昨年末、10歳のサクラレグナムが出走した兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIにはちょっと驚かされた。抜群の手応えで位置取りを上げ、4コーナー3番手で直線を向くと、直線半ばあたりでは差し切ってしまうのではないかという脚色だった。結果3着だったものの、勝ったデュープロセスから3/4馬身+クビ差だけに惜しかった。一昨年春に大井から転入後、地元同士で先着を許したのは昨年の建依別賞でのケイマだけ。11歳でも衰えのないところを見せてくれそうだ。
強敵となりそうなのは、中央3勝クラスから転入したツクバクロオー。2走前の横浜特別は、ゴール前でウォーターマーズにとらえられたとはいえ、向正面で後続を引き離しての逃げは見どころがあった。高知県知事賞は前2頭から離されての3着だったが、さすがに距離が長かった。1400メートルならハイペースで逃げても粘り込む場面はあるかもしれない。
高知県知事賞の直線で叩き合いとなったのがウォーターマーズとスペルマロン。直線半ば、ウォーターマーズが一旦は前に出たが、スペルマロンに差し返された。ただ、4コーナーで馬体が接触する場面があったようだ。ウォーターマーズはこれまでの成績を見ても先着されているのはケイマやサクラレグナムということなら、ここでも上位争いは必至。ただ距離はもう少しあったほうがいいような気はする。
格上挑戦で見事に高知県知事賞を制したスペルマロンは、この距離であらためて真価が問われるところ。
高知県知事賞は出走取消となったマイネルトゥランだが、中央準オープンから転入してまだ底を見せていないだけに侮れない存在。
◎7サクラレグナム
○5ツクバクロオー
▲2ウォーターマーズ
△8スペルマロン
△6マイネルトゥラン
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昨年度(2018年12月7日)名古屋で復活したこのレース。ポルタディソーニは2番手から4コーナーで先頭をとらえる強気の競馬で勝ちに行ったが、直後で構えていたカツゲキキトキトに目標にされ、さらに後ろにいたサンデンバロンにも交わされて3着。それでも当時7番人気ながら見せ場たっぷりの走りを見せた。そして前走名古屋記念では、1番人気のアドマイヤムテキに直後でマークされ、それに突かれるように単騎逃げのゴールドリングをいち早く捕まえに行く不利な役回り。着順こそ4着だったが、差はそれほどなかった。名古屋1600メートルは、5戦3勝、2着3着各1回という得意の舞台。ここで巻き返すと見る。
デビューから無敗のまま昨年東海ダービーを制したエムエスクイーンだったが、その後古馬に3度挑戦したが勝利には至らず。勝ち馬は3度ともポルタディソーニだった。7月の名港盃は8着惨敗だったが、秋の特別2戦は3/4馬身、1馬身半という差でいずれも2着。逆転できない差ではない。
兵庫から遠征の2頭も強力だ。牝馬のスターリングブルスは、クラスを上げてきてのここ4戦で連続連対。園田にマイルの距離設定はないが、1400メートル、1700メートルを勝っているだけに距離に不安はない。もう1頭、エイシンデジタルは中央2勝クラスから兵庫に移籍後5戦4勝。ともにまだ底を見せていない。
サンデンバロンは昨年3月以来勝ち星から遠ざかっていて、重賞ではあまり人気になることもないが、それでもほとんど人気以上の着順にもってくる。連下としては常に押さえておきたい存在。
サムライドライブは、飛山濃水杯2着を含め、4歳の昨年は名古屋・笠松の1600メートル戦で5戦オール連対。デビューから3歳春までは無敗の快進撃を続けたが、古馬重賞タイトルにもあと一歩のところまできている。
◎11ポルタディソーニ
○4エムエスクイーン
▲12スターリングブルス
△7サンデンバロン
△5エイシンデジタル
△3サムライドライブ
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近年、東海地区の1400メートルの重賞では兵庫勢の活躍が目立っていて、このレースでも2017、18年は兵庫所属馬が制した。さらに、夏のサマーカップでは2015年から昨年まで5年連続で兵庫所属馬が制しており、その昨年の勝ち馬がエイシンエンジョイ。前走笠松グランプリでは、圧倒的に強かったケイマに競りかけていって早めに失速してしまったが、今回は重賞勝ち馬がほかにチェゴ、スターレーンの2頭だけ、それも2年以上前の実績で、相手がかなり楽になった。すでに重賞を勝っている舞台で力の違いを見せてくれそうだ。
