13頭立ての2歳最初の重賞は、田中淳司厩舎が7頭、角川秀樹厩舎が5頭という争いで、ますます2歳戦はこの2厩舎の寡占が進んでいる。
エイシンスカラベはフレッシュチャレンジの直線で後続を突き放し、2着に2秒差をつける大差圧勝。1000メートルの勝ちタイム1分3秒1は平凡だが、この日はかなり時計のかかる馬場だった。ひとつあとに行われた1200メートルのフレッシュチャレンジを勝ったエニークラップスのタイムも1分17秒2と遅いもの。しかしエニークラップスは6月23日のウィナーズチャレンジではゴール前見事に差し切って力のあるところを見せた。エイシンスカラベは勝ちタイムが目立たないだけにあんまり人気にはならないようだが、デビュー戦502キロという馬体重や、そのレースぶりから完成度は高いと見る。
バンドオンザランは、6月9日のウィナーズチャレンジで2着。雨で水の浮く馬場を逃げ切ったのはピンクドッグウッドだったが、4~5番手追走からゴール前で差を詰めたのはこの馬だけ。追い込みの効きにくい馬場だったことを考えれば評価のできるレース内容。逆転可能と見る。
そのウィナーズチャレンジは、前半3ハロンが34秒8というハイペースで飛ばしたピンクドッグウッドが逃げ切った。前半飛ばしたぶん、後半の3ハロンは38秒5とかかった。今度は前回以上に他馬のマークがきつくなりそう。
スーパーステション、ハローマイダーリン、コパノアーデンは、いずれもフレッシュチャレンジで力の違いを見せつけて逃げ切り、ここが2戦目。ウィナーズチャレンジでピンクドッグウッドの3着だったアップトゥユーも巻き返す可能性はある。
◎2エイシンスカラベ
◯6バンドオンザラン
▲5ピンクドッグウッド
△12スーパーステション
△7アップトゥユー
△8ハローマイダーリン
△10コパノアーデン
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3年前のエプソムアーロン、昨年のサクラシャイニーと、高知の活躍が目立っているこのレース。今年も高知から2頭が遠征してきた。なかでも短距離の実力ではスクワドロンが一枚抜けている。黒潮スプリンターズカップでは、マウンテンダイヤ、エプソムアーロンという重賞実績馬を振り切っての勝利。黒船賞JpnIIIでは地方馬最先着の5着に食い込んだ。中央時代にも芝・ダート双方で1200メートル戦で勝ち星があり、この820メートル戦で、木村健騎手がどんなレースを見せるか楽しみだ。
ニホンカイセーラはデビュー戦以来の820メートル戦がどうかだが、全9勝のうち8勝を挙げている1400メートル戦で見せるスピードから能力の高さがうかがえる。昨年末の兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIでも勝ち馬から1秒差の5着とまずまずの好走を見せているだけに、地元の意地を見せたいところ。
カッサイは大井から高知に移籍して2着のあとに7連勝。とはいえ南関東ではC1級でも勝ち切れず、高知でもまだ経験しているのがA-4戦までということでは、実力を図りかねるところはある。
ここ3戦のA1特別の1400メートルで2勝を挙げているエイシンホクトセイ、A1(またはA1・A2)クラスの1230メートル戦で常に善戦のエーシングリズリーらもこの距離でこその出番はあるかもしれない。
◎7スクワドロン
◯3ニホンカイセーラ
▲10カッサイ
△11エイシンホクトセイ
△2エーシングリズリー
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いまだ重賞タイトルのないキタノアドラーブルだが、4月以降は重賞で常に掲示板を確保。しかも駿蹄賞、東海ダービーでは、着差はあったとはいえ、カツゲキキトキトに2度とも2着は評価できる。グランダム・ジャパン3歳シーズンの東海クイーンカップ、のじぎく賞でも、先着されたのは他地区からの遠征馬だけ。能力上位は間違いない。ただ、東海ダービーで激走した反動がちょっと心配ではある。
キタノシャーロットは、中央未勝利から転入して2着のあと6連勝。重賞初挑戦となった東海ダービーはいきなりの相手強化で6着だったが、牝馬同士のここであらためての期待。
ラブミーリバティーは、グランダム・ジャパン3歳シーズンでは若草賞4着、東海クイーンカップ8着と苦戦したが、ここに来て3歳特別のマイル戦を2連勝と力をつけている。
メガホワイティは、昨年末のライデンリーダー記念以降、重賞のみを使われて、駿蹄賞以外は掲示板を確保と堅実に走っている。ただここ5戦はすべてカツゲキキトキトとの対戦で大きな差をつけられているだけに、実力を図りかねるところはある。
チェンジイットは、東海クイーンカップで3着キタノアドラーブルに1馬身半差の4着があり、前々走のかるがも特別、前走の東海ダービーあたりのレースぶりを見ても、ラブミーリバティーやメガホワイティと実力差はない。
名古屋の梅桜賞を10番人気で制した兵庫のモズキンボシは、ここ2戦は結果がでていないものの、牝馬同士のこのメンバーなら再びあっと言わせる可能性はある。
◎4キタノアドラーブル
◯1キタノシャーロット
▲3ラブミーリバティー
△8メガホワイティ
△6チェンジイット
△9モズキンボシ
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前日の水無月賞に続いての吉野ヶ里記念トライアルで、こちらはA2級馬7頭による争い。
コパノエクスプレスは昨年9月以来勝ち星から遠ざかっているが、しかしその間は1400メートル戦に限ると勝ち馬から大きな差をつけられることもなく掲示板内に善戦。今回はここ3戦で先着された馬が前日の水無月賞にまわったり不在というメンバーであれば、十分チャンスと見る。
相手にはエリモブリーズ。こちらも昨年秋に船橋から転入後勝ち星がないとはいえ、13戦して10戦が2着か3着と善戦。このメンバーなら当然勝ち負けできる実力だ。ただ、1400メートル戦が3月以来なのが気になるところ。
エイシンガリレイもS2重賞やA2級の一般戦ではたびたび勝利を上げており、4走前の唐津湾賞ではコパノエクスプレスを負かしてもいる。実力的にも、距離適性的にも、上記2頭にヒケをとらない。
フィーユブルーは中央500万条件から転入しての今年、B級1組特別からA2級の一般戦で4勝を挙げた。前走やや差があっての5着は1800メートル戦だけに気にする必要はない。ただ今回はこれまでよりメンバーのレベルがやや厳しくなった中で、どんなレースを見せるか。
◎2コパノエクスプレス
◯3エリモブリーズ
▲6エイシンガリレイ
△7フィーユブルー
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岩手ダービーダイヤモンドカップで4着以下だった馬が6頭いて、"残念ダービー"という様相のこのレースだが、距離短縮の1400メートルがポイントになりそう。
ここは岩手ダービー組ではなく、北海道の一冠目北斗盃を使ってから転入してきたトドイワガーデンに期待する。北海道での2歳時は、フレッシュチャレンジを制して、オープンを2勝したという実力。北斗盃10着は初めての1600メートルということもあったかもしれない。転入初戦の盛岡1000メートル戦の勝ちタイムが59秒8で、翌週に行われた早池峰スーパースプリントの勝ちタイム59秒1との比較でも、この時期の3歳馬としてはかなりの好タイム。一度マイル戦を経験しての1400メートルなら圧勝まであるかもしれない。
チャイヨーは3番人気と期待された岩手ダービーでは10着に沈んだが、初めての2000メートルでハナを叩いてというのでは厳しかった。圧勝したエンパイアペガサスが5番手あたりからの追走で、先行勢は総崩れだった。今回は距離短縮で岩手ダービーの上位馬が抜けたメンバーなら勝負になる。岩手ダービーで2000メートルを走った反動は心配だが、あとはトドイワガーデンとの力関係がどうか。
リュウノファンタジは、スプリングカップ4着、やまびこ賞3着、芝のはまなす賞でも2着と好走していたが、岩手ダービーでは8着だった。ただ岩手ダービーは勝ったエンパイアペガサスの圧勝で、2着以下は距離もあってほとんどの馬がバタバタで着順は参考にならない。ここで巻き返す可能性は十分。
船橋から転入して岩手ダービー4着だったノーノーイエース、3歳C級だが2連勝中のウインアイフォースらも連下には押さえておきたい。
◎8トドイワガーデン
○5チャイヨー
▲1リュウノファンタジ
△9ノーノーイエース
△7ウインアイフォース
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