トーコーヴィーナスが、いよいよ中央との対戦。もちろん応援したい、勝ってほしい、という思いはあるが、これまで強い相手に揉まれた経験がなく、それを考えると、ダートで芝で4頭中3頭が2勝というメンバーに入って、絶対の本命というところまでは推しにくいというのが正直なところ。
キャプテンシップは、デビュー戦は逃げ切りだったものの、2戦目のヤマボウシ賞では集団のうしろ7番手あたりに控える競馬で、ゴール前差し切り勝ち。最後の一瞬の脚が際立っていた。デビューから手綱をとっているのが岩田康誠騎手で、園田コースということであれば頼もしい。
トーコーヴィーナスは、兵庫では力が抜けていることは間違いないが、速いペースを経験している中央馬が相手で、持てる力を発揮できるかどうか。今回初めて調教で強めに追い切られたようで、初めての強敵相手にどんな競馬を見せるか。
トーセンラークは、前走アルテミスSは3カ月ぶりということもあったのだろう、11番人気でしかなかったが、直線見せ場があっての惜しい3着だった。初めてのダートと小回りコースをこなせるかどうかがカギとなる。
ウィッシュハピネスはエーデルワイス賞JpnIIIでは1頭だけ次元の違うスピードを見せた。今回4番枠に入って、おそらく逃げることになるのだろう。ダートでは2戦2勝と底を見せていないが、中央のメンバーのレベルが上がって、牡馬相手で、エーデルワイス賞のように楽な競馬にはならないであろうことから△まで。
初ダートのもう1頭はタケデンタイガー。中央馬では唯一の1勝馬だが、函館2歳ステークスが2着で、このときはトーセンラーク(4着)に先着した。この馬も初ダートをこなせるかどうか。
北海道から遠征のオヤコダカは、4走前のブリーダーズゴールドジュニアカップ、2走前のウィナーズチャレンジでは強い勝ち方を見せたが、反面、サンライズでは見せ場がなく、前走北海道2歳優駿JpnIIIでは直線で失速。強い時のレースができれば十分勝負になると思うのだが、長距離遠征と初めての小回りコースでどうか。
◎2キャプテンシップ
◯10トーコーヴィーナス
▲3トーセンラーク
△4ウィッシュハピネス
△7タケデンタイガー
△9オヤコダカ
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高知では、佐賀で重賞3勝というクロスオーバーが4月の土佐春花賞以来地元では走っておらず、今回もダービーグランプリ遠征で不在となった。
ニシノマリーナとニシケンメイピンは、直接対決では勝ったり負けたりで、しかしここ2戦はニシノマリーナが先着。黒潮菊花賞では、逃げたニシノマリーナに対してニシケンメイピンがぴたりと追走してきたが、ニシノマリーナが突き放して完勝。そして前走ミラク特別では、枠順の関係でニシケンメイピンが前に行くことになったが、直線で一杯。ニシノマリーナはなんとか食い下がって4着に入り、ニシケンメイピンは6着という結果。この秋の充実度から、ここでもニシノマリーナに分がありそうだ。
怖いのはモントランブラン。中央未勝利から転入しての3連勝は、いずれも一方的なレースぶり。ただそれは最下級条件のC3クラスのものであり、たとえばニシノマリーナは3走前にA-2クラスでコンマ3秒差の3着という実力。一気にそのクラスの差を埋められるかどうか。もうひとつ、モントランブランは中央でのデビュー2戦目、1700メートル戦で大敗しているように、距離に壁があるかもしれない。
マルチヴィグラスは、一冠目の黒潮皐月賞ではニシケンメイピンにクビ差2着という成績があったが、あとの二冠では6、7着と惨敗。ただ前走古馬B-1特別で勝ち馬からコンマ4秒差の3着なら調子を上げてきていると見てよさそう。
中央未勝利からの転入初戦を逃げ切ったリゼコーフィーだが、タイム的なところでも実力はまだ未知数。このメンバーに入ってどこまで。
◎3ニシノマリーナ
○4ニシケンメイピン
▲8モントランブラン
△9マルチヴィグラス
△5リゼコーフィー
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南関東のクラシックで上位を争ってきたメンバーが強そう。10月21日のスターバーストカップでは、ダンスパフォーマー2着、ドラゴンエアル3着。好位から直線で早めに先頭に立ったダンスパフォーマーに対して、ドラゴンエアルはいつもどおり後方からで、4コーナー手前からムチを入れて追ったが、伸びてはいるものの反応イマイチで届かずという競馬だった。とはいえドラゴンエアルは、京浜盃では直線抜群の切れを見せてハッピースプリントに1馬身3/4差まで迫っており、羽田盃3着、東京ダービー4着と能力上位であることは間違いない。休養明け2戦目での上積みにも期待。これまで重賞2着2回、3着2回、4着1回と、もう少しのところで手が届いていないが、ここでタイトル奪取を狙う。
