頂点を決める戦い・SG日本選手権が開幕!
第52回目を数えるSG日本選手権オートレース。オート界のナンバー1を決める戦いは全レース、0Mオープン戦で行われる。ハンデに助けられることなく、選手の実力がそのままレース結果に反映する。直近2大会は青山周平が優勝しており、今回は3連覇がかかっている。それに待ったをかける選手は現れるのか。
先述の青山は絶好調。今年は出場するほとんどのレースで優勝戦まで進んでいる。個々の競争を見ても1着率が高く、車券の対象から外れることは少ない。スタート、スピード、捌き、重走路のどれを取っても最高級の技量で、よほどの不利でもない限りは優勝戦まで進んでくるだろう。3連覇も十分あり得る。
対抗格の一番手は鈴木圭一郎。最近は約2ヶ月、優勝からは遠ざかっているが、優出はほぼ外していない。今年は大事な所で青山に負けるシーンが目立っているが、日本選手権は2016、2017年の覇者。3年ぶりに3度目の優勝を目指す。エンジン自体は問題なく、この時期なら試走30を切るタイムを出しておきたい。
地元川口勢は中村雅人や永井大介が有力。中村は一時期、調子を欠いていたが、10月に入ってからは本来の捌きが見られるようになった。スタートに頼らなくてもいい追い込み力は健在で、2014年以来の選手権優勝を目論む。永井は今年の前半はイマイチな状態が続いていたが、6月に主戦車の『ダビド・ビジャ』に乗り戻ってからは調子が戻った印象ある。選手権は過去に4度制している。2015年以来となる優勝を果たすか。
伊勢崎勢は青山の他に高橋貢、早川清太郎に期待がかかる。高橋貢は夏場に苦しんでいたが、前走から『ウルフ』に乗り戻っている。過去に数々のタイトルを奪取したエンジンで、気持ちの方も新たに選手権に臨むか。早川は未だにSGとは無縁だが、SG準優勝は2度ある。一昨年の選手権もその一つで、その時より早川の総合戦力はアップしているので、そろそろSGタイトル戴冠となってもなんらおかしくない。
浜松勢は鈴木圭の他に伊藤信夫、佐藤貴也、木村武之などが怖い存在。伊藤信は今年のSGオートレースグランプリで、13年ぶりにSG優勝を決めた。まだまだスピードは豊かで、オープン戦でスタートが決まればブッチ切るシーンが見られるかも。佐藤貴は近況まずまずの推移。全国屈指のスタート力を持っているので選手権向きと言える。木村武は近況上向き。10月入ってから3回優出し、その内2回は優勝を決めている。選手権は2009、2013年の覇者で、3回あるSG優勝の内、2回は選手権。相性のいい大会だ。
飯塚勢は荒尾聡がリーダー。今年はコンスタントに結果を出せており、4月に行われたSGオールスターオートレースでは4度目のSG優勝を決めている。佐藤貴と同様に、スタート力には定評があるので、今回の大会のルールにぴったりと当てはまる。先頭に立ってからもインを抑えつつペースを上げる走りができる。他には浦田信輔や篠原睦も楽しみ。
山陽勢は佐々木啓が長らく好調が続いている。今年は中止となった優勝戦も含めれば17回の優出がある。今回出場するメンバーの中で、スタート力は並だが、道中の追い込みが利くエンジン状態なので、予選道中は着をまとめて優出の可能性も十分。松尾啓史、丹村飛竜といた実力者も、エンジンが仕上がれば上位争いに参加してこれる。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-3(27期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-4(22期)〕
中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
永井 大介〔川口 S-13(25期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-8(23期)〕
木村 武之〔浜松 S-24(26期)〕