昨年のオッズパーク杯ガールズグランプリ2018を優勝した児玉碧衣選手(福岡108期)。6月15日(土)に行われた協賛試合『プロ野球セ・パ交流戦 福岡ソフトバンクホークスvs横浜DeNAベイスターズ』で始球式をした時の感想や、ガールズケイリン総選挙2019で3連覇しガールズドリームレースへ臨む意気込みなどを伺いました。
山口:初めての始球式のイベントでしたが、いかがでしたか?
児玉:今までいろんなアイドルやタレントさんの始球式をテレビで見ていると、結構ノーバウンドで投げている方がいなかったので「いやいや、球技経験もあるし、私はノーバウンドで投げられるだろう」と思って練習もしなかったんです。でもいざマウンドに立ったら思っていたよりキャッチャーの選手が遠くて、その時に「あー、練習してこれば良かった」と後悔しました。結局私もワンバウンドしてしまいました(苦笑)。
山口:実際にマウンドに立つと緊張感もありましたか?
児玉:そうですね、今まで競輪では感じたことがない緊張感でした。人生で一番心拍数が上がったと感じるくらいです(笑)。どんなビッグレースとも違う緊張感でした。
山口:そうなんですね(笑)。
児玉:はい、それを経験したので、今後ちょっとのことでは緊張しないと思います(笑)。良い経験をさせていただきました。その時の試合には何万人もいらっしゃっていたようで、競輪場にはなかなかその数のお客さんはいないから歓声も凄かったです。
始球式以外にもガールズケイリンブースでPRをしていたら、野球ファンの方が「ガールズケイリンってあるんだね」や「強い選手なんだね!始球式見たよ」と声を掛けてくれて「競輪、今度行くね」という方もいました。
実際にその方たちは、久留米記念『GIII中野カップレース』に来てくれて「ヤフオク!ドームの時にPRしてたから来てみたよ!」と声を掛けてくれました。
山口:嬉しいですね!
児玉:そうなんですよ!実際に来場していただいて、PRが繋がったのはとても嬉しかったです。
山口:ガールズケイリンは知らない方も多かったですか?
児玉:多かったですね。ミッドナイト競輪だけは買ってるという方もいたんですが、ほとんどの方は野球ファンでガールズケイリンは知らない方たちでした。でも「パンフレットちょうだい!」と言ってくれる方もたくさんいたのが嬉しかったです。
山口:児玉選手が昨年の女王(オッズパーク杯ガールズグランプリを勝利)だというのは伝わっていましたか?
児玉:伝わっていました!私は、始球式の準備などのために他のガールズ選手と一緒に行動する時間が少なかったんです。ブースでのPRやお客さんと直に接する時間も少なかったんですが、ちょうど始球式の準備のために移動しなければいけない時に、女性の方が「もう帰っちゃうの?今から写真一緒に撮って欲しかったのに!」と言ってもらえました。そうやって積極的に交流をしてくれるのは嬉しいですね。
山口:ガールズケイリンも野球も、同じプロスポーツですから認知されていくと良いですね。野球選手とは交流できましたか?
児玉:私たちが行った試合で投げていたピッチャーの高橋礼選手(その日の勝ち投手でした)は「よく競輪買ってます!」と言ってくれたんです。私たちガールズ選手のことも知っていてくれているようでした。イベントが終了した後には内川聖一選手が「写真を撮ろうよ」と声を掛けていただいて、みんなで一緒に撮りました。
山口:初めての始球式でしたが、またやりたいと思いましたか?
児玉:そうですね。ガールズグランプリを連覇してまた投げたいです!次はノーバウンドで投げたいですしね(笑)。
山口:そうですね(笑)。では近況のお話に移らせていただきます。ガールズケイリンフェスティバルはいかがでしたか?
児玉:初日は慌ててしまい、仕掛けがいつもより早くなってしまいました。なので、後ろにぴったりマークされていた2人に差されてしまい反省でした。2日目はそれを生かして少し遅めに仕掛けて1着は取れたのですが、最終日も組み立てには反省点がたくさんあります。体調や脚の感じは問題なかったので、悔しい結果です。
山口:組み立てというのは、仕掛けどころですか?
児玉:決勝のレースは、まずは私の前に(愛知106期・長澤)彩さんが来て迎える形になり、その後で少しもつれました。残り1周で、彩さんと(千葉106期・石井)貴子さんが外を踏んでいるのに私は内をつく形になってしまいスピードを殺してしまったんです。またバックストレッチから自分で踏み上げ捲りに行ったんですが、届きませんでした。振り返ればなんですが、最初から彩さんの後ろを追走していたら、スピードを殺さずもっと楽に捲れたのかなと反省ですね。
さっきも話しましたが、体調や脚の感じは悪くなかっただけにレースの組み立てが課題です。
山口:自分で仕掛けられる選手が揃っているからこそ、課題が見えたんでしょうか?
児玉:それもあるかもしれません。スピードも皆さん速いのでどんどんレース中にも上がっていきます。それに慌ててしまったので、冷静になれれば良かったですね。あの状態から2着までいけたので脚力的には問題なかったと思うだけに、課題は組み立てだと反省です。
山口:次へ生かしていきたいですね。
児玉:カマし先行などしばらくは早い仕掛けをしていたので、決勝で捲りに構えたことで、一つレースでパターンを試せたというか、経験は増えました。それを次に生かしたいです。
山口:そして、ガールズケイリン総選挙2019ではファン投票1位おめでとうございます!
児玉:ありがとうございます。びっくりしました。まさか3連覇出来るとは思っていなかったので、とっても嬉しいです!ずっと応援してくれているお客さんがこんなにたくさんいるんだなと改めて感じました。お客さんからは「(姉弟子である福岡106期・小林)優香に勝てよー!」と声を掛けてもらいました。また優香さんと戦える機会がガールズドリームレースであるので、しっかりその期待に応えられるようにしたいです。
山口:ガールズドリームレースは、昨年、ご自身初のビッグレース制覇となった舞台です。
児玉:やっぱり連覇したいです!お客さんの投票でこのレースを走れるので、たくさん期待してもらっているからこそ、その人達のためにも頑張ろうと改めて思います。
山口:気になっている選手は、やっぱり小林選手なんでしょうか?
児玉:そうですね。なかなか優香さんはまだ越えられていないので、気にはなります。今はナショナルチームで練習をされているので最先端のトレーニングをしていると思いますが、その選手を久留米の練習で越えられるように、勝って結果を出したいです。地元で師匠(85期・藤田剣次選手)や大師匠(藤田選手の師匠である引退した楢原剛さん)にいつもバイクで引っ張ってもらっているので、「この練習で間違っていない」ということを結果であらわして恩返ししたいです。
山口:今の状態はいかがですか?
児玉:静岡は風が強かったので上がりタイムはそこまで良くなかったんですが完全優勝出来ました。もう翌日から練習をして、そこでのタイムは悪くないので、もう一走玉野を走ってしっかり勝って、ガールズドリームレースに繋げたいです。脚力もレベルアップしていると思いますし、自信を持って臨みたいです。
山口:名古屋のイメージはいかがですか?
児玉:完全優勝もしていますし相性は良いと思っています。
山口:では最後にオッズパーク会員の皆様へ、ガールズドリームレースの意気込みなどお願いします。
児玉:いつもたくさんの声援ありがとうございます。ガールズドリームレースは応援してくださっている皆さんのお陰で走れるので、3連続でファン投票1位に選んでもらって本当に嬉しいです。その恩返しができるように、また同門の優香さんを倒せるように頑張って走ります。応援よろしくお願いします!
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA