伏兵キキリンドウが大金星!
10日(日)に行われた重賞ばんえいオークス(3歳牝馬オープン)は、単勝最低人気のキキリンドウが優勝して重賞初制覇。混迷の3歳世代に、よりいっそう拍車を掛ける結果となりました。
馬場水分5.8%の軽馬場だったため、道中は各馬早めの展開。ほぼ横一線のまま第2障害を迎えました。真っ先に仕掛けたのはサクラガサイタ。しかし重賞ということで“それなりの重量”。各馬苦戦を強いられました。
ようやく抜け出したのはキキリンドウ。続いてエメラルド、キタノパワーと人気の一角がクリアして、以降は3頭の争いに。横一線のまま互いに譲らない激しい攻防を展開しました。いったんはエメラルドが前に出ていましたが、残り10メートルを切ってキキリンドウが再度先頭を奪い返すと、そのまま先頭でゴールイン。実績馬を差し返す勝負強さで、重賞初制覇を果たしました。2着は終いに力尽きたエメラルドで、3着にしぶとく歩き続けたキタノパワーが入線。2番人気に支持されたばんえい大賞典馬ニシキユウは、障害を越えられず競走中止となりました。
キキリンドウはこれまで目立った成績がなく、事実上のステップとも言える北見の3歳牝馬限定戦で連続4着していたのが、わずかに強調材料。帯広コースでの実績も[0-0-1-10]で、今回も入着級と見られていました。ところがフタを開けてみれば、エメラルドを競り落としての完勝。3歳二冠を牝馬が制していることからも、牡馬を含めた3歳戦線が、まれに見る大混戦であることを証明する一戦となりました。