このメンバーなら重賞3勝を挙げているポルタディソーニの実績が断然だ。3歳時には秋の鞍、4歳時になって梅見月杯、そして5歳の昨年は名港盃と、牝馬ながら重賞勝ちがすべて牡馬相手というのもすばらしい。特に昨年6月以降、大敗したのは秋桜賞だけでそれ以外は連対を続けている。1400〜1900mあたりの距離に対応できるというのも長くコンスタントに活躍できていることの要因。昨年終盤のゴールド争覇、東海菊花賞はともに2着だったが、勝ったのがそれぞれ高知のケイマ、佐賀のグレイトパールという全国レベルの実力馬だっただけに、今回は地元同士ということで相手は楽になった。
相手筆頭はアドマイヤムテキ。中央1勝クラスから転入して3連勝のあと笠松グランプリが2着。そのときの勝ち馬はケイマで3馬身差。対して前述ポルタディソーニはゴールド争覇でケイマに5馬身差2着。そのレース内容からポルタディソーニを負かす可能性があるとすればこの馬。
重賞で常に人気以上に堅実に走るのがサンデンバロン。特にこの名古屋記念は一昨年勝っていて、昨年がカツゲキキトキトの2着。その昨年はポルタディソーニ(4着)に先着していた。相性のいいこのレースで大駆けがあるかもしれない。
昨年の東海桜花賞、サマーカップで2着があるスムーズジャズ、前走寒椿特別でポルタディソーニにコンマ5秒差の5着だったジューンシェイカーらも上位食い込みの可能性がありそう。
◎9ポルタディソーニ
○7アドマイヤムテキ
▲1サンデンバロン
△5スムーズジャズ
△8ジューンシェイカー
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オープンの中でも格付上位の3頭が奇しくも外枠に固まった。
4歳シーズン一冠目の柏林賞を制したミスタカシマは、その後も牡馬相手で厳しい負担重量を課せられながらも崩れたのははまなす賞だけ。同世代同士の定量戦なら障害早め先頭で押し切れると見る。
ばんえいダービーを勝って以降なかなか結果がでなかったアアモンドグンシンだが、夏以降軌道に乗ってドリームエイジカップを制覇。前走は4頭立てだがオープン1組を圧勝。たしかにキタノユウジロウより5キロ軽かったが、それ以上に強い内容だった。
今シーズン、はまなす賞と銀河賞を制したのがキタノユウジロウ。その後は賞金を稼いだことで重量に苦しんだが、同世代同士の定量戦なら相対的に楽になることで巻き返しも可能。
前走A1特別を勝ってオープン入りしたジェイコマンダーは、その勢いなら3強の一角崩しも十分に考えられる。
A1特別連勝によってオープンに入って苦戦しているコウシュハレガシーだが、柏林賞2着、銀河賞3着と、ここまでの二冠では好走しているだけに侮れない存在。
同世代同士ならかつての実績でも通用することがあり、2歳シーズン三冠で2着、1着、3着だったオレワチャンピオンは穴として狙ってみたい。
◎9ミスタカシマ
○10アアモンドグンシン
▲8キタノユウジロウ
△1ジェイコマンダー
△4コウシュハレガシー
△6オレワチャンピオン
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重賞実績馬が何頭かいるものの近走はやや不振という馬が多く、しかもハンデ戦ということでは難解なメンバー。
マコトタリスマンは重賞では4着が最高という成績だが、摂津盃ではゴール前4頭横一線で惜しくも4着。前走園田金盃はハイペースを好位で追いかけて失速してしまった。この馬自身はその園田金盃と同じ56キロだが、今回は実績馬が57キロや58キロを背負っての斤量差でチャンスを見いだせる。
オオオヤブンは、6連勝のあと重賞初挑戦となった園田金盃が、4コーナー9番手の大外というほとんど絶望的な位置から勝ち馬とコンマ2秒差のところまで追い込んだ。ハンデ55キロならあらためての期待だ。
エイシンニシパの園田金盃は、マイタイザンのハイペースを2番手追走し、それでも最後はよく2着に粘った。昨年は57キロでこのレースを勝っているが、今年はトップハンデ58キロでどうだろう。
昨年6月の六甲盃で2着に入ったタガノヴェリテは、その後はやや不振。ヤングジョッキーズシリーズ・ファイナルで2位となった松木大地騎手がどんなレースを見せるか。
昨年秋の復帰以降結果が出ていないマイタイザンだが、今回も大外枠に加えて57キロでは、よほど楽に逃げさせてもらえないと厳しい。
◎11マコトタリスマン
○4オオオヤブン
▲6エイシンニシパ
△8タガノヴェリテ
△12マイタイザン
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12頭中半数の6頭が寒菊賞組で、それ以外はやや格下というメンバー構成。その寒菊賞で今回のメンバー中最先着の2着だったのがシンボ。勝ち星こそ、デビューした門別での未勝利戦の1勝のみだが、ウィナーズチャレンジ4着、知床賞2着など、その戦績からここでは中心的存在。
寒菊賞3着だったのがナーリー。1番枠のスタートからずっとラチ沿いに閉じ込められ、鞍上は行きたがるのを抑えるのに必死だった。それゆえ3コーナー手前でペースが上がったときに対応できず、それでも直線ではラチ沿いから盛り返したレース内容は評価できる。
バイクミレーは転入初戦だった寒菊賞こそ7着だったが、門別で2勝、北海道所属として出走した知床賞で、2着シンボに2馬身差の3着ならそれほど差はない。移籍2戦目での上昇に期待だ。
別路線組では、デビューした門別では勝ち星を挙げられなかったものの、転入2戦目で初勝利を挙げたリュウワンティアオは変わり身がありそう。
12月22日の2歳A級戦から、2着だったアルマドール、3着だったウォールフラワーらは、それぞれ寒菊賞での惨敗から力をつけてきた印象だ。
◎5シンボ
○10ナーリー
▲9バイクミレー
△6リュウワンティアオ
△7アルマドール
△8ウォールフラワー
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シンザンボーイは昨年の北見記念が8歳にしての重賞初制覇。昨シーズン(2018年)のばんえいグランプリで3着に入り、その後は徐々に古馬一線級相手でも互角のレースができるようになった。今シーズンも、ばんえいグランプリ、岩見沢記念で続けて3着に入り、また特別戦でも崩れることがほとんどなく充実ぶりを見せていた。あらためて過去の成績を見ると、もう何年も前から、シーズン当初の春頃はあまり成績がよくなく、基礎重量が重くなる後半に調子を上げてきていた。高重量戦でこそ力を発揮するタイプだけに重賞連勝に期待。
明けて10歳になったオレノココロには帯広記念4勝目がかかる。今年は夏バテの影響が長びき、12月のドリームエイジカップ3着でようやく復調気配が見えてきた。ばんえい記念3勝目に向け好走を期待したいところ。
昨年のばんえい記念を制したセンゴクエースの今シーズンは、北斗賞とビッグウエイトカップを制したが、そのあとはまったくの不振に陥った。それでもドリームエイジカップ2着で復調。高重量の争いとなるここからばんえい記念でさらに調子を上げてきそう。
今季重賞2着2回のミノルシャープは次代の主役候補。ここにきてやや調子を落としたコウシュハウンカイはトップハンデでどうだろう。
◎4シンザンボーイ
○1オレノココロ
▲5センゴクエース
△2ミノルシャープ
△3コウシュハウンカイ
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