夜空を焦がす熱戦開幕!
伊勢崎の夏の風物詩、GⅠムーンライトチャンピオンカップが17日から始まる。数々のドラマを生んできたこのシリーズは、今回も好メンバーにより開催される。主力選手の近況を振り返ってみたい。
まず地元大将格・高橋貢(伊勢崎)は、走りに以前のキレを欠いているが、これはエンジンが完全に仕上がっていないからである。ソコソコの状態を保てているものの今回はGⅠなので、このままでは厳しいレースが予想される。しかし、高い整備力を生かして全体的な底上げしてくる可能性は大だ。2番手の早川清太郎(伊勢崎)は、ここ3節連続優出中。優勝こそないが、3つの優勝戦で、2着、4着、2着、と好成績を残している。地元ナイターのアドバンテージで、今回も外来勢に対し有利にシリーズを展開していくことだろう。
浅香潤(伊勢崎)も連続優出中。前節は優勝戦4着だったが、その前の節は見事優勝。今年に入り、すでに4回の優勝を重ねており、充実ぶりがうかがえる。田村治郎(伊勢崎)は7月に、主戦車の「イマサラJ」に乗り戻ってからは成績が安定してきた。もう一人のS級、三浦康平(伊勢崎)はなかなか調子が上がってこないが、地元S級陣は全体的にマズマズの状態。
対する外来勢は、永井大介(船橋)が優勝戦線に参加してきそう。ただし、近況の動きはやや不安定。完調と思わせる走りを見せる日があれば、明らかに伸びを欠く日もある。エンジンを安定させるために整備に取り組んでくると思われる。同地区からは青山周平(船橋)が期待。前節は川口一般開催で優勝。優出までオール連対という充実っぷり。ナイターの経験の少なさはやや不安な点ではあるが、それを克服できるだけの素質はある。
川口からは高橋義弘(川口)。夏場の熱走路で得意の捲りが決まりにくく苦戦しているが、ナイター開催の夜の時間帯のレースならば、多少は走路温度も下がってくるため、捲りが生きてくるかも知れない。同期の平田雅崇(川口)は、機力面はまだ不足だが、乗り手の方はだいぶ良くなってきている。
地元優勝後は船橋、川口と遠征してイマイチな木村武之(浜松)はやや不安要素を残しての参戦。ただし、伊勢崎走路は過去に何度も素晴らしいレースを見せている好相性のレース場。笠木美孝(浜松)、青島正樹(浜松)の22期コンビはエンジン安定して推移中だし、独走で持ち味を出す鈴木啓示(浜松)にも注目を。
飯塚勢は選手によって調子の良し悪しがハッキリ出ている。好調、もしくはここ何節も安定した動きをみせているのは篠原睦(飯塚)、有吉辰也(飯塚)。なかなか波にのれていないのは東小野正道(飯塚)、田中茂(飯塚)。成長株の中尾貴志(飯塚)の動向にも注目したい。
最後に山陽勢はタレント豊富。このシリーズで過去に3連覇をしている濱野淳(山陽)、ナイター開催で捲り攻めに期待できる角南一如(山陽)、爆発的スタートからの速攻がある岩崎亮一(山陽)、しっかりしたデータ管理からエンジンをじっくり仕上げる佐々木啓(山陽)、混戦乱戦でも落ち着いてレースできる小林啓二(山陽)。A級勢の中でも特徴ある選手が多い。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-1(22期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-9(29期)〕
三浦 康平〔伊勢崎 S-37(28期)〕
永井 大介〔船橋 S-2(25期)〕
青山 周平〔船橋 A-87(31期)〕
高橋 義弘〔川口 S-22(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-6(26期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-8(26期)〕
角南 一如〔山陽 S-14(27期)〕