メモリートニックは重賞タイトルこそないものの、準重賞の東海クラウンや特別戦ではときに強いレースを見せる。今回は逃げそうな同型が何頭かいて展開次第のところはあるが、マイペースでの先行がかなえば見せ場をつくれそう。
兵庫のスターレーンには金沢の中島龍也騎手が騎乗する。2年ほど勝ち星から遠ざかっているが、一昨年はグランダム・ジャパン古馬シーズンで好走を続け、昨年門別では苦戦したが園田では特別戦で上位争いをしていた。前述のとおり重賞実績馬が少ないメンバーなら上位を狙えそう。
名古屋記念11着から連闘で臨むモズオラクルにとっても、その前走よりメンバーが軽くなってチャンスはありそう。
船橋から再転入のチェゴも能力的には見劣りはしないが、3カ月半ぶりの実戦でどうか。
◎3エイシンエンジョイ
○2メモリートニック
▲8スターレーン
△1モズオラクル
△6チェゴ
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レッドシャリオンは門別からの転入初戦だった前走が、直線だけで後続に4馬身差をつける圧勝。門別では重賞入着クラスの馬を相手に2歳オープンで2着2回と好勝負しており、このメンバーなら能力最上位は間違いない。初めての1400メートルも、前走の直線での伸びなら問題ないだろう。昨年、兵庫での年間最多勝記録を更新した吉村智洋騎手は、大晦日の園田ジュニアカップをイチライジンで制し、年明けの新春賞もエイシンニシパで勝って重賞連勝中。今年も引き続いての活躍を予感させる。
ハリオアマツバメはここまで4戦3勝。1700メートル戦では7着惨敗だったが、1400メートルに限れば3戦全勝。デビュー戦では不良馬場だったとはいえ1分30秒を切る好タイムをマークしており、ここでも期待できそう。
ステラモナークは、大晦日の園田ジュニアカップを制したイチライジンと3度対戦し、ともに惨敗だった兵庫ジュニアグランプリJpnIIを別とすれば1勝1敗。前走JRA認定のアッパートライが直線で後続を突き放しての逃げ切り楽勝。ここにきて力をつけた。
ここ2戦の走りからまだ底を見せていないと思われるキクノナナ、2走前にレッドシャリオンの3着だったファルサ、徐々にレースぶりがよくなって11月以降に2勝を挙げたカトゥールらも上位争いを期待できそう。
◎1レッドシャリオン
○3ハリオアマツバメ
▲4ステラモナーク
△12キクノナナ
△7ファルサ
△5カトゥール
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センティグレードは一昨年末に南関東から転入し、ここまで岩手で挙げた4勝が水沢1600〜1900メートル。7月以降、しばらく勝ち星から遠ざかったことで絆カップでは11番人気と軽視されたが、それでも4着に好走。その後、水沢に開催が変わってA一組特別で1、3着と調子を取り戻した。明け4歳馬や芝を別とすれば、今シーズンの重賞実績馬がほとんどいないというメンバーならチャンスは十分。
マーブルフラッシュは、絆カップでセンティグレードに次ぐ5着。続く前走、トライアルの白嶺賞は5着だったが、先着された馬たちは今回不在。A級特別で好走という実力なら、今回のメンバーなら勝ち負けまでありそう。
パンプキンズは絆カップが案外の8着だったが、水沢コースは2歳秋から3歳夏にかけて7戦連続連対した得意の舞台。不来方賞やイーハトーブマイルで争ったヤマショウブラックが桐花賞でエンパイアペガサスを負かしたという実力だけに、得意のマイル戦なら古馬重賞タイトルも狙えそう。
しばらく芝中心に使われていたマリーグレイスだが、昨年終盤にダートで3連勝。2番枠からすんなり先頭でマイペースに持ち込めば粘り込む場面も。
明けて10歳のハイパーチャージ、大井から転入初戦のブルージェットらも、一線級が不在となったこのメンバーなら上位食い込みはありそう。
◎3センティグレード
○5マーブルフラッシュ
▲7パンプキンズ
△2マリーグレイス
△1ハイパーチャージ
△8ブルージェット
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