1月7日、笠松競馬第3Rが競走不成立になりました。
映像を見てビックリ。
レース中に、ハロー車が2台入ってきてしまったのです。
新聞やネットなどで大きく報じられたので、ご覧になった方もいると思いますが...
本当にビックリです。あんなこと、あり得ないです。
関係者的にもあり得ないし、馬券を買ってる側からしても本当にあり得ないです。
先頭を走っていた尾島徹騎手に聞いてみると、
「直線を向くまで、ハローがいるのはわかりませんでした。気づいた時は、えっ?と思って、一瞬、俺距離間違えたのかな、と思いました。他の馬とは間隔が開いてて、楽勝の手応えだったから避けられたけど...」
本当に、たまたま5頭と少頭数で、縦長のバラけた展開だったから、みんな無事に避けることが出来たけど、あれが集団だったら、大惨事になりかねない出来事でした。
なぜこんなことが起こってしまったのでしょうか。
まず1つ目。
不成立となった『若竹特別』は、本来ならば午後に行われるレースであること。
クラスはA2(中央競馬でいうところの準OP)ですから、普段ならば1日の後半、メインの前後に行われるレースです。
でもこの時は、5頭と頭数が揃わなかったので、午前中の3Rに組み込まれました。
少しでも馬券を売りたいという気持ちから、頭数の少ないレースを午前中に回して、頭数の多いレースを後半にする...ということは、しばしばあることです。
2つ目。
『若竹特別』が、1800m戦だったこと。
1周1100mの笠松競馬場では、1800m戦のスタートは向正面の入り口辺りに設置されます。
そして、コースを1周半。スタンド前を2度走ります。
午前中に、スタンド前を2度走る1800m戦は、ほとんど行われていません。
それに、スタートが800m戦の位置に近いため、1周走った時点で、800m戦と勘違いして、コースに入ってきてしまったようです。
そして3つ目。
競馬開催中、ハロー車の運転を業者に委託していること。
昨今の不況のため、人員削減は仕方ないことですが...スタッフが、競馬を理解している方ばかりとは、限らないということです。
それでも、今回の事件は単純な勘違いで、未然に防ぐことは簡単に出来たはず。
一生懸命走った馬たち、一緒に戦った騎手たち、毎日世話をしている厩務員たち、管理する調教師たち、そして預託料を支払っている馬主たち...
競走不成立になると、賞金は出ません。
せっかく楽勝出来そうだった【フサイチフウジン】&尾島徹騎手にも、もちろん出ません。
出走手当てなどは支給されるということですが、競走馬と騎手にとって、1勝というのはとても大事なもの。
こんな単純なミスで1勝が消えてしまうなんて、あってはならないことです。
馬券の売り上げも800万円近くあったのに、全額返金ですからね。
当たった方もたくさんいらしただろうし、経営難に喘ぐ笠松にとっても大打撃です
今回はたまたま、人馬ともに怪我がなくて本当に良かったですが...
二度とこんなことがないように、努めて欲しいです。