昨年度まで7月中旬に行われていた北斗盃が今年は6月に移行し、帯広単独開催となった2007年以降、古馬重賞となって6月に行われてきた旭川記念と実施時期が入れ替わった。基礎重量770kgは昨年度までこの時期に行われていた旭川記念と同じで、ようはレース名称だけが入れ替わったようだ。
レース名でいえば、センゴクエースに連覇がかかるが、昨年度までこの時期に行われていた旭川記念3連覇中のオレノココロにとっては、まだ勝っていない北斗賞初制覇がかかる、ということになる。
この時期のコウシュハウンカイはまず崩れることがない。2016年から昨年まで、4年間に渡って4〜6月は3着以内を外したことがない。今回はばんえい十勝オッズパーク杯を勝ったことで1頭だけ別定10kg増量となるが、この時期の10kg程度の増量はこれまでの成績を見てもあまり関係ない。逆にばんえい記念は何度挑戦しても勝ちきれないように、800kg前後の重量が向いているのだろう。本命にするが頭固定ではなく、伏兵の台頭も考えて馬券的にはあくまで連軸としたい。
不振に陥っていたメジロゴーリキが、前走で8カ月ぶりに勝ち星をマークした。昨シーズン、ばんえい十勝オッズパーク杯から11月の北見記念まで、古馬重賞では3、4、3、2、2、3着と常に好走。いよいよ世代交代かと思わせたところ、シーズン終盤でしりすぼみになってしまった。前走の勝利をきっかけに今シーズンの活躍を期待したいところ。対抗評価だが、ここは積極的に頭でも狙ってみたい。
ばんえい記念制覇後の昨シーズン当初は"重病み"に苦労したセンゴクエースだが、今シーズンここまで勝ち星がないとはいえ、ばんえい十勝オッズパーク杯3着、前走もきわどい2着とそれなりの走りは見せている。充実の8歳だけに、今シーズンこそ10歳2強に代わって覇権を獲りたいところ。
オレノココロは押し出される形で△。暑くなる前のこの時期は毎年好調だが、この重量では他の馬も脚を使えるだけに、障害次第の面は否めない。
昨シーズン、ドリームエイジカップ、チャンピオンカップと、古馬相手の重賞で2勝を挙げた新進の5歳馬アアモンドグンシンは、あらためて古馬一線級と同重量の勝負でどこまでやれるか。
ばんえい記念3着好走の反動があったホクショウマサルだが、前走4着でようやく状態が上向いてきた。
◎10コウシュハウンカイ
○5メジロゴーリキ
▲2センゴクエース
△8オレノココロ
△1アアモンドグンシン
△4ホクショウマサル
北斗賞の出走表はこちら
中央オープンから大井を経由して転入したドラゴンゲートは佐賀で負けなしの10連勝。佐賀初戦は昨年第1回としてこのレースが行われたあとだったため、今回が佐賀がばいダッシュは初参戦となるが、その間900メートル戦は、佐賀葉隠ダッシュが、逃げたエリザベスセーラを4コーナーで楽にとらえると、直線でもほとんど追われることなく楽勝。佐賀スプリングダッシュは2着のハッピーハッピーと半馬身差だが、常にその脚色を測りながら、ゴール前で軽く気合をつけただけだった。これといった新興勢力もなく、競馬だから何があるかわからないが、よほどのアクシデントでもなければ負けないと思われるレベル。
昨年、B級の900メートル戦を勝ったあと、このレースで2着だったのがエリザベスセーラ。その後も佐賀葉隠ダッシュではドラゴンゲートの2着。ドラゴンゲート不在の久住山賞では1番人気に支持され2着だったものの、勝ったフォークローバーにアタマ差だった。3歳時は重賞路線の関係で中距離を使われることも多かったが、ここまで佐賀900メートル戦は6戦して2勝、2着3回。一度の惨敗はデビュー戦でのもの。ドラゴンゲートの壁は高いが、超短距離で発揮する能力は高い。
オイカケマショウは、佐賀葉隠ダッシュが3着で、久住山賞が4着。◎○とは能力差がありそうだが、近走でもA級特別で常に上位で安定した成績を残しているだけに3番手評価。
昨年の佐賀がばいダッシュで3着だったのがハクユウスターダム。JpnIIIのサマーチャンピオンでも地方馬最先着の5着と健闘したが、その後は地元馬同士で4着が最高という成績。状態が気になるところ。
ジュンヌダルクは3走前にA2・B級戦を勝ったあと、A級特別が5着、9着だったが、1400メートルの九千部山特別を勝ったのがドラゴンゲートで、錦江湾特別がウノピアットブリオということでは相手が悪かった。連下争いまでなら。
◎9ドラゴンゲート
○8エリザベスセーラ
▲1オイカケマショウ
△7ハクユウスターダム
△5ジュンヌダルク
佐賀がばいダッシュの出走表はこちら
シアンモア記念はランガディアとエンパイアペガサスが直線一杯を使っての叩き合いとなり、ランガディアがハナ差で制した。
中央では芝しか経験がなく、水沢の重いダートがどうかと思われたランガディアだが、重賞連勝と底を見せていない。一方でエンパイアペガサスはここまで重賞15勝。今回もこの2頭の一騎打ちと見るが、エンパイアペガサスはオグリキャップ記念や北上川大賞典を制しているように距離延長はむしろ歓迎。2017、18年にはこのレースを連覇しており、3勝目に期待する。
3着争いは、ヤマショウブラックかパンプキンズか。
3歳ながら桐花賞を制したヤマショウブラックは、赤松杯、シアンモア記念がともに勝ったランガディアから1秒4の差をつけられての3着。桐花賞ではエンパイアペガサスを負かしていたが、そのときは3歳ゆえ2キロのアドバンテージがあり、再び逆転まではどうだろう。
パンプキンズは、冬休み明け後4戦目となった前走あすなろ賞が、昨年のダイヤモンドカップ以来10カ月ぶりの勝利で復活をアピール。東北優駿を制しているとはいえこの距離にはやや不安があり、古馬の一線級相手でどこまでやれるか。
◎2エンパイアペガサス
○4ランガディア
▲3ヤマショウブラック
△1パンプキンズ
一條記念みちのく大賞典の出走表はこちら
ビックバレリーナは重賞ではあと一歩というところで勝ちきれなかったが、強敵ニュータウンガール不在となった東海クイーンカップでは、外枠からでもやや強引にハナをとると、4コーナーまで食い下がった2頭を直線で振り切って快勝。重賞初制覇を果たした。東海ダービーは逃げたエイシンハルニレの2番手はいかにも厳しいペースで、向正面で一杯になってしまった。今回、東海ダービーで1、2着だった牝馬2頭が不在というメンバーならチャンスは十分だ。
ボルドープリュネは2歳時にはライデンリーダー記念3着の実績があり、3歳になってからは若草賞での惨敗はあるものの、それ以外は3歳1組特別ですべて3着以内。若草賞は他地区からの遠征馬が上位独占ということでは相手が強く、今回の遠征馬は兵庫から1頭だけで牝馬同士ならあらためての期待だ。
ドリームレイはデビューから10戦目となった大晦日にようやく初勝利を挙げ、その後は3歳特別で善戦までだったが、前走でようやく2勝目を挙げた。2走前のヒロインカップではボルドープリュネに1馬身半差2着。そして前走は3番手から直線抜け出しての完勝。ここに来て力をつけた印象だ。
そのドリームレイが勝った飛騨川特別で1馬身半差2着に食い下がったタッチウェーブ、兵庫から遠征のサラベティ、3月から4月に3歳特別戦を連勝したクロワらに上位食い込みが期待できそう。
◎6ビックバレリーナ
○9ボルドープリュネ
▲1ドリームレイ
△8タッチウェーブ
△4サラベティ
△3クロワ
クイーンカップの出走表はこちら
5月31日に佐賀で始まったダービーシリーズもいよいよ最終戦。北斗盃で6着と惨敗したアベニンドリームが巻き返すと見る。その北斗盃はシンボとの先行争いがオーバーペースとなって直線失速。しかし続く前走古馬との1800メートル戦では軽く気合をつけられただけで楽勝。タイムは遅かったものの、乾いた良馬場でシーズン当初よりタフな馬場になっており、タイム自体はあまり気にしなくてもいいだろう。距離延長もおそらく問題なく、慣れた外回りコースなら能力を発揮できると見る。
北斗盃を制したレッドカードは3歳になって成長を見せた。年末から年明けにかけては北海道所属のまま川崎に遠征し、入着までだったものの、のちに羽田盃を制したゴールドホイヤーなど強敵相手に揉まれたことが経験となった。1700メートルのブロッサムカップでも2着と好走していただけに、この距離でも対応できる。
アッカレッツァーレは、北斗盃では1頭だけポツンと離れた最後方を追走し、前崩れの展開となって直線追い込み2着と好走。距離延長はプラスと思われ、展開次第では再度上位食い込みの可能性も。
シンボは、北斗盃でアベニンドリームにハナを譲らず、結果的に直線で失速することになったが、それでも3着に踏ん張った。その粘りはこの距離で生きるだろう。
カツゲキダイオウは2歳8月にフレッシュチャレンジを勝ったのみだが、その後もすべて4着以内と崩れることがない。前走エゾタンポポ特別ではアッカレッツァーレに先着した。
北斗盃4着のライトロングも展開次第で上位を狙えそう。
◎8アベニンドリーム
○6レッドカード
▲10アッカレッツァーレ
△2シンボ
△12カツゲキダイオウ
△9ライトロング
北海優駿の出走表はこちら