昨年から1200メートルの地方全国交流になったこのレース。昨年は他地区からの遠征馬が3着までを独占したが、今年も地元勢は苦戦を強いられそう。
水沢の留守杯日高賞を制した川崎のグローリアスライブは左回りも問題なく、むしろ距離短縮で能力を発揮すると思われる。関東オークスJpnII(8着)から中1週で臨んだ優駿スプリントは、スタートでダッシュがつかず4コーナーでも最後方という位置取りだったが、メンバー中唯一37秒台の上りで直線ラチ沿いを伸び7着まで押し上げた。優駿スプリントは前半600メートルが34秒4と、この時期の3歳馬にしてはかなり厳しい流れで、おそらく今回はそれほどハイペースにはならないと思われる。留守杯日高賞では逃げ切りだっただけに、今回も好位から直線で抜け出すシーンが想像できる。
グローリアスライブを負かす可能性があるとすればカンゲキ。優駿スプリントは後方ママの15着だったが、3走前、船橋1000メートルの若潮スプリントでは58キロを背負いながら、スタート後の直線でじわじわと先頭に立つと、そのまま後続を寄せ付けずに押し切った。短ければ短いほどよさそうなタイプで、2歳時に挙げた3勝はすべて1200メートル戦。グローリアスライブが近走と変わらず54キロなのに対し、カンゲキは57〜58キロを背負っていたところでの今回56キロということでは有利。
3番手にも南関東からの遠征で、牝馬のケンガイア。若潮スプリントがカンゲキの3着で、優駿スプリントは見せ場をつくれずの13着。とはいえ、やはり短い距離を狙っての遠征のようだ。
グローリアスライブに村上忍騎手、ケンガイアに山本聡哉騎手と、地元のトップツーが手綱をとるということでも期待の高さがうかがえる。
昨年2歳時に栄冠賞を制している北海道のイッキトウセンだが、3歳になってのレースぶりからは南関東勢と比較すると分が悪い。
地元勢ではウイナーカップ2着のサンエイムサシがどこまで迫れるか。
◎6グローリアスライブ
○2カンゲキ
▲5ケンガイア
△4イッキトウセン
△8サンエイムサシ
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クレイジーアクセルにようやく出番が巡ってきた。牡馬相手に東京湾カップを勝って以来勝ち星から遠ざかっているが、逃げ馬ゆえに他の有力馬に目標にされたり不運なレースもあった。関東オークス3着、戸塚記念3着、ロジータ記念2着と、いずれも2100メートル戦で好走しているようにスタミナは十分。門別と同じ右回りの大井での勝ち星もあり、広いコースで存分に能力を発揮すると見る。
アルティマウェポンは、なぜか門別ではいまいち能力が発揮できなかったが、南関東に遠征したダートグレードではレディスプレリュードJpnII・3着やTCK女王盃JpnIII・4着など好走。今シーズン初戦で門別初勝利を挙げて臨む一戦だけに、地方同士なら勝ち負けも期待できそう。
クオリティスタートは川崎から戻った今シーズン、調子を上げてヒダカソウカップで勝利。昨年のこのレースは8着だったが、門別1800メートルには実績があるだけに、ここでもチャンスはある。
昨年のこのレースで2着だったアップトゥユーだが、昨年秋から冬休みを挟んでの今シーズンは1200メートルで好走を続けてきた。1600メートルのヒダカソウカップがクオリティスタートの3着。久々の1800メートル戦で力を発揮できるかどうか。
3年前の4歳時にこのレースを制しているのがタイムビヨンド。昨年秋以降結果が出ていないが、ダートグレードでも好走した実力だけに復活を期待したいところ。
3歳から挑戦のミスシェーンハイトは斤量差を生かして上位に食い込めるかどうか。
◎9クレイジーアクセル
○4アルティマウェポン
▲11クオリティスタート
△1アップトゥユー
△7タイムビヨンド
△3ミスシェーンハイト
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15日の名港盃では強力兵庫勢を相手に伏兵ポルタディソーニが逃げ切ったが、東海地区の重賞には常に兵庫から有力馬が遠征してきて、ここでもやはり中心は兵庫勢。
