JRA勢はリエノテソーロの2歳時の成績を別とすれば、地方のJpnIII・1勝か中央のオープン勝ちというメンバー。したがってトップハンデのウインムートが57.5キロで、牝馬3頭は54kgと、セックスアローワンスを考えればとんどハンデ差もない。
その中でも出走全馬の中でもっとも若い4歳のゴールドクイーンに期待してみる。昨年3歳時には芝の葵Sを逃げ切っているが、前走ではダート1400メートルのオープン勝ち。初参戦となる地方のコースがどうかだが、ダートでのスピードには見どころがある。
兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIでは園田の短い直線で見事差し切ったのがウインムート。地方のダートでこそ能力を発揮するタイプかもしれない。
ヤマニンアンプリメの前走黒船賞は、ゴール前、サクセスエナジーに迫ったがアタマ差及ばず。水の浮く不良馬場だったことを考えると惜しい競馬だった。
テーオーヘリオスはここのところ着順が冴えないが、昨年の北海道スプリントカップJpnIIIを勝って以降、1秒以上の差をつけられての敗戦は黒船賞JpnIII(6着)だけ。能力面でそれほど差はない。ただしコーナー4つの1400メートル戦はやや疑問で△まで。
近年の地方勢は短距離路線が充実していて、今回の出走馬でもエイシンバランサーが昨年のサマーチャンピオンJpnIIIを制していて、キクノステラは兵庫ゴールドトロフィーでウインムートに差のない3着があり、サクラレグナムは同4着。52キロというハンデならサクラレグナム、キクノステラに可能性がありそう。
◎10ゴールドクイーン
○8ウインムート
▲2ヤマニンアンプリメ
△12テーオーヘリオス
△4サクラレグナム
△1キクノステラ
かきつばた記念の出走表はこちら
佐賀に遠征したル・プランタン賞では1番人気に支持されたものの、スーパージンガに完敗の2着だったナンヨーオボロヅキ。ただ相手は距離延長で能力を発揮し、一方でナンヨーオボロヅキは輸送に加えて初距離と不利な材料が重なった。今回、地元に戻っての1400メートル戦なら負けられないところ。雑賀正光厩舎ではナンバーツー的存在の岡村卓弥騎手に乗り替わってどんなレースを見せるか。
土佐春花賞ではナンヨーオボロヅキに完敗だったアルネゴーだが、その後は古馬C1戦と1600メートルの3歳特別を連勝。力をつけた可能性もあるが、逆転はこの先、距離が伸びてからの期待かもしれない。
仙台屋桜特別でアルネゴーに半馬身差2着だったのがアポロン。続く前走が高知初勝利で、目下4戦連続連対中。永森大智騎手がこちらに乗ってきたということで、それなりの期待があるのだろう。
土佐春花賞2着、仙台屋桜特別3着のコスモアニモーソもここでは当然上位争い。
高知生え抜きで徐々に力をつけてきたシェナパドメがどこまで迫れるか。
◎7ナンヨーオボロヅキ
○6アルネゴー
▲3アポロン
△10コスモアニモーソ
△4シェナパドメ
黒潮皐月賞の出走表はこちら
冬休み明け初戦のあやめ賞を制してデビュー2戦目から5連勝としたエムワンピーコが不在となったのはなんとも残念。
南関東から2頭の遠征があるが、川崎のグローリアスライブが能力上位と見る。ここまでの大敗は北海道時代の中央挑戦とフローラルカップだけ。牡馬と対戦したサッポロクラシックカップ、イノセントカップでも、勝ち馬からは離されたものの4着には入った。その後川崎に移籍して南関東では3歳1組特別も含めてすべて3着以内。3走前、浦和の若盛特別3着も、先着された1、2着馬は、重賞のクラウンカップでもワンツー。そうした重賞クラスの馬たちとの対戦も経験として生きるはず。
あやめ賞では逃げ切ったかというところ、エムワンピーコにゴール寸前でとらえられ2着だったのがボルドープラージュ。3着のマリーグレイスには9馬身差をつけていただけに、岩手の3歳牝馬では実力上位の存在。
