グランダム・ジャパン古馬シーズンの第3戦には、第2戦の兵庫サマークイーン賞から中4日でエレーヌとトウホクビジンが遠征してきた。
ここまで、第1戦を制した兵庫のキーポケットが17ポイントでトップ。エレーヌが15ポイントでこれを追う展開。キーポケット不在のここは、エレーヌが突き放すチャンスだ。3歳シーズンの女王となったエレーヌは、ここ水沢では留守杯日高賞制し、そればかりか同厩舎が4着までを独占するという圧倒的な組織力を見せた。しかし今回は古馬が相手ということもあり、そう簡単にはいきそうもない。
地元勢では、中央から転入して圧倒的な強さで2連勝の3歳馬コンゴウプリンセスがいる。初戦の水沢戦は、楽にハナを奪うと直線で突き放し大差の圧勝。2戦目は盛岡で行われたひまわり賞で、こちらは1~2コーナーから向正面で他馬にハナを譲って2番手追走となったが、3コーナーで再び先頭に立つと、直線はまたも後続を突き放すばかりで10馬身差の圧勝となった。少なくとも岩手の3歳馬が相手では問題にならない。
ホッカイドウから遠征してきたライネスゴルトもまだ底を見せていない。デビューは4歳になった昨年6月で、以来13戦10勝、2着1回、3着2回という成績。目下4連勝中で、前走は古馬B1特別を後方追走から直線楽々と差し切って見せた。
これに、兵庫サマークイーン賞4着のトウホクビジンを加えた4頭の争いだろう。
本命はライネスゴルト。古馬B1級でまったく問題にしない勝ち方は、可能性を感じさせる。
エレーヌも、兵庫サマークイーン賞では単勝元返しのキーポケットを完封しての勝利だった。しかしこの暑い時期に中4日での輸送で、持てる力を発揮できるものなのだろうか。グランダム・ジャパン3歳シーズンでは、中5日で水沢→佐賀の連闘で勝利したが、あのときは4月。今よりも気候的にははるかに楽だったはずだ。
地元のコンゴウプリンセスはどうだろう。たしかに2戦ともにまったくの楽勝、圧勝だったが、まだ同世代との対戦しかないのが気になるところ。とはいえハナに行くのはこの馬くらいしか見当たらず、スローに持ち込めば一発はあるかもしれない。
ただ、エレーヌと同厩舎同馬主のトウホクビジンが、以前のように久々に逃げの手に出る可能性はある。そうするとコンゴウプリンセスにとっては厳しいレースになるかもしれない。
◎ライネスゴルト
○エレーヌ
▲トウホクビジン
△コンゴウプリンセス