川崎のベストマッチョが10歳になっても元気だ。今年初戦となった兵庫ウインターカップは6着だったが、名古屋に遠征した東海桜花賞で、同じ川崎から遠征したルーチェドーロに3/4馬身差の2着。地元に戻った中原オープンではそのルーチェドーロを3着にしりぞけて勝った。前走浦和のプラチナカップでも逃げて残り50メートルまで先頭という見せ場をつくっての3着。3年前になるが中央相手の兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIでハナ差2着と好走した。さすがにその当時の能力は望めないだろうが、実績のあるコースで地方馬同士ならチャンスはある。
重賞初制覇のチャンスが大井のブラックストーム。デビュー時から一貫して短距離のみを使われ、ここまで7勝のうち1200メートルで5勝。そして前走アフター5スター賞はダートグレード実績馬を相手に勝ち馬からコンマ2秒差で4着と好走。今回、園田の小回りコースの1230メートルがどうかだが、距離面での期待は大きい。
高知のダノンジャスティスは1年以上勝ち星から遠ざかっているが、前回勝ったのが昨年9月の園田チャレンジカップ(1400メートル)。そもそもいつ能力を発揮するのかわかりにくいタイプではあるが、園田ではほかにも820メートルの園田FCスプリントで2着1回、3着2回と好走。今年の園田チャレンジカップは、イグナイターが相手ではさすがに差をつけられたが、それでも3着は確保した。地元高知よりむしろ園田でのパフォーマンスが目立つ。
兵庫生え抜きのパールプレミアは、ここまで24戦14勝で、3着以内を外したのがわずか3回という堅実派。重賞でも3歳時に名古屋の若草賞、そして今年は兵庫ウインターカップ、笠松のサマーカップを制している。実績はほとんど1400メートルで、1230メートルにも対応できるが、今回はさすがに相手が手強い。
川崎のヴァヴィロフはデビュー勝ちこそ900メートルだったが、その後の6勝は1500〜1600メートル。今回は距離短縮でどうか。
地元ではもう1頭、イナズマテーラーは今年中央1勝クラスから転入して、当初は1400メートルを使われていたが1230メートルでオープンまで台頭してきた。得意の舞台ではあるが、一気の相手強化でどこまで。
◎9ベストマッチョ
○4ブラックストーム
▲2ダノンジャスティス
△6パールプレミア
△5ヴァヴィロフ
△11イナズマテーラー
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中央未勝利から転入したダットは、ダート1400メートル戦を連勝したあと、芝1700メートルの準重賞・はまぎく賞では、スタートで軽く気合をつけただけで先頭に立つと、直線では後続をあっという間に突き放し、2着に10馬身差をつけて圧勝。中央では芝2000メートルの未勝利戦で2着好走もあり、今回芝2400メートルという舞台はこの馬にとってさらに有利といえそう。
マツリダワールドは、2歳時はデビュー戦を勝ったのみだったが、3歳になってからは11戦して3着以内を外したのは2回だけという成績で、イーハトーブマイル、不来方賞で2着と重賞でも上位争い。新馬戦を勝ったのが芝で、3歳になってから芝の経験はなないが、2000メートルの不来方賞でも善戦しているだけに距離延長にも対応できそう。
2歳時の若駒賞、3歳になってイーハトーブマイルと、ダート1600メートルの重賞で2勝を挙げているのがケープライト。芝は2歳11月のジュニアグランプリ(10着)以来で、前走ダート1800メートルのやまびこ賞できわどい2着に好走しているが、さらなる距離延長の芝の舞台でどうか。
トーセンカタリーナは中央芝の未勝利戦でハナ差という惜しい2着があって、転入初戦、盛岡芝のはまなす賞でもハナ差2着。中央時代は距離延長での成績がよくなかったので今回の2400メートルも不安ではあるが、スローに流れることはおそらく間違いなく、どこまでもたせられるか。
スノーパトロールも中央未勝利からの転入で、スプリングカップ、ダイヤモンドカップでともに3着と好走。デビュー以来の初勝利が芝のはまなす賞だけに、再び芝での好走に期待。
ジェイエルドラフトは中央未勝利からの転入初戦が下級条件で2着だったが、中央で芝1800〜2000メートルを経験してきての適性と、2戦目での変わり身にも期待だ。
◎3ダット
◯12マツリダワールド
▲2ケープライト
△5トーセンカタリーナ
△7スノーパトロール
△11ジェイエルドラフト
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シゲルタイタンは中央オープンのダート1400メートルで2着という実績があり、南関東を経由して転入。南関東の重賞では2戦とも二桁着順だったが、それでも勝ち馬から2秒以内の差。佐賀コースが合うかどうかはやってみないとわからないが、ここでは能力上位と見る。
