2018年は賞金ランキング10位で終え、2019年こそはKEIRINグランプリへの出場を狙う原田研太朗選手(徳島98期)。昨年と近況の振り返りと、3月のGIIウィナーズカップ(大垣)への意気込みを伺いました。
山口:近況を振り返っていただきたいです。直近の静岡記念では2日目は先行でしたね。
原田:流れが来たので仕掛ける形でしたね。
山口:近況は積極的に仕掛けるレースも増えているように感じますが、ご自身では意識されていますか?
原田:だんだん調子も上がって手応えも感じているので、踏む距離を長くしようとは思っています。昨年12月から徐々に上がってきていると思うので、その途中ですね。いつもだと「もう少しレースを見てから仕掛けよう」という所で行けているので悪くないと思います。
山口:なるほど。それは調子が上がってきているんですね。
原田:先行する回数も多くなっていますし、周りからも「積極的になってきて良いね」と言ってもらう事も多くなりました。
山口:昨年の振り返りもお願いします。賞金ランキング10位でした。
原田:自分では出来すぎと思った反面、あの位置までいったらグランプリへ行きたかったとも思いました。
山口:昨年は競輪祭で順位ががらっと変わりましたもんね。競輪祭に入る前は意識されていましたか?
原田:そうですね。チャンスのある順位にいたので、もちろん意識はしていました。最後の賞金争いだったので悔いなく出し切って終わりたいなと思っていました。
山口:一昨年、その前も20位以内にいらっしゃいましたが、ぎりぎりの争いはプレッシャーなど違いましたか?
原田:もちろん優勝したらグランプリ確定ですが、そうではなく賞金争いでの出場権でした。競輪祭でそういう争いをするのは今までなかったのでプレッシャーも感じていたし緊張もしていたと思います。
山口:その中でのパフォーマンスは振り返っていかがでしょう。
原田:やはり緊張やプレッシャーがあったためか、硬かったように思います。振り返ってみてそう感じますね。というのも、競輪祭が終わってから調子が戻ったというか成績も安定しだしたんです(苦笑)知らず知らずのうちに、プレッシャーを感じていたんだなと思いました。
山口:今年はどういう1年にしたいですか?
原田:去年の経験を活かせる1年にしたいですね。タイトルを目指すのも大切ですし、去年のように賞金面でも上位と争っていきたいです。そのためには少しでも多く走ってしっかり良い成績を残していきたいですね。
山口:GIなどに臨む時は調整はどのあたりからされますか?
原田:日程は毎年決まっているので、それに合わせて練習もしています。周囲の選手たちもそうしていると思いますね。
山口:この後GIIウィナーズカップもありますが、大垣競輪場のイメージはいかがですか?
原田:走りやすいイメージですね。苦手意識もないので大丈夫だと思います。
山口:今、四国地区は強い選手もたくさんいらっしゃり盛り上がっていますが、どう感じていますか?
原田:すごい盛り上がっています。昨年太田(竜馬選手・徳島109期)がヤンググランプリ2018を優勝しましたけど、凄いですよね。人気も背負っていたし、その中でしっかり結果を出すのは強いと思いました。見ている僕の方が緊張するようなレースでしたね(笑)
山口:そうでしたか(笑)私も優勝後にこの『競輪選手インタビュー』の中でお話を伺ってるんですが、太田選手ご自身は変わらず飄々とされていますもんね。
原田:彼も優勝したことで、一つの殻を破ったんだと思います。今年は注目される存在ですからね。
山口:練習も皆さん一緒にするんですか?
原田:そうですね。若手も含めバンクの練習を基本的にはやっています。その時には一緒に練習をしますね。
山口:環境も充実されているんですね。
原田:はい、前からすごく環境が良かったんですが、多くの選手が結果を残している事によって、練習自体の雰囲気やモチベーションが更に良くなっていると思います。
とても活気がありますし、毎日が刺激だらけなので(笑)その刺激がレースにも反映されているんだと感じますね。今年はそういう機会が多くなってくる気がします。
山口:今後タイトルを目指す中で、原田選手が気を付けていきたい所はどこですか?
原田:お客さんとかも見ていてわかると思うんですが、レースがたんぱく過ぎる事ですね。それを直していかないとタイトルは難しいと感じています。
山口:そういう意味では、今の積極的なレースが出来る現状はプラスの部分ですね。
原田:そうですね。早めにレースを作っていけるという事は自分にも自信があるという事だと思うので、感じは良いですね。
一緒のラインを組んだ後ろの選手にも「自分たちもそっちの方がありがたいし、前々に行ってくれるとラインを大切に走ってくれているのが感じられる」と言われます。
山口:今年は記念の勝ち上がりが変わりましたが、走っていていかがですか?
原田:自分は今年に入って、記念は予選からスタートなんですが厳しい戦いになりますね。今まで特選を走っていた分緊張します。ただ予選からの方が自分は好きかもしれません。
初日特選だと気持ちの面で、引き締めていてもどこかに余裕が生れてしまいますが、予選だと初日から勝ち上がりを意識するので緊張感があります。
山口:では初日にしっかり勝ち切って、後の勝ち上がりへも繋げていくというのは原田選手に合っているんですね。
原田:そうだと思います。後はその方が自分の脚の感じも把握できる気がします。
山口:二次予選もAとBでは大きく違いますもんね。
原田:そうですね。ただ走っていて僕が感じるのは、5着権利(6着1人)ですが二次予選Aの方が厳しい気がします。
というのも、予選を良い成績で勝ってきた選手たちと対戦するので。準決勝に勝ち上がるのも5着権利(6着1人)とはいえ激戦です。
ただそこを意識しすぎても良くないので、自分が後半のレースだったら前のレースの着順の選手をチェックする、くらいですね。
山口:GIIウィナーズカップへ向けて意気込みはいかがでしょう。
原田:ウィナーズカップはまだ新しい大会なんですが、昨年までの2年間は四国地区での開催でした(2017年・高松、2018年・松山)。自分は2年連続で決勝を走らせてもらって凄く縁のある大会だと思っています。
今年初めて大垣での開催なので雰囲気はもちろん違うとは思うんですが、思い入れのある大会なので頑張りたいですね。
山口:そこで良い結果を出したいですね。
原田:今が充実している分、四国地区全体で結果を求められていると思うので、みんなで勝ち上がってしっかり結果を残したいですね。
山口:それでは最後にオッズパーク会員の方へメッセージをお願いします。
原田:これからも1着を多くとってファンの皆様へ貢献したいと思います。これからも原田研太朗をよろしくお願いします!
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA