中村雅人が地元完全V後で絶好調!
約1カ月ぶりの開催となる伊勢崎オート。前回は新井恵匠が、青山周平と高橋貢の猛追を振り切り優勝。今回も、その新井は参戦するが、今度は川口から強烈な選手がやってくる。中村雅人だ。高橋貢も更に調子を上げており、この3者で優勝争いとなるか。それとも、そこへ割り込んでくる選手はいるのか。
中村雅人は現在、好調そのもの。直前の地元開催ではオール1着の完全優勝を決めてきた。優勝戦では、先行する鈴木圭一郎の動向をよく見ながら、4車まとめて捌くシーンも見られた。その前の開催のSG日本選手権でもシッカリと優出しているし、エンジン、乗り手ともに最高潮で今節に臨める。
地元勢では高橋貢が本来の動きを取り戻してきた。前走のSG日本選手権でも予選道中を無難に乗り切り、優勝戦では3番手発進から青山を捌いて準優勝。その前のSGである、全日本選抜の優勝戦でも怒涛の追い込みを見せて3着に食い込んでいる。まだまだ気力も技術も超一流だ。中村に対抗できる一番手になるだろう。
新井恵匠はSG日本選手権ではイマイチだったが、その前の地元一般開催と、更にその前の山陽GII若獅子杯を制しており、近況の流れとしては悪くない。地元連続優勝へ闘志全開で初日を迎えるハズ。他にも、伊勢崎S級陣はおおむね好調。田村治郎は前走の川口一般開催で優出。スピードはかなり出ていた。吉原恭佑と内山高秀は、田村と同じ川口で走り、優勝戦までは行けなかったが良い走りを見せていた。
外来S級では、黒岩明が前走の地元開催で優出。優勝戦ではいい展開を作れなかったが、今年の充実っぷりを表す予選道中だった。佐藤貴也も同じ川口開催で走っていた。準決だけ6着と力を出せなかったが、それ以外は3着以内にまとめるマズマズの結果。山陽からは岩崎亮一と角南一如がS級として参戦。両者とも前走は地元3日間開催で、優勝戦までは行けなかったが、それなりに良い走りを見せていた。
A級の中では竹本修の状態が良い。前走の山陽3日間開催で約6年ぶりに優勝を決めてきた。0ハンから先行して、そのまま押し切り勝ち。上がり3.377の驚異的タイムをたたき出した。冬場の高速レースにも対応できるスピードを証明したかたち。ハンデ重化は避けられないところだが、早めに抜け出せる展開を作れれば、再び快速を発揮してくる。11月17日の飯塚ミッドナイトレースで優勝したのは藤波直也。こちらも素晴らしいスピードを披露していた。藤波もスピードレースで持ち味を出せるタイプなので、これからの時期が楽しみだ。藤波が優勝したレースで準優勝だったのは佐久間健光。竹本が優勝したレースで準優勝だったのは猪熊龍太。この2人も上り調子だ。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-5(22期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-28(30期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-34(32期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-42(26期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-46(30期)〕
中村 雅人〔川口 S-2(28期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-21(25期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-30(29期)〕
青山周平が年内同一GI連覇達成!
飯塚の第60回GI開設記念レースは、伊勢崎の青山周平が制した。これで今年は飯塚でGI3つ、SG1つを制し、青山にとってはまさにドル箱バンクとなった。
優勝戦の日は朝から走路が不安定だった。1Rは斑走路で始まり、途中の降雨で一度は重走路になったが、11Rぐらいからは再び走路の一部が乾き、優勝戦の時間帯は難しいコンディションでの戦いになった。
スタート先行したのは最内の桝崎陽介。これに2枠の西原智昭、3枠の松尾啓史が続き上位集団を形成。青山は金子大輔の突破に多少時間がかかったが、4番手に 立ってからは冷静な追いアシを見せた。試走一番時計の松尾が西原を交わし2番手に立つ。その後、松尾は桝崎の攻略にかかっていたが、先に青山が割り込んで行き、そのままゴール。松尾は最終的に桝崎を抜けず3着入線。鐘ヶ江将平、池田政和、永井大介、金子大輔は見せ場を作れなかった。
それにしても青山は強かった。どこのコースを通るのが良いか分かりにくい走路状況で、青山の車だけが確実に進んでいた。内枠の利とスタート力で作った桝崎の好展開を追って行けたのは青山だけだった。今回は青山の臨機応変さ、柔軟性の高さ、その実行力を見せ付けられた。1流レーサーとしての資質を一つずつ身に付けている青山。これからもレースごとに、ひと回り大きくなっていく青山が見られそうだ。