
コスモフィナンシェは、昨年みちのく大賞典とすずらん賞を制し、秋にはやや不振に陥ったものの、移籍していた名古屋から戻って今季2連勝。しかも前走のスプリント特別では、3番手追走から直線半ばで抜け出しての快勝。3歳時以来久々の盛岡1200メートルで新たな能力を発揮した。3連勝で久々の重賞制覇を狙う。
スズヨシーズンは、昨シーズン初めに中央から転入し、ここまで2勝だが、短距離を中心に出走してほとんど掲示板を外さない堅実な走りを見せている。前走スプリント特別では2番人気で5着に敗れたが、常に後方からという脚質ゆえ脚の使いどころが難しい。とはいえ上がり3ハロンでメンバー中唯一36秒台の脚を使っているだけに、流れに乗れれば一発の力は持っている。
チェリービスティーは、転入初戦の前走、芝1700メートルのOROターフ特別で2着と好走。中央時代も含めダートでは結果を残せていないのが不安だが、スピードは見劣りしないと見る。
ランドオウジは、前走青葉特別での激走は、得意の盛岡へのコース替りもあっただろうか。今回は、初の1200メートルがどうか。
3歳のジャリーヴは、前々走スプリント特別は逃げてコスモフィナンシェにコンマ3秒差の3着と粘りを見せた。3歳牝馬ゆえの軽量を味方に、ここでも上位を狙う。
芝の短距離で活躍しているライトマッスルは、ダートでどうだろう。
◎2コスモフィナンシェ
◯8スズヨシーズン
▲7チェリービスティー
△11ランドオウジ
△3ジャリーヴ
△9ライトマッスル
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中央1000万条件から転入したソールデスタンは、中央では芝で2勝。転入初戦のダートは2着に敗れたが、前走芝に替わったOROターフ特別では、4コーナー7番手から、メンバー中唯一上がり37秒台の脚を使ってゴール前で差し切った。距離延長は微妙な気もするが、芝でのレースぶりには期待できる。
中央準オープンから転入してきたミカエルビスティーは、転入初戦の水沢戦で3着のあと、前走シアンモア記念は7着。とはいえ勝ったナムラタイタンは別格で、地元最先着(4着)のミキノウインクからはコンマ3秒差。中央での4勝はいずれも芝の1800メートル以上で、今回の芝2400メートルという舞台で一変という可能性は考えられる。
ハカタドンタクは、盛岡の芝では8戦して4勝、2着3回、3着1回というほとんどパーフェクトな成績。ただ能力的に中央からの転入馬に対して通用するかどうか。
レオパルドゥスは、前走OROターフ特別で3着と好走。中央時代の好走も芝のみだが、実績や前走のレースぶりから◎◯と比較するとちょっと見劣りする。
前走、芝での中央500万下との条件交流を制したオールマイウェイ、昨年のこのレースの覇者コスモプランタンらも上位争いにからんできそう。
◎7ソールデスタン
◯4ミカエルビスティー
▲8ハカタドンタク
△5レオパルドゥス
△11オールマイウェイ
△12コスモプランタン
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出馬表を見てちょっと驚いたのが、リーダーズボードの名がなかったこと。これまで地方馬には先着されたことがなく地元名古屋では10戦全勝。中央馬に挑戦した兵庫ジュニアグランプリJpnIIでも、直線を向いたあたりではあわやと思わせる場面もあっての3着。いずれはダートグレードをという器だけに、地元のダービーの舞台に立てなかったのはなんとも残念。脚部不安で放牧に出され、復帰は未定だそうだ。
となると注目は唯一金沢から遠征のケージーキンカメ。中央未勝利からの転入だが、金沢では5戦5勝。しかも2着馬につけた着差が5馬身、大差、7馬身、5馬身、大差というもの。前走ではディアブレイズンと併走するように先行し、直線だけで突き放して2秒2の差をつけた。そのディアブレイズンは、5月25日の北日本新聞杯を難なく制している。東京ダービーでは吉原寛人騎手が"ダービージョッキー"となったが、今度は青柳正義騎手が名古屋でダービージョッキーになれるかどうか。
相手は、駿蹄賞で2着だったドクターナイーヴ。その駿蹄賞では、リーダーズボードに並びかけることすらできず5馬身差をつけられたが、3コーナー手前から積極的に追いかけ、3着以下を寄せつけなかったというレースぶりは価値がある。この馬も中央未勝利からの転入馬だが、その後は3着を外さない堅実な成績。笠松の新緑賞制覇という実績も評価できる。
