この開催では、23日に行われる雲仙岳賞がいちばん上のA1・A2の混合戦で、周防灘賞はその下のA2のメンバーで争われるS2重賞。明らかに近走の成績がよくない何頭かを除き、どの馬にもチャンスがありそうなメンバーで予想はちょっと難しい。
玄界灘賞では1番人気に支持されながら6着だったマイネルハートレーが巻き返すと見る。その玄界灘賞は、出負けして後方からとなり、抑えるのに苦労をするような感じでの追走。向正面でペースが上がったところで先団をとらえに行ったが、それで脚を使ってしまった感じで直線で失速してしまった。ただそれまでの成績からはこのメンバーなら実績上位。走り慣れた距離に戻って力を発揮する。
コスモウィローはB-2組からA2の一般戦を7連勝中。前走でもスタートから先頭に立つと、後続との脚色を測りながらゴール前で突き放した。今回は相手関係がやや厳しくなるが、前走でもまだ余裕のある走り。ただ7連勝は1400メートル戦だけに、久々のこの距離が不安なところ。
マイウエイは勝ち切れないレースぶりが目立つが、それでも昨年末は九州大賞典、中島記念ともに3着と、トップクラスのメンバーとも互角に戦ってきた。今年もここまで15戦して掲示板を外したのは、JpnIIIの佐賀記念以外では一度だけ。前走玄界灘賞でもゴール前外から追い込んで3着に入った末脚が光っていた。
シゲルサクランボは、その玄界灘賞で2着。先行して流れに乗り、最後までよく粘った。脚質的に1400メートルより、このあたりの距離が向いている。
コスモガラサ、ミチシルベらもともにA2位上の一般戦やS2重賞で常に掲示板内を確保。ただマイネルハートレーあたりとの対戦成績では分が悪い。
◎7マイネルハートレー
○2コスモウィロー
▲8マイウエイ
△5シゲルサクランボ
△10コスモガラサ
△1ミチシルベ
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3歳のノゾミダイヤの勢いが止まらない。東海ダービーが金沢から遠征のケージーキンカメに6馬身ちぎられての2着。重賞タイトルになかなか手が届かなかったノゾミダイヤだが、その後7月から目下9連勝中。そのなかには、古馬との重賞オータムカップもあった。前走のトパーズオープンでは、楽な手ごたえのまま3〜4コーナーで前に並びかけ、直線で追い出されると一瞬にして突き放すという強い競馬。ますます力をつけている。
相手もやはり3歳馬でキーアシスト。中央未勝利から転入し、岐阜金賞では、早めに先頭に立っていたノゾミダイヤに直線で並びかけて慌てさせた。最後はハナ差及ばなかったものの、勝っていてもおかしくないレース。兵庫のトーコーガイア、金沢のケージーキンカメという、それぞれの地区のこの世代を代表する馬たちに先着した。古馬A3特別も楽勝しており、さすがにノゾミダイヤに迫っただけあって、古馬の重賞でも通用しそう。
コスモイーチタイムは大井からの遠征。中央準オープンから転厩し、A2特別を勝っている実力だけに侮れない。
今年正月の新春盃を制したノゾミカイソクは、その後もオープン特別で常に上位争い。
リバルドホープは、重賞勝ちこそないものの、2012年10月に中央から転入して以降、一度も掲示板を外したことがないという堅実な走りを見せている。
昨年5月の兵庫大賞典以来勝ち星から遠ざかっているエリモアラルマだが、ここにきて復調気配。
◎12ノゾミダイヤ
◯1キーアシスト
▲11コスモイーチタイム
△7ノゾミカイソク
△2リバルドホープ
△9エリモアラルマ
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ロールボヌールは、ここまでまったく危なげないレースぶりで3連勝。ダートも芝も関係ない。特に前走若駒賞は、意識的に控える競馬で、直線で追い出されるとあっという間に後続を突き放して大差をつけた。岩手のこの世代では目下のところダントツの存在。今回は、遠征勢3頭を相手にどんな競馬を見せるか。
そのロールボヌールにとって、おそらくデビュー以来初めての手強い相手となりそうなのが北海道のフジノサムライ。ウィナーズチャレンジの勝利もあって常に崩れることがなく、ブリーダーズゴールドジュニアカップ、サンライズカップと、ホッカイドウ競馬のこの世代のトップクラスでレースをしてきた。印は対抗だが、この馬が頭の馬券も買いたい。今年デビュー2年目となる石川倭騎手は、重賞初制覇を果たしたコールサインゼロで重賞を2勝。今シーズン57勝を挙げ、北海道リーディング5位と大躍進だ。
スズカブレーンも北海道で3勝と軽視できない存在。ただこれまで1200メートル戦しか経験がないのが気になるところ。
大井から遠征はコスモグリズリー。デビューした北海道でフレッシュチャレンジを制し、大井で目下2連勝中と勢いがある。
地元勢は、ロールボヌールとは勝負付けが済んだと思われるメンバーだが、若駒賞2着のあと芝のフューチャーステップを勝っているスペクトルが遠征勢との上位争いに食い込めるかどうか。
◎4ロールボヌール
◯3フジノサムライ
▲8スズカブレーン
△9コスモグリズリー
△2スペクトル
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北海道から転入2戦目となるウールーズの変り身に期待した。転入初戦の前走は、2番手から抜け出したワットプラケオと最後は脚色が一緒になっての1馬身差2着。直線ではちょっとふらつく場面などもあり、能力が発揮できればさらに強いところを見せそう。
ゴルデンドラマは北海道からの転入初戦。門別のウィナーズチャレンジで勝ち馬から1秒差以内の4着が2度あり、実績的にはウールーズよりやや上。いきなりでも通用するレベルにある。ただ短距離でしか好成績がないのが気になるところ。父ルースリンドということでは、南関東ではストゥディウムが平和賞、そしてハイセイコー記念と重賞を連勝し、ここでも期待がかかる。
キングオブザメインは、九州ジュニアチャンピオンでは直線を向いて先頭に立ち、完全に勝利を手中に収めたかに見えた。しかしゴール前でイッセイイチダイに交わされて惜しくもクビ差で2着。9戦して勝ち星はないものの2着が6回。きっかけひとつだろう。
ワットプラケオはここに来て2連勝。九州ジュニアチャンピオンで4着だったタイムオブウォーターに勝負にならなかったころとは完全に変わってきている。血統的には距離延長で期待できそうだが。
笠松から転入初戦のオーベルジーヌ、佐賀プリンセス賞2着のホクトジャガーあたりも上位争いに加わってくる可能性はありそう。
◎10ウールーズ
○9ゴルデンドラマ
▲3キングオブザメイン
△4ワットプラケオ
△6オーベルジーヌ
△5ホクトジャガー
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いよいよホッカイドウ競馬の開催もこれでラスト。6カ月半が過ぎるのはあっという間だ。
ラストを締めくくるのは、4連勝中のウルトラカイザーと見る。好位追走から早め2番手に上がると、直線粘っていたニシノファイターをゴール寸前でぐいと伸びて差し切った。スタミナのありそうなレースぶりからは、200メートル距離が伸びればさらに強いレースをするのではないか。
クラグオーは、ステイヤーズカップでようやく晩成、スタミナ血統が開花というところを見せた。2000メートルでもまだ距離不足という感じもするが、ここにきての充実ぶりには眼を見張るものがある。
キタノイットウセイは、B級から3連勝で重賞初挑戦。初めての一線級との対戦だが、勢いでここも突破という可能性は感じさせる。
今シーズンここまで結局は勝ち星のなかったスーパーパワーだが、常に脚元との相談でもあり、力が発揮できる状態なら侮れない。
ニシノファイターは、ステイヤーズカップがクラグオーに半馬身差の2着で、瑞穂賞がウルトラカイザーに3/4馬身差で2着。特に瑞穂賞は、ゴール寸前まで勝ったと思える競馬で惜しかった。今シーズンは初戦のコスモバルク記念で大敗があったのみで、それ以外は3着以内という安定感も光る。
今シーズンのシルクメビウスはA1A2特別を1戦(3着)したのみで、2戦目が道営記念となった。坂路で速いタイムで乗り込まれており、あっと言わせる場面はあるかもしれない。
昨年の道営記念7着だったグッドグラッドだが、今シーズンは星雲賞制覇をはじめ、1800メートル以上の古馬重賞ですべて3着以内と軽視できない存在。
◎7ウルトラカイザー
◯2クラグオー
▲15キタノイットウセイ
△9スーパーパワー
△6ニシノファイター
△10シルクメビウス
△1グッドグラッド
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