A級馬による2000mのS2重賞。番組編成の段階で登録馬は11頭いたものの、実際には5頭立て。九州大賞典のステップ競走としては、ちょっとさびしいメンバーとなった。
コウユーヒーローは昨年の9月以来勝ち星から遠ざかっているとはいえ、九州大賞典2着、中島記念3着などの好走があって、S2重賞でも常に上位争い。佐賀では中距離を中心に使われており、3走前にはクビ差、前走はアタマ差と、惜しい2着もあった。今回のメンバーならチャンスが巡ってきたといえそうだ。
近走の調子でいえば、今年3月以降、12戦して9連対というコスモガラサの成績が目をひく。とはいえ好成績は1400メートル戦がほとんどで、3走前には久々に中距離(1800メートル)を使われたものの、差のある4着に負けていた。距離に壁はありそうだが、5頭立てなら上位は狙える。
カシノタロンは吉野ヶ里記念を制したものの、その後の成績がいまひとつ。佐賀では1400メートルを中心に使われ、中距離では3着が最高という成績。この馬も距離に不安がある。
タガノリバレンスは今回が中央からの転入初戦。中央では芝のみを使われてきて、今回が初ダートということではほとんど未知数。クラス的には通用してもおかしくない。
◎2コウユーヒーロー
◯3コスモガラサ
▲5カシノタロン
△4タガノリバレンス
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フルゲート14頭で上位拮抗の混戦だが、唯一の遠征馬、高知のサクラシャイニーに期待する。サクラシャイニーは夏負けの傾向があるようで、昨年の習志野きらっとスプリントは完全にその症状が出て伸びきれずの4着。今年も夏は同レースのみを使われて同じく4着。その後は北海道の牧場で乗り込まれていたそうだ。昨年12月、船橋に遠征した総の国オープンでは、道営記念を制したグランプリブラッドを接戦の末、ハナ差でしりぞけたという実力。涼しくなったこの時期なら力を発揮できるはず。
シセイカイカの今シーズンは、初戦を4着に負けただけで、その後は5戦連続連対。グランシャリオ門別スプリント、エトワール賞でもともに差のない2着。着実に力をつけ、いよいよ重賞初制覇のチャンスも。
クリーンエコロジーは、今シーズン初戦の2着こそ相手がアウヤンテプイだから仕方ないにしても、その後はいまいち波に乗り切れていない。今回は遠征から戻って2戦目。前走がやや太め残りのところもあっただけに、仕上がり次第では上位も狙える。
中央からの転入初戦でグランシャリオ門別スプリントを制したケイアイユニコーンは、前走のエトワール賞で5着とはいえ、勝ち馬からは3馬身ほどの差。巻き返しは可能。
今シーズン1200m戦で3勝を上げているコールサインゼロ、エトワール賞を5番人気ながら制したレッドペリグリン、前走でシセイカイカ、クリーンエコロジーらをまとめて負かしたオグリタイムあたりまで、それほど差はない。
◎7サクラシャイニー
◯1シセイカイカ
▲8クリーンエコロジー
△12ケイアイユニコーン
△9コールサインゼロ
△6レッドペリグリン
△11オグリタイム
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エイシンイーストは、中央から兵庫に移籍して4連勝のあと、初めて臨んだ重賞・摂津盃は1番人気ながら2着。とはいえ重賞上位常連のエーシンクリアーには先着していた。ここは距離適性的にも申し分なく、初タイトルが狙えそうだ。
サウスウインドは今年3月、佐賀に遠征したはがくれ大賞典が重賞初制覇で、その後北海道に一時的に移籍して強いメンバーに揉まれてきた。今回は兵庫に戻っての初戦。はがくれ大賞典を制したときの鞍上、高知の赤岡修次騎手を再び迎えてということでは、陣営の期待の高さがうかがえる。
ジャングルスマイルは6番人気と低評価だった百万石賞では、2番手から早め先頭に立って押し切り、同レース5勝目という記録をつくった。続く前走イヌワシ賞は、逃げたものの7着惨敗だったが、10歳とはいえまだまだ侮れない存在。
地元東海勢では、今年3月に園田に遠征して六甲盃を制したベルライン、この秋2戦目となるメモリージルバがどこまでやれるか。
◎2エイシンイースト
◯6サウスウインド
▲3ジャングルスマイル
△10ベルライン
△9メモリージルバ
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センゴクエースの前走山鳩賞は、同世代同士で初めての敗戦。第2障害の天板の手前で脚をかけるところで空振りしたような格好になり、そのまま前につんのめるような感じで倒れ込んでしまった。平地の競馬なら、たまたま前の馬の脚にひっかけて落馬してしまったくらいな不運。今回もそのときと同じ10番枠に入ってしまったのは何かイヤな感じだが、同世代同士では5月のすずらん賞では最大70キロのハンデ差があっても勝っており、負ける場面はあまり想像できない。
相手にはアスリート。5月のすずらん賞では障害2番手からセンゴクエースの2着に粘り込み、山鳩賞では障害3番手から一気に先頭に立って押し切った。今回も最軽量ハンデを生かして上位に食い込むと見る。
センゴクエースを別格とすれば、能力上位はバウンティハンターというのは疑いようのないところ。前走のはまなす賞の勝利まで7戦連続で3着以内と好調続きでもある。
キンメダルは今シーズンまだ勝ち星こそないものの、はまなす賞でも差のない3着だったように、重賞なら力を発揮する。
タキニシサンデーは、柏林賞、はまなす賞でともに4着。最軽量ハンデだけに侮れない存在。
◎10センゴクエース
◯4アスリート
▲3バウンティハンター
△5キンメダル
△6タキニシサンデー
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サンエイゴールドは、1番人気に支持されたせきれい賞では、3~4コーナーでパーティメーカーとビームライフルが一気にまくっていったところを追いかけたものの、その一瞬のタイミングで後手にまわってしまった。ハナ差の決着だった前2頭に迫ったものの、3/4馬身届かずという結果だった。再度の古馬挑戦で巻き返す。
ブレークビーツのせきれい賞は、スタート後先頭に立って逃げようとしたところ、2頭にからまれる厳しい展開になって失速。桂樹杯では一転、中団に控える競馬で直線馬群を捌いて突き抜けた。今回も他馬の出方次第だが、このメンバーでも勝ち切る能力はある。
パーティメーカーはよほど盛岡の芝が合うのだろう。重賞2勝は盛岡の芝での2戦。それにしてもせきれい賞は2歳時以来、じつに1年8カ月ぶりの勝利だった。前が競り合ったところ前半は中団に控え、3~4コーナーから一気にまくる仕掛けが見事にはまった。今回も展開ひとつでチャンスはありそう。
大井のロゾヴァドリナは昨年3歳時、オパールカップからOROカップを連勝。とはいえ前走が2月のB1B2特別3着で、今回はそれ以来7カ月ぶり。どこまで仕上がっているか。
鳴り物入りで転入したダイワマッジョーレだが、ここまでの2戦は期待はずれの結果。桂樹杯は3コーナー過ぎから早めに仕掛けていったが、直線の瞬発力勝負で最後のひと押しが足りなかった。今回も上位争いまであるかどうか。
中央オープンから転入初戦のサカジロロイヤルだが、中央時代は右回りの芝1200mという限られた条件のみで6勝。重賞3着も同じ条件の京阪杯だった。昨年後半は二桁着順が続いたが、盛岡コースをこなせれば能力的には通用してもおかしくはない。
◎4サンエイゴールド
◯8ブレークビーツ
▲2パーティメーカー
△12ロゾヴァドリナ
△6ダイワマッジョーレ
△13サカジロロイヤル
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