トーホウボンバーも中央未勝利からの転入で、直後は3連勝したものの、重賞タイトルにはもう少しのところで手が届かず。リーダーズボード不在のスプリングカップではドクターナイーヴに先着したものの2着、新緑賞ではドクターナイーヴに3/4馬身差まで迫っての2着だった。
駿蹄賞で後方から追い上げ3着に入ったピースフルリバティ、ダートグレードで強い相手に揉まれてきたカツゲキイチバンらも連下候補。
◎9ケージーキンカメ
◯10ドクターナイーヴ
▲8トーホウボンバー
△3ピースフルリバティ
△7カツゲキイチバン
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一冠目の菊水賞は、ニホンカイセーラがクリノエビスジンに6馬身、さらに3着には10馬身差をつけるという圧勝だったが、この世代のトップと目された3~4頭が不在というメンバーで争われたレースだっただけに、額面通りに受け取らないほうがよさそう。
そして戻ってきたのがトーコー軍団。トーコーガイアは1月の笠松・ゴールドジュニアを快勝。それ以来の復帰戦となった前走は、ゴール前でようやく抜け出してというレースだったが、叩いての変わり身に期待したい。
トーコーポセイドンは化骨が遅れたのに加えて疲労もあり、回復が遅れてぶっつけでの園田ダービーにようやく間に合った。園田ジュニアカップではトーコーガイアを半馬身差でしりぞけたが、今回はそれ以来5か月ぶりの実戦でどこまで仕上がっているか。
エイシンナカヤマは今年2月の3歳デビューで、そこから4戦負けなし。とくに前走、初めて距離を1700メートルに伸ばした一戦では、3~4コーナーで外から豪快にまくってきて抜け出した。父ハーツクライは、オークスをヌーヴォレコルトが勝ち、日本ダービーをワンアンドオンリーが勝ち、そして今週末の安田記念にはドバイを勝ったことでレーティングで世界のトップに立ったジャスタウェイが控えている。その父の勢いが園田にも届くかどうか。
菊水賞組は厳しいと見るが、2番人気で競走中止したエナエビスは、それ以外は負けておらず、まだ底を見せていない。
◎6トーコーガイア
◯8トーコーポセイドン
▲2エイシンナカヤマ
△9エナエビス
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さすがに一冠目、1000メートルの北斗盃からは2頭のみの出走。重賞勝ち馬のいないメンバーだけに混戦。
中央から戻ってきたスタンドアウトから。2歳時の北海道では、北海道2歳優駿JpnIII(6着)を除けば7戦してオール連対。8月のアタックチャレンジから3連勝と後半に力をつけた。中央では4戦していずれも二桁着順だったが、芝のジュニアカップではしんがり負けとはいえ、好位を追走して勝ち馬から1秒差というスピードを見せた。2歳時から中距離を中心に使われており、重賞実績のない今回のメンバーなら能力上位。
トライアルのローズキングダム賞は3着だったフレイムハーツだが、叩き2戦目の上積みに期待。この馬もデビューから1700メートルを中心に使われ、ここまで1勝のみと勝ち切れないレースが目立つものの、勝ち馬から1秒以上の差をつけられて負けたのはデビュー戦のみと、堅実に走っている。
トライアルのローズキングダム賞を制したのがヤマノミラクル。好位追走から直線で先頭に立ってそのまま押し切った。1700メートル戦は不思議とこれで2度めだったが、距離は長いほうがよさそう。
同2着だったのがダテオトコ。スタートで大きくで遅れながらも直線ではいつの間にかラチ沿いから前に迫ってヤマノミラクルにクビ差の2着。出遅れてなければもしかして、というレースぶりだった。この馬も距離延長で力を発揮しそう。
ハーブティーは、昨年新設されたブロッサムカップ3着で、今シーズン初戦の北斗盃も3着。重賞実績はあるが、この馬は逆に距離延長が不安材料。
ローズキングダム賞は4着だったが、叩き2戦目の前走を勝ったワイルドサプライズは、今シーズン3戦目での上積みがあれば上位争いに加われるか。
◎3スタンドアウト
◯4フレイムハーツ
▲11ヤマノミラクル
△2ダテオトコ
△8ハーブティー
△12ワイルドサプライズ
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