場しても優勝できないんだなと身に染みて感じたんです。
今年は「出場を目指す」のではなく「出て優勝をする」ことを目標に、そのために力をつける1年にしようと意気込んで、今練習も頑張れています。
山口:そうなると戦法も変わるんでしょうか?
高木:元々「何でもできるようになりたい」というのが最終目標なので、もちろん先行できる時はしますし、これ!と決めつけることなく何でもできる選手になりたいです。
山口:最近は追い込みのレースも増えているように思いましたが、それも意識はしていないんですね?
高木:そうですね、レースの流れで特に決めてはいないです。
山口:戦法も何でもやっていくとなると、練習の変化はありますか?
高木:何でも対応できるように、一緒に練習させてもらっている方に教えてもらっています。
山口:そうなると、流れでの戦法にもここまではご自身でもうまく対応できているんでしょうか?
高木:一応、メンバーによって「このメンバーなら展開はこのようになるかな、それなら私はこういうレースをしたいな」というイメージはします。でも相手がいることなので完全にそうはなりません。
相手の動きによって違うパターンの自分の作戦に切り替えたり、昔よりは考えられるようになりましたし、対応もできるようになってきた気がします。なので、ビッグレースでそれを発揮できれば良いですね。
山口:ガールズケイリンもどんどん選手が増えてきて、トップに居続けるのは難しいように思います。その辺りはいかがですか?
高木:新人選手が入ってきての変化は大いに感じます。全然昔とは違いますし、選手層も厚くなってきています。毎回同じようなメンバーでコレクションを走る、というのは少なくなっていますね。
でも自分が出場した時には、その時その時でしっかりと対応できるように頑張りたいです。
今は私が好調で連勝も続いていましたが、その時には「私を倒そう」と強い選手たちがきているのがわかるし、逆に私も負けたくないとそれに対抗します。それでガールズケイリンのレベルがどんどん上がっているのは感じます。
山口:その中で連勝が続いていた、というのは今年の良いスタートを切れたということでしょうか?
高木:そうですね。去年の年末に悔しかった分、今年こそ!という強い思いがあるのでこの連勝を含めて良いスタートを切れたと思います。
山口:今年の目標は具体的にありますか?
高木:コレクションなどのビッグレースを優勝して、ガールズグランプリに出場して、そこで優勝することが目標です。
山口:ビッグレースを優勝、という意味ではまず出場だと思いますが、福井、静岡と二つのチャンスが今はありますね。
高木:はい。まずは出場しないと、強いメンバーでの単発レースを経験できません。その雰囲気は普段の開催とは全く違うので、経験できるのは良いことだと思います。
山口:現在の調子はどうですか?
高木:すごく良いと思います。ここまで良い練習をして、それが結果にも繋がっています。
山口:福井や静岡のイメージはいかがでしょうか?
高木:どちらの競輪場でも優勝をしたことがあるので印象は良いです。福井は最近走っていませんが、静岡は直近で走りました。決勝では失敗してしまいましたが、コレクションの前に走れるという意味では良かったと思います。
山口:静岡のコレクションへ向けて、また一昨年からガールズグランプリへ向けてトライアルレースが始まりましたが、それについてはいかがでしょうか?
高木:チャンスの数が増えるというのはすごく良いと思います。ガールズグランプリのトライアルレースも最後の最後まで出場できるチャンスがあるのはみんなに平等なので私も頑張ろうと思っています。
山口:今後へむけての意気込みはいかがでしょうか?
高木:今年は大舞台で結果を残せるようにと思ってやっています。まずは福井、静岡の2つのコレクションを優勝できるように頑張ります。
山口:ありがとうございます。では最後にオッズパーク会員の方へメッセージをお願いします。
高木:いつも応援ありがとうございます。今年はビッグレースで優勝して、年末に応援してくれる皆さんに喜んでもらえるような結果を出せるように1年間頑張るのでこれからも応援よろしくお願いします!
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター。
各競輪場で中継司会やリポーター、イベント司会などを担当。
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※写真提供:公益財団法人 JKA