相手はやはりダンスパフォーマー。小回りの水沢コースだけに、好位追走から早めに抜け出して押し切るという場面も十分考えられる。
ケージーキンカメは、北國王冠で秋になっての充実ぶりを見せた。2周目向正面からジャングルスマイルと一騎打ちとなり、ゴール前でじわじわと前に出て1馬身先着。ジャングルスマイルといえば、今年正月の川崎・報知オールスターカップでは3コーナー過ぎで見せ場をつくっての6着と南関東の重賞でも互角に戦える実力を見せた。ケージーキンカメはそれを真っ向勝負で負かしたとあれば、上記2頭をまとめて負かす場面も考えられる。
ファイヤープリンスは押し出されてという感じでの△までだが、古馬A2クラスで揉まれている実力を考えればそれほど差はない。ただ東京ダービーで除外となり、2000メートルは今回が初距離となるのがどうか。
岩手三冠を狙うライズラインが地元勢では断然だが、さすがにこのメンバーに入ると善戦までだろう。
◎10ドラゴンエアル
○9ダンスパフォーマー
▲8ケージーキンカメ
△6ファイヤープリンス
△12ライズライン
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11月16日のオータムカップは、1着ニュータカラコマ、2着キタノタイショウで、7番人気、6番人気という波乱の決着。とはいえこの2頭、キタノタイショウはばんえい十勝オッズパーク杯を勝ち、ニュータカラコマは北斗賞を勝っているように、今シーズンの前半は古馬戦線の中心になると思われた馬。特別戦とはいえ、この2頭がこれほど人気を落としていたということでも今シーズンの混戦ぶりがわかる。
ここはキタノタイショウがいよいよ復調と見る。不調だったとはいえ、今シーズンでの重賞で掲示板は一度も外していない。障害次第の部分もあり、アタマ固定とまではいかないが、連軸としては信頼できそう。
インフィニティーにとっては重量の軽い重賞だが、早めに障害をクリアできれば、いつでもあっと言わせる場面があっておかしくない。
昨年のこのレースで1番人気ながら9着だったのがニュータカラコマ。しかし軽い重量のレースが不得意ということもなく、前走の勝利が復活のきっかけになるかもしれない。
岩見沢記念を勝って、北見記念でも2着だったホクショウユウキは、いよいよ本格化という期待も。
500キロのスピードレースでめっぽう強いオイドンは、700キロ台の重賞でも力を発揮しそう。ただ、前々走の北見記念9着はともかく、前走755キロでのオータムカップでは障害を越えられず勝負にならなかったのが気になるところ。
オレノココロもオータムカップでは1番人気に支持されながら8着。あらためてこのメンバーに入って実力が試される。
◎3キタノタイショウ
○6インフィニティー
▲1ニュータカラコマ
△4ホクショウユウキ
△10オイドン
△2オレノココロ
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A1・A2の混合だが、A2はガンバルジャンのみで、あとはA1というメンバー。
転入初戦の2頭との実力比較が難しいが、それを別とすれば、前走九州大賞典でも4着だったマイネルパルフェが実績では最上位。今年初春に転入し、A1クラスのメンバーと戦ってきてここまですべて4着以内。九州大賞典の上位馬で、ほかに出てきたのが3着のアドマイヤツバサだけなら、かなり楽なメンバーになった。
相手は、その九州大賞典3着のアドマイヤツバサ。今回で佐賀4戦目。中央時、平地では芝でもダートでも1600~1800メートルを中心に使われており、今回佐賀では初めての1800メートル戦ということでも上積みが見込める。
スイングエンジンは吉野ヶ里記念を逃げ切った実力。とはいえ、中央でも5歳以降は1400メートル以下を中心に使われていた。実力上位は確かだが、前走1750メートルの開聞岳賞でも着順こそ4着だが、勝ち馬から2秒以上離されているように、距離適性が気になる。
大井から転入初戦のセイリオス、中央1000万下から転入初戦のシゲルシゲザネにもチャンスは十分と見る。
◎5マイネルパルフェ
○6アドマイヤツバサ
▲10スイングエンジン
△8セイリオス
△7シゲルシゲザネ
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