ごく最近になって新設重賞として実施が発表された、3歳馬による中京ペガスターカップ。昨年、新春ペガサスカップが雪のため一旦は中止となり、その後3月17日に延期される形での実施となった。位置づけ的には、その延期された新春ペガサスカップと距離も同じで、レース名を変えて重賞として残したという感じだろうか。
今年は予定通り1月17日に行われた新春ペガサスカップでは3着だったものの、その後スプリングカップを制したメモリーミラクルから狙ってみたい。東海地区のこの世代は勝ったり負けたりで確たる主役は不在。そんななか、メモリーミラクルはここまで5戦連続で重賞に出走し、掲示板を外したのは一度だけと安定した成績を残している。前走若草賞は5着とはいえ、1、2着が他地区からの遠征勢なら仕方ない。相手が楽になった新設重賞でタイトルを重ねるチャンスだ。
相手筆頭は笠松のグレイトデピュティ。2番人気だったスプリングカップは大外枠からのスタートで好位がとれず、さらに砂をかぶって位置取りを悪くし、まったくレースにならなかった。1600メートルの距離にやや不安はあるものの、笠松1400メートル戦を1分28秒台で走っているだけに、この時期の3歳馬同士の重賞なら十分に通用する能力はある。
新春ペガサスカップ4着のブレードクィーンは、その後に3歳特別で2勝を挙げており、ここに来て調子を上げてきている。
前走で3歳特別初勝利を挙げたゴールドブレード、前走金シャチエンジェルズでブレードクィーンにハナ差の2着だったウリャオイらにもチャンスはありそう。
◎5メモリーミラクル
◯6グレイトデピュティ
▲7ブレードクィーン
△3ゴールドブレード
△9ウリャオイ
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フルゲート12頭中、9頭が近2走以内に勝っているという好調馬が揃った一戦。地元重賞とはいえ、こういうメンバーを集められるところが、高知は馬券発売が好調であることと無関係ではないように思う。
11歳になったサクラシャイニーだが、衰え知らずの目下3連勝中。昨年は黒船賞JpnIIIで大敗したあとだったこともあってか5着に敗れたが、今年は選考競走の大高坂賞を勝っても黒船賞JpnIIIには出走せず、ここを狙ってきた。これまで地元馬同士の対戦で負けたのは昨年のこのレースだけ。転入したばかりの新興勢力もいるが、ここは負けられないところ。
セトノプロミスがその新興勢力の筆頭。中央準オープンからの転入初戦となった前走A-2戦では、3番手追走から、逃げて直線でも先頭だったマウンテンダイヤをとらえて突き離した。その前走の馬体重がプラス10キロだっただけに、絞れてくればさらに強いレースをするかもしれない。
4歳馬ナスノフラッシュは、A級の一般戦で4戦連続連対中と力をつけてきた。古馬重賞は今回が初挑戦となるが、ここで好勝負ならこれからが楽しみだ。
サチノシェーバーは、A級の一般線では強いが、A-1特別となるとあとひと押しが足りない感じ。とはいえ年明け後はほとんど馬券圏内を外さないレースを続けていて、ここでも上位を賑わす存在になりそう。
ともに転入初戦のA級戦を圧勝したマルマロス、コパデスコパらはこのメンバーに入ってどこまでやれるか。
◎2サクラシャイニー
◯6セトノプロミス
▲4ナスノフラッシュ
△3サチノシェーバー
△7マルマロス
△10コパデスコパ
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B級馬による1800メートルのS2重賞。
前走すみれ賞に出走した馬が8頭いて再戦というメンバーだが、中央から転入後5連勝中のジャズコンボの能力が高そう。佐賀初戦の1750メートル戦での1分54秒3、その後の1400メートル戦で1分30秒を切っているタイムは、そのままA級のS2重賞でも通用するレベル。中央時代はダートの短距離を中心に使われていただけに距離がどうかだが、スピードで押し切るタイプではなく、好位や中団から直線先頭に立ってというレースぶりで安定した能力を発揮しているので、距離も問題ないと見る。
