
別定重量戦で、重賞実績のある3頭、オールザベスト、キングジャガー、サンエイリシャールが斤量58キロを課された。キングジャガーを除く2頭は3歳戦で一度だけ経験済みだが、重賞のメンバーに入って、3歳のこの時期で58キロは相当に厳しいと思われる。ならば軽量牝馬のダンストンリアンを狙ってみたい。2000メートルのひまわり賞では3着に敗れているものの、1600メートルまでなら問題ない。
サンエイリシャールは、今シーズン初戦のスプリングカップを制し、やまびこ賞ではキングジャガーにアタマ差及ばず2着、岩手ダービーダイヤモンドカップは同じくキングジャガーの3着だった。しかし前走古馬A二組特別戦3着で、その勝ち馬チェリーピッカーは、その後に青藍賞を制した。確実に力をつけてきている。
キングジャガーは、スプリングカップこそサンエイリシャールの2着だったが、その後はやまびこ賞、岩手ダービーダイヤモンドカップと連勝。しかし今回はそれ以来3カ月ぶりということでは▲まで。
オールザベストは、金杯、ウイナーカップとここまで重賞2勝。前走では古馬相手のスプリント特別で3着。1600メートルまでなら距離面での不安もない。押し出される形で△となってしまったが勝利まで狙える。
下級条件ではあるものの目下3連勝中のパラボラ、前走古馬B2の一般戦を制したトーホクコルトらも成長ぶりが感じられ、上位食い込みもありそう。
◎6ダンストンリアン
○8サンエイリシャール
▲5キングジャガー
△4オールザベスト
△2パラボラ
△7トーホクコルト
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エイシンニシパは、3歳時には笠松の岐阜金賞を制しており、ここ2戦も名古屋の名港盃勝利に、地元の摂津盃で2着。ほかにここ1年以内で重賞を勝っているのが、展開がはまったくろゆり賞のヴェリイブライトだけというメンバーなら中心は動かしがたい。
相手筆頭はウインオベロン。名港盃ではエイシンニシパにクビ差の2着で、摂津盃でも2着エイシンニシパからコンマ3秒差の4着。今回は金沢の吉原寛人騎手が鞍上となった。近年、笠松・名古屋の重賞では兵庫勢の活躍が目立つが、ここでも能力上位といえそうだ。
エーシンマックスは、ここ4戦でA級特別を2勝しており、地方移籍後の重賞初挑戦でどこまでやれるか。
くろゆり賞でカツゲキキトキトをハナ差で負かしたヴェリイブライトだが、◎○がワンツーだった名港盃では9着。くろゆり賞には兵庫勢トーコーポセイドン(6着)しか出走していなかったというメンバーを考えると、ここでは苦戦となりそう。
ヒロノカマオレは南関東B級から名古屋に移籍して4戦、A3特別勝ちまで。重賞初挑戦で連下争いに食い込めるかどうか。
◎1エイシンニシパ
○8ウインオベロン
▲10エーシンマックス
△2ヴェリイブライト
△6ヒロノカマオレ
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ヤマノファイトは、中央の芝挑戦では結果を残せなかったものの門別のダートではまだ底を見せていない。ウィナーズチャレンジでは、その後中央の芝で3着2回と好走したハッピーグリンを負かした。栄冠賞ではそのハッピーグリン(2着)に先着されたが、勝ち馬からコンマ3秒差の3着ならほとんど能力的には差はない。中央で2戦した疲れが心配だが、ダートでの走りは将来への期待を感じさせる。
ディーエスソアラーも中央で2戦、勝負にならなかったというほどではないものの掲示板には載れず。門別では5戦してすべて3着以内だが、世代のトップを争う馬たちとの対戦で、やや差をつけられての2着、3着が多い。1番枠に入ったダモンデとの先行争いでどんなペースになるかだが、うまくペースを落とせれば粘り込むシーンは十分に考えられる。
アポストルは、フレッシュチャレンジを大差勝ちのあと、ブリーダーズゴールドジュニアカップで3着。内回りより外回りのほうがよさそうとのことで、1200メートルに戻って成長分もあれば一発あるかもしれない。
ミスターバッハ、ダモンデは、ここまでのレースぶりでは世代トップクラスとはやや差がありそうだが、前走1200メートルの2歳オープンが不良馬場とはいえ好タイムでの1、2着。連下ならという狙いはできる。
◎8ヤマノファイト
◯6ディーエスソアラー
▲4アポストル
△2ミスターバッハ
△1ダモンデ
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オヤコダカの前走エルムステークスGIIIは、さすがにレコード決着とあっては8着だったが、それでも勝ち馬から1秒4差ならそれほど悪い競馬ではない。さて、オヤコダカは今年地元でどこまで勝ち続けられるか。最終的に道営記念の2000メートルがどうか、ということになるだろう。しかし今回はもっとも得意とされる内回り1600メートル。この舞台ではオヤコダカにかなわないと見たか、有力ライバルがほとんど出てこないという8頭立てで、かなりの格下か、短距離を使われているメンバーが相手。何かアクシデントでもないかぎりオヤコダカが負けることはないのではないか。
唯一相手になりそうなのは、前走が中央オープンからの転入初戦だったサクラゴスペル。その初戦が初めてのダートで1200メートル。中央時代は芝の短距離を中心に使われ、1600メートルを一度だけ勝っているとはいえ2011年の3歳時。今回、初めて経験するダート1600メートルがこなせるかどうか。
連下争いとして可能性がありそうなのは、星雲賞でオヤコダカの2着だったトウカイビジョンか、前走1800メートルのA1A2戦で2着だったグレイレジェンドだが、それにしても勝ち馬からは大きく離されており、オヤコダカに食い下がるというところまでは難しいだろう。
◎7オヤコダカ
○2サクラゴスペル
△6トウカイビジョン
△8グレイレジェンド
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トライアルのすずらん賞は、ゴール前3頭の競り合いとなって見ごたえがあった。メイショウオセアンが逃げ、ピタリと2番手でマークしていったコスモジョイジョイがとらえて振り切ったと思ったところ、そのうしろで構えていたイーグルカザンが漁夫の利とばかりに差し切った。いちばん強い競馬をしたのは、前の目標を負かしにいったコスモジョイジョイだ。続く前走のA一特別でも2着だったが、勝ったのがユッコなら仕方ない。強い相手との対戦で一戦ごとに力をつけ、ここは重賞初制覇のチャンスと見る。
すずらん賞を制したイーグルカザンは、中央からの転入初戦が赤松杯圧勝だった。その赤松杯と同じ水沢1600メートルの舞台なら再度の期待。
怖いのは今季初戦を迎えるナリタポセイドン。昨年秋に中央オープンから転入して3連勝。9カ月ぶりの実戦でどこまで仕上がっているか。
メイショウオセアンのすずらん賞は、コスモジョイジョイにぴたりとマークされる厳しい展開で、ゴール前で脚が上ってしまった。中央での勝利は1400メートル以下のみ。すずらん賞は最後のひと踏ん張りがきかなかった感じだが、平坦の水沢コースなら転入2戦目での巻き返しは十分に考えられる。
栗駒賞、岩鷲賞でラブバレットの2着だったガッサンプレイ、コスモジョイジョイの2着に敗れたあと再び2連勝と立て直したチェリーピッカーらは押し出された形での△だが、能力的に差はなさそう。
◎9コスモジョイジョイ
○4イーグルカザン
▲10ナリタポセイドン
△5メイショウオセアン
△8ガッサンプレイ
△3チェリーピッカー
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