ボルドーシエルは、2歳時のラブミーチャン記念でボルドープラージュにコンマ4秒差の3着があり、前走若草賞が5着。南関東の成績でもクラス的に◎との比較ではやや劣っており、ここでは連下争いまで。
ライズブロッサムは、門別のフレッシュチャレンジ勝ちという実績で、前走転入初戦を完勝。そのときの水沢1400メートル(稍重)の勝ちタイムが1分31秒3で、同条件だったあやめ賞のボルドープラージュの走破タイム(勝ちタイムと同じ)とは2秒以上の差があるだけに、どこまで迫れるか。
◎1グローリアスライブ
○7ボルドープラージュ
▲5ボルドーシエル
△6ライズブロッサム
留守杯日高賞の出走表はこちら
ナガラオリオンにはどうにも運がなく、ここまで重賞を勝っていない。1番人気に支持された中日杯は大きく出遅れ。早めに2番手まで進出したが、そこで脚を使ってしまい、結局大差のしんがりに敗れた。それでも冬休み明け初戦のA1特別では3コーナーで先頭に立つと2着に7馬身差をつける圧勝。中央オープンから金沢に移籍して1年、ここまで重賞を勝っていないのが不思議なほどで、10歳での重賞初制覇に期待したい。
このレース連覇がかかるのがムーンファースト。昨年はラチ沿いで行ったもの勝ちの馬場を利して吉原寛人騎手で逃げ切り8馬身差圧勝。しかしそれ以来勝ち星がなく、特に昨年終盤は惨敗続きだった。それでも冬季休催が明けての2戦は復調を感じさせるまずまずのレースぶり。復活となるかどうか。
ヤマミダンスは昨年末の中日杯を逃げ切り、3歳9月のサラブレッド大賞典以来、1年3カ月ぶりの重賞タイトル。冬休み明け2戦目の前走では新人・兼子千尋騎手が起用され、果敢に先行争いを試みるも3着だった。今回は2走前に手綱をとった畑中信司騎手に戻っての上位争いに期待したい。
中日杯2着だったディアグリスターは冬休み明け後、A2特別ではあるものの2着、1着と好調維持。船橋から移籍3戦目での金沢重賞初挑戦となるブラックビアドは吉原寛人騎手でどこまでやれるか。
◎7ナガラオリオン
○6ムーンファースト
▲8ヤマミダンス
△10ディアグリスター
△9ブラックビアド
金沢スプリングカップの出走表はこちら
昨年まで1着賞金が500万円だったのが、今年から1000万円に倍増となって、さすがに楽しみなメンバーが揃った。
カツゲキキトキトは昨年、ダートグレードなどの挑戦も含めて15戦。さらに年明けの名古屋記念も名古屋グランプリJpnIIから中10日。さすがに使いすぎではないかと見ていたのだが、それでも地方同士で負けたのは東京記念の2着だけ。今回は3カ月半の休養を挟んでの一戦。体調万全なら、今回のメンバーでもチャンスは十分と見る。
佐賀のグレイトパールは、期待された佐賀記念JpnIIIは緩みのないペースで向正面から追走に一杯な感じで差のある4着。脚元の状態を見ながらとのことだったが、今回は間違いなく流れは落ち着くはずで、能力発揮なら圧勝も期待できそう。
中央1000万条件から兵庫に移籍したメイショウオオゼキは、9歳とはいえ楽しみな存在だ。2走前のラジオ関西特別では重賞実績馬を相手に5馬身差の圧勝。前走六甲盃は惜しくも2着だったが、相手がJBCクラシックJpnIにも出走(9着)したタガノゴールドで、しかもハナ差ということであれば、むしろこの馬の可能性を示したと言っていい。
このレース連覇のかかるエンパイアペガサスは押し出される形で△。前走の水沢戦はさすがに圧勝だったが、南関東でのレースぶりがイマイチ。昨年ほどの調子にあるかどうか。
2016年にこのレースを制しているのがグルームアイランド。前走の勝利が2017年の北國王冠以来1年4カ月ぶりということでは連下候補まで。
◎7カツゲキキトキト
○1グレイトパール
▲5メイショウオオゼキ
△10エンパイアペガサス
△8グルームアイランド
オグリキャップ記念の出走表はこちら