すみれ賞組では当然のことながらそこを勝ったテイエムマケンゲナが有力。B級の上位クラスで3着が4回続き、さらに2着が3回続いたあと、佐賀転入後15戦目での待望の初勝利。すみれ賞での2番手から3コーナーで先頭に立って快勝というレースぶりを見ると、なぜこれまで勝てなかったのかが不思議なほど。ジャズコンボとの一騎打ちになりそう。
ここ2戦、S2重賞ではいいところがないテイエムボンドンだが、それまでのレースぶりからはここで上位に食い込んでくる可能性はある。
ディプロイディ、アユメライトアップは近走いまいちだが、少し前まではB級の上位クラスで好走していた実績があり、巻き返しに期待がかかる。
◎6ジャズコンボ
○10テイエムマケンゲナ
▲8テイエムボンドン
△3ディプロイディ
△9アユメライトアップ
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2歳チャンピオンのフリビオンが金の鞍賞以来の復帰戦となるのが気になるところ。新設の黒潮ジュニアチャンピオンも制していて格付け的には最上位だが、古馬との対戦は2歳時にC3級という最下級条件を経験しただけ。しかも3カ月の休み明けということでは不安は拭えない。
そこで中心は、メイソ。C3級から3連勝でクラスを上げ、前走C1戦は勝ち馬からやや離されたものの2着に健闘した。今回は1300メートル戦だが、前走1400メートルの走破タイム1分32秒7は、そのまま黒潮皐月賞でも勝負になりそう。
パッパカは、金の鞍賞こそフリビオンの3着だったが、C1級に格付けされて2連勝と、ここにきて力をつけてきた。前走古馬B級戦6着はさすがに相手が強かった。C1特別の勝ちタイム1分23秒6は、過去4回のこのレースの勝ちタイムが1分24〜25秒台だったということでは確実に勝負になる。
そして3番手にフリビオンだが、休養明けでも成長があれば当然あっさりという場面もあるだろう。いずれにしてもここまで3頭の勝負で、3頭とも西森鶴さんの所有馬となっている。
黒潮ジュニアチャンピオンシップではフリビオンにハナ差の2着だったバーントシェンナも今回が3歳初戦。
C3級で善戦のコパノイワザール、前走3歳-1組戦を逃げ切ったカケジヤソデノらが3着に食い込む余地があるかどうか。
◎8メイソ
◯10パッパカ
▲6フリビオン
△1バーントシェンナ
△5コパノイワザール
△7カケジヤソデノ
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以前にも書いたことがあるような気がするが、ばんえい記念の予想では、ばんえい記念より200キロ近くも負担重量が軽いチャンピオンカップはあまり参考にはせず、帯広記念が終わった時点で、ばんえい記念の予想はほぼ決めている。そのとき出した結論は、帯広記念で1、2着のオレノココロ、キタノタイショウ、その時点で岩見沢記念と北見記念を制していたフジダイビクトリーと、3頭の勝負ということ。
そして中心はフジダイビクトリーとした。高重量での障害には安定感があり、坂を降りてからしっかり歩ける脚もあり、1着固定とまではいかないまでも、2着を外すことはないだろう。
2番手には、満を持してばんえい記念初挑戦となるオレノココロ。課題は障害。初めての1トンで障害でヒザを折るようなことがあればどこにもない可能性はあるが、障害さえ越えられれば圧勝という場面もあるだろう。障害での弱点はあるものの、トップハンデで帯広記念を制したように高重量での現役最強はこの馬。
一昨年の勝ち馬キタノタイショウはこれがラストラン。今シーズンは重賞勝ちがないものの、帯広記念2着から調子を上げてきた。1トンに苦戦する馬が多ければこの馬に出番も。
昨年3着のコウシュハウンカイ、過去2年連続2着のニュータカラコマは、ともに末の甘さがあり、今回のメンバーでは勝ち負けまでは難しいように思う。
◎1フジダイビクトリー
◯8オレノココロ
▲6キタノタイショウ
△2コウシュハウンカイ
△3ニュータカラコマ
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