岩手のシーズンが終わり、昨年春にデビューを飾った鈴木麻優騎手にインタビュー☆
ここまで12勝を挙げ、今年に入ってからは特別戦を勝つなど、ファーストシーズンをいいリズムで締め括りました。
赤見:まずは、特別戦の『初夢賞』制覇、おめでとうございます!
鈴木:ありがとうございます。自分でもびっくりしました(笑)。
ヤマニンネレイスに乗せていただいたのは、9月以来2回目だったんですけど、最初に乗った時には思いっきり引っかけられちゃって...。
ゲートがうるさい馬なんですけど、ゲートの中でチャカチャカして、あおって出てしまったので出遅れたんですけど、そこから引っ掛かって、後ろの方から先頭まで行ってしまって。
初めての騎乗で緊張もしてしまったし、とにかくチグハグなレースになってしまい、とても反省しました。
今回は2回目で、厩務員さんがゲートの後ろでしっかりと尾持ちをしてくれたんです。「大丈夫だから」って言ってもらって、その言葉を信じてゲートの中ではなるべく扶助は使わず、手綱も緩めて馬がリラックスするよう心掛けました。そのお蔭でいいスタートが切れて、ハナに行くことが出来たんです。
赤見:リズムよく逃げる形になりましたが、勝負所の3、4コーナーで、外から高松騎手騎乗の1番人気エントラールが体を併せて来ましたね。
鈴木:高松さんの馬は連勝しているし、強いのはわかっていました。でも、わたしはまだ追っていない状態で手綱を持っていられたし、手応えがすごく良かったんです。だから、早仕掛けにならないよう、心の中で「まだ絶対(手綱を)離さないぞ」と思いながら直線を迎えました。
赤見:直線を向いた時には、一瞬抜かれたようにも見えましたけど。
鈴木:本当に手応えが良かったので、焦りはなかったです。すごく冷静に乗ることが出来ました。追い出したらもう一度伸びてくれて、いい脚を使ってくれたんですけど、それでも高松さんが視界に入りかけていたので必死でした。
赤見:特別戦を勝ったというのは、大きかったんじゃないですか?
鈴木:大きいですね。すごく嬉しかったです。特に、一度失敗した馬をまた乗せていただいたことに感謝していますし、厩務員さんと馬自身に助けていただいて、勝つことが出来ました。
特別戦ということで注目度もありましたし、来シーズンに向けていい形で締めくくれたのかなと思います。
赤見:デビューシーズンを終えて、今の気持ちはいかがですか?
鈴木:デビュー前から、甘くないだろうなと思っていました。最初の頃は1日1頭騎乗があるかないかでしたから、相当厳しいだろうなと。でも少しずつ周りの方に乗せていただけるようになって、今は1日5~6頭乗せてもらえるようになりました。最初に思っていたよりは、順調に来れてると思います。
ただ、たくさん乗せていただいている中で、思うようなレースはそんなになくて。まだまだ課題は多いですね。
赤見:オフシーズンは、どんな風に過ごす予定ですか?
鈴木:遠野の『馬の里』で働きます。あと、1月29日に名古屋で招待競走(レディース&ヤングジョッキーズ2015)があるのですごく楽しみですね。
赤見:では、今後の目標をお願いします。
鈴木:来シーズンは20勝を目指します!これからも努力して頑張りますので、応援よろしくお願いします。