エイシンエンジョイは門別や大井では1200メートル以下を使われてきて、前走園田FCスプリントでも2着に好走。1400メートルは園田のB1特別で2度経験したのみだがともに勝利。不良馬場とはいえ1分26秒8という重賞級の勝ちタイムがあり、輸送や笠松コースをこなせれば楽勝もある。
相手にも兵庫のキクノステラ。笠松は今回が初めてだが、東海桜花賞を勝って、かきつばた記念JpnIIIでも地方最先着の5着なら、実績面ではこの馬が最上位。
名古屋のスムーズジャズは、東海桜花賞がキクノステラに1馬身差の2着で、かきつばた記念JpnIIIが8着。逆転まであるかどうか。
ラミアカーサは、笠松に移籍しての2戦こそいまひとつだが、牝馬同士とはいえ昨年の秋桜賞では3着と好走。上位進出を狙う。
昨年3歳時に重賞戦線で活躍したドリームスイーブルは、前走A2特別を勝っての上昇に期待。
◎5エイシンエンジョイ
○8キクノステラ
▲10スムーズジャズ
△4ラミアカーサ
△9ドリームスイーブル
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残念ながら帝王賞で結果を残すことができなかったスーパーステションが地元戦を使ってきた。あらためて書くまでもないが、昨年は門別のマイル以上の古馬重賞を完全制覇し、今年も引き続き地元門別では敗け知らず。コスモバルク記念が9馬身差、赤レンガ記念が2着に2秒2の大差と、ますます凄みを増している。
相手筆頭は、コスモバルク記念2着に続いて、前走ノヴェリスト・プレミアムで1年8カ月ぶりの勝利を挙げ復活をアピールしたオヤコダカ。その2戦は外回り1800メートルだったが、今度は得意の内回り1600メートル戦だけに、スーパーステションにどこまで迫れるか。ただ真っ向勝負を挑んで失速というパターンも考えられ、馬券的には人気になるであろうこの2頭の組み合わせをどうするかは難しい。
そのほか相手候補に、赤レンガ記念3着だったモズオトコマエ、コスモバルク記念3着のドラゴンエアル、昨年のコスモバルク記念(5着)以来の重賞挑戦となるストーンリバーなど。
◎5スーパーステション
○4オヤコダカ
▲6モズオトコマエ
△3ドラゴンエアル
△2ストーンリバー
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ダートグレード3勝のグリムが実績断然で、それ以外のJRA勢とは別定重量2キロ差。それでグリムを負かす可能性がある馬がいるかどうかと考えたときに、テルペリオンでどうだろう。地方では名古屋大賞典JpnIIIでグリムの5着に負けているが、中央の軽いダートで能力を発揮するタイプと思われる。その点、盛岡のダートは地方では時計の出やすい馬場。前走東京ダート2100のオープン特別を57キロで快勝しており、今回54キロなら逆転があってもいいのではないか。フリオーソ産駒としてはダートグレード初制覇の期待がかかる。
とはいえ実績を考えればグリムがあっさり勝つ可能性がかなり高い。昨年のユニコーンステークスGIIIでの9着は馬群の中で行き場をなくしてのもので、それ以降、ここ1年ほとんど崩れたことがない。前走アンタレスステークスGIIIが57キロで僅差2着。他のJRA勢より2キロ重いとはいえ、56キロなら問題にしないはず。
ロードゴラッソは芝で未勝利戦を勝ったもののダートに転向して500万下から準オープンまで3連勝。重賞初挑戦だったマーチステークスGIIIは6着だったが、それでも勝ち馬とはコンマ3秒差。リステッドの大沼ステークスで2着に好走しており、ダートでまだまだ上積みが期待できそう。
走るときと走らないときの差が大きいコパノチャーリーだが、ここ2年の好走は7月の名鉄杯と8月の阿蘇ステークス。いよいよその得意な季節で、あっと言わせる場面があるかもしれない。逃げるのはこの馬かグリムかという展開でもカギを握りそう。
ノーブルサターンはオープンで頭打ちかに見えたが、前走アハルテケステークスで3着に善戦。一応△はつけたが、盛岡2000メートルはあまり合わないような気もする。
◎9テルペリオン
○1グリム
▲14ロードゴラッソ
△11コパノチャーリー
△3ノーブルサターン
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