佐賀での実績上位はロンドンテソーロ。吉野ヶ里記念こそ6着だったものの、その後短距離で2、1、1着。前走900メートルの佐賀オータムダッシュが圧巻の5馬身差で、距離は短ければ短いほどよさそうだが、2走前1400メートルの日向灘特別の勝ちタイムが1分28秒9。ここ2年ほどの地元同士の古馬1400メートルの重賞の勝ちタイムを見ると、おおむね1分28秒台後半から29秒台なだけに、重賞で勝ち負けの能力はある。鮫島克也調教師はテクノゴールドでの九州ダービー栄城賞に続いて重賞2勝目の期待。
今年吉野ヶ里記念でリュウノシンゲンに3/4馬身差まで迫って2着だったのがエスケイファースト。その後、1750メートルの九州チャンピオンシップ5着は度外視として、JpnIIIのサマーチャンピオンは地元最先着で、走破タイム1分28秒1なら、ここでも期待できそう。
2歳時から3歳春のたんぽぽ賞まで快進撃だったタケノサイコウだが、九州ダービー栄城賞4着以降はムラのある成績。しかしながら前走日向灘特別でロンドンテソーロとクビ差の接戦を演じており能力差はなさそう。
1300から1800メートルまで、距離を問わず好走を見せるグローリーは、昨年のロータスクラウン賞4着以来の重賞挑戦でどうか。
シノジマニヨラサイは、名古屋から転入後、8戦6勝、2着3着各1回という快進撃。前走初めてのA1・A2特別は5着だったが、強敵相手に巻き返しなるかどうか。
◎5シゲルタイタン
◯4ロンドンテソーロ
▲10エスケイファースト
△7タケノサイコウ
△2グローリー
△6シノジマニヨラサイ
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別定10kg増が、単独最多5勝のミチシオと、青雲賞を制したホクセイポルシェ、それに牝馬のスマイルカナ。近2年は10kg増580kgの2頭がワンツーで、3年前は牝馬のアバシリサクラが勝ったが、4年前、5年前も10kg増580kgの馬が勝った。まだこの時期は10kg増という以上に能力差が大きいということだろう。
トップハンデ牡馬のどちらかという選択で、前走は4着に負けたが、障害はしっかりひと腰だったホクセイポルシェを本命とした。
一方、青雲賞ではホクセイポルシェと一騎打ちで2着だったミチシオだが、前走できっちり巻き返した。ただ今回は1番枠での割引もあって2番手評価。
青雲賞では1番人気に支持されるも6着に沈んだユーフォリアだが、前走接戦でミチシオの2着と巻き返した。別定増量なしなら逆転まであるかもしれない。
青雲賞には出ていないものの、3戦連続3着以内と上昇のグランドスターダム。若馬の重賞では勢いも重要だ。
ライジンサンは早い時期に勝ち星を重ね、その後は苦戦もあったが、前走A-1でホクセイポルシェに先着しての3着なら巻き返す可能性。
紅一点スマイルカナは4勝を挙げ、白菊賞、いちい賞ともに2着。牝馬限定戦で賞金を稼いだことで別定10kg増となっての牡馬との対戦ではいかにも厳しい。
◎2ホクセイポルシェ
◯1ミチシオ
▲10ユーフォリア
△6グランドスターダム
△7ライジンサン
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金沢では無敵のショウガタップリが不在となったサラブレッド大賞典で1、2着を争ったのがダイヤモンドラインとノブノビスケッツ。3コーナー手前から2頭の一騎打ちとなって、終始優位に進めたダイヤモンドラインが4コーナーから突き放して4馬身差をつける完勝。デビューから2度しか3着以内を外していない堅実な成績ながら重賞は惜しいところでなかなか手が届かずにいたが、ついに重賞初制覇となった。1400メートルでも加賀友禅賞でショウガタップリに2馬身半差の2着があり、その後3連勝。古馬A2特別まで勝ったということでもここでは実力上位といえる。
ノブノビスケッツは北日本新聞杯を制したものの、その後石川ダービー、サラブレッド大賞典ではダイヤモンドラインの後塵を拝した。2歳の門別時代は短距離で結果を残していただけに、距離短縮の1400メートルで逆転となるかどうか。
バンディートは中央未勝利から転入して、初戦こそ2着だったが、2戦目の1500メートル戦を逃げ切った。C2クラスだけに今回は一気の相手強化となるが、そのときの勝ちタイム1分36秒1はなかなかの好タイム。いきなりでも上位食い込みまでありそう。
ピンクビジョンは、今回と同じ1400メートルの加賀友禅賞で、2着ダイヤモンドラインにクビ差まで迫っており、この距離で再び迫る場面があるか。
ボストンコモンは、北日本新聞杯がノブノビスケッツの2着、サラブレッド大賞典がダイヤモンドライン、ノブノビスケッツに続く3着と、上位争いはしているものの、着差ではやや離されているだけに、ここでも連下争いまで。
中央未勝利からの転入初戦を7馬身差で圧勝したハクサンバードにも上位食い込みの可能性はありそう。
◎1ダイヤモンドライン
◯3ノブノビスケッツ
▲9バンディート
△5ピンクビジョン
△2ボストンコモン
△8ハクサンバード
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