11月29日に佐賀競馬場で行われた佐賀オータムスプリント。圧倒的な1番人気ドラゴンゲートを破って初重賞制覇を果たしたのは、5番人気フォークローバーでした。
騎乗した倉富隆一郎騎手に、喜びの声を伺いました。
赤見:おめでとうございます!見事な差し切りでしたね。
倉富:ありがとうございます。この馬には2018年の秋からずっと乗せていただいていて、やっと結果を出すことが出来ました。今まで重賞では2着3着が多かったのですが、それでも自分に乗せ続けてくれた成富直行オーナーや、山田徹調教師、スタッフの皆さんのお陰です。とても感謝しています。
赤見:メンバー的にはドラゴンゲートの実績が頭一つ抜けているように感じましたが、レース前はどんなお気持ちでしたか?
倉富:もちろんドラゴンゲートは強いですけど、チャンスがないわけじゃないなと思っていました。フォークローバーは夏に休養したんですけど、今回初めて北海道まで行って休んでいたんです。ただ、戻って来た時に思いの外体が減ってしまって、その辺りを意識しながら調整していました。今回は休み明け3戦目で、体もプラス8キロと増えていましたし、毎朝の調教でも調子が良くなっているのが手に取るようにわかりました。
赤見:レースは速い流れになりました。道中の手ごたえなどはいかがでしたか?
倉富:ペースが流れて展開は向きましたね。道中の手ごたえも良かったですが、この馬の末脚を信じて、あまり勝ちを意識し過ぎず平常心で乗ることが出来ました。
赤見:勝負所の3~4コーナーでは内から伸びて来ましたね。
倉富:長田さん(3着コスモアモル)の後ろにいて、最初は外に出そうかなと思っていたんです。でも長田さんが外に行ったので内に切り替えました。いつもいい脚を使ってくれるんですけど、先頭に立つとフワッとして力を抜いてしまうんです。その辺りの仕掛けどころが難しくて、今回もドラゴンゲートを抜いてからが長く感じました。
赤見:フォークローバーにとっての初重賞制覇、どんなお気持ちでしたか?
倉富:長く乗せ続けていただいたからこそ獲れたと思います。この馬の癖もよく知っていますし、調教での調整の仕方なども勉強させていただきました。本当はもっと早くに勝たなければいけなかったと思いますが、今回結果を出すことが出来てとても嬉しいです。
赤見:倉富騎手ご自身のことを伺いますが、10月半ば頃には骨折してしまったそうですね。
倉富:そうなんです。ゲートが開いた瞬間に落ちてしまって、頬骨を骨折してしまいました。10日くらい休んだんですけど、まぁ顔なんでね、馬に乗るのには大きな支障はないですから、すぐに復帰しました。そこで休んだ後にも変わらず乗せ続けていただいたので、今回の勝利は余計に嬉しかったです。
赤見:佐賀はほとめきナイターが始まって、より注目度も上がっています。ファンの方にメッセージをお願いします。
倉富:いつも佐賀競馬を応援していただき、ありがとうございます。今の佐賀の馬場は本当に難しくて、雨が降った時には内ラチギリギリまで使えますし、乾くと内は深くなったりで、その日その日で全然違います。乗っているジョッキーにとっても馬場読みや展開読みがとても難しいので、その辺りをぜひ楽しんでいただけたらと思います。