年末の祭典、スーパースターフェスタが開幕!
年末恒例のスーパースター王座決定戦は、今回で33回目を数える。これまで様々なドラマを生んできたこの大会。今年はどのようなレースが繰り広げられるのか。トライアル戦に出場する16選手を全国ランク順に簡単に評していく。そして、最後にシリーズ戦で優勝争いを演じそうな選手を挙げていく。
まずは全国ランク1位の鈴木圭一郎。2016年に同大会を初制覇。今年は2度開催されたSG全日本選抜を両方制している。SG日本選手権以降はピリッとしない状態が続いていたが、12月に山陽GIで完全優勝。その後の地元一般開催でも連日、驚異のタイムをマークしていた。現状のまま川口走路にも対応できれば、スタート後の展開に関わらず強烈な攻めを見せてくる。
2位は佐藤貴也。今年はSGオールスターで嬉しいSG初優勝を決めた。元々持っていたセンスに、実績という裏づけが加わり、選手としての幅が大きく広がった。イン小回りしながらスピードに乗るという新しい走法を身に付けた。前走は地元一般開催で、上々の動きをしていた。
3位は中村雅人。2010年、2013年に同大会を制覇。今年はSGの優勝がまだないが、安定した成績を残し続けてきた。特に近況は地元一般開催で連続優勝を決めるなど動きは急上昇。攻撃力の高いアグレッシブな走りで同大会3度目の制覇を狙う。
4位は青山周平。2015年に同大会を初制覇。今年はオートレースグランプリと日本選手権の2つのSGを制覇している。常にエンジンをハイレベルに仕上げるべく、整備に熱心に取り組むタイプ。妥協を許さぬ姿勢で同大会2度目のVを狙う。
5位は荒尾聡。昨年の同大会で初制覇と共に、自身2度目のSG制覇となった。その勢いのまま今年の前半は活躍が目立っていた。近況の動きもマズマズで、武器のスタート力は健在。全てオープン戦のSSシリーズでは、必ずや見せ場を作ってくる。
6位は高橋貢。同大会は1999年、2004年、2009年、2012年と4度制している。現在のところSG通算21Vで、この記録は当面抜かれることはないだろう。直近では地元一般開催で完全優勝を果たしたように、今年は特に地元での力走が多かった。ただし、当地での実績も十分なだけに、SSトライアル出場者の中でも最年長とは思えぬ元気な走りを見せてくれそうだ。
7位は篠原睦。今年はSGオールスターでの準優勝があった。他にも10月の全日本選抜、日本選手権で優出しており、代名詞でもある安定感が光っていた。ここ一番でのスタート力が大きなアピールポイントで、主導権を握るケースが多そう。レース後半まで同じスピードで走れれば、SG初制覇も十分視野に入ってくる。
8位は永井大介。同大会は2008年、2014年に制している。SG通算14Vは、現役選手の中で高橋貢に次ぐ2位の数字。近年は若手の勢いに押され、SGは2015年の日本選手権以来、縁が遠くなってしまったが、エンジンが仕上がった時の独走力は全選手にとって脅威。試走1番時計をマークするようならアタマから買って問題ない。
9位は金子大輔。今年は2度開催された全日本選抜で両方とも優出している。春先から夏の終わりまではイマイチだったが、ここ数節で急激に状態を上向かせてきた。直近では2つのエンジンを乗り比べる余裕も出てきた。スタートはそこまで行けなくとも、道中のレース運びが巧く、冷静に着順を上げてこれる選手だ。
10位は早川清太郎。SGは未戴冠ながら、近年では地元の記念戦で気迫溢れる走りを展開し続けている。今年のSG戦線はオートレースグランプリと日本選手権で準優勝。SG初制覇に最も近い選手の一人と言える。長年、課題だったスタートにも改善が見られ、今回こそはもしかしたらもしかするかも。
11位は木村武之。今年は全日本選抜で2度SGの優勝戦に乗っている。エンジン状態の波が大きい方だが、悪くても乗り手である程度カバーしてくることが多い。ただし、大舞台となるとエンジン面での底上げも必要になるので、トライアルの序盤でどこまで仕上げてこれるかが大きなカギになりそう。
12位は若井友和。今年は日本選手権の優勝戦で3着に入る活躍を見せた。エンジンは長らく好調の部類にあり、今回も地元走路なのでしっかり合わせてきそうだ。SGは2004年にオートレースグランプリで優勝したのが唯一の栄冠。その時以来の熱い走りに期待したい。
13位は丹村飛竜。SGタイトルはなく、GIも1つ獲っているだけだが、今年は成長を感じさせるレースが多かった。特にどの部分で強みを増したと言うのはないが、全ての面でひと回りレベルアップできている。山陽からは唯一の参戦で、地元のファンのためにもシリーズを沸かせたい。直近では飯塚3日間開催で完全優勝を決めている。
14位は新井恵匠。今年は1月の全日本選抜で3着に入った。他にもオールスターで優出も決めている。エンジン状態は変動しやすいタイプだが、ツボに入ったときの威力は強烈。走りは常に強気で、外からでも内からでも仕掛けていく。スタートで好位に付けられれば上位争いに参加できるだろう。
全国ランク32位は池田政和。今年は日本選手権で優出し、今回の出場権をゲットした。その優勝戦では久々にSG制覇も可能なエンジン状態だったが、序盤の仕掛けが決まらず6着止まり。ただ、今回のスーパースターは過去に4度制している。この時期の川口走路との相性は抜群だ。2005年以来の栄冠に向け、静かな闘志を燃やしそうだ。
最後はランク41位の加賀谷建明。今年は10月の全日本選抜で優出した。この時は6着だったが、今のエンジンに乗り替わってからは、すこぶる好調が続いている。スタート力とスピードはSG常連組にも引けを取らないモノを持っているので、今回の台風の目的な存在になるかも。
例年だったらSSトライアル戦に出てるはずの浦田信輔が調子を上げてきた。今年は優勝回数がまさかの0。これまでにない不調に見舞われたが、ここにきて連続で優出するなど良化の気配が出ている。弟分に当たる田中茂も前走で優出しており上り調子。
山陽勢も元気がいい。松尾啓史と佐々木啓は前走の地元GIで優勝戦まで進んでいた。そのレースには岩崎亮一も乗っていて準優勝の結果。その後の飯塚でもマズマズの動きを示していた。浜松から参戦の青島正樹、伊藤信夫、渡辺篤も近況は好気配。
対する地元勢は大木光が好調キープ。今年は高い位置でエンジンを保てている。強気な攻めがある佐藤裕二や平田雅崇、冬場が得意な森且行も外来勢に対抗できそうだ。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-2(29期)〕
中村 雅人〔川口 S-3(28期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-4(31期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-5(27期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-6(22期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-7(26期)〕
永井 大介〔川口 S-8(25期)〕
金子 大輔〔浜松 S-9(29期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-10(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-11(26期)〕
若井 友和〔川口 S-12(25期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-13(29期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-14(30期)〕
池田 政和〔川口 S-32(23期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-